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富野由悠季監督 特別講演レポート-創作の原動力 

5月5日の13時からに宝塚大学 東京新宿キャンパスにて
富野由悠季監督 特別講演が行われた。

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その中で「創作の原動力は?」という質問があり、
富野監督は次のようなニュアンスで答えた。

現在でここにあるものではない何かを作りたい。違うものを作りたい。
今ここにあらわれているものに好きなものはない。
好きなものがあっても自分で作っていない。好きなものは自分で作りたい。

ガンダムGのレコンギスタを作った。
ガンダムを作ったと大人の世界ではそうだが
ガンダムを作った覚えはない。これがガンダム世代にはわからない。

今あるものは気に入らない。
違うものを作りたいと強固に思っています。40年前も1stもそう.



今ここにはない、違うものを作りたい。これが全てである。

富野監督は自分自身で作りたい方である。
既にあるもので好きなものがあっても、
自分が作ったわけではないから気が済まない。
自分で作って、作ったものを好きになりたい方なのだ。

富野監督は子供の頃、宇宙ロケットが好きだったが、
既存のロケットの形では満足せず、ロケットのデザインを描いていた。
子供の頃から変わらない、違うものを作る挑戦。

空想とはいえ世界全てを作ることができる
オリジナルアニメのような媒体は富野監督に適していたと思う。
ロボットアニメでもオリジナルなものができる可能性を見出して
特にザンボット3以降、ロボットアニメの専従者としてやってきたのだろう。

富野監督が自分の作った作品を好きになるかについては、
自身の作品を「失敗作」「見てはいけません」等々の発言からわかるように、
相当なハードルを課している。安易に自分の作品を好きとは言わない。

そして続編は、作ったという認識ではない。
だからZガンダムからブレンパワード直前までのガンダム専任時期について
新作を作ってこなかったと発言することもあった。

新しいもの(新作)を作りたいのだ。

富野監督の真髄が明確にわかる質問への答えだった。
以前に富野作品に惹かれるのはカウンター性、
今見えている世界とは違う世界を作る点にあると感じていたが、
富野監督から今ある世界とは違うものを作りたい事が明確に聞けて、
私の考えも遠からず当たっていたのかと少し安心した。
 
そんな富野監督は公演で12歳の少年から
「一番好きなガンダム作品は何ですか?」と質問された。

富野監督は「色々あるが、一番最初のガンダムが一番好き」と答えていた。
違うものを作り好きになりたいという富野監督にとって
1stガンダムが新しいものを作ったという自負を感じさせた返答だった。
 
富野監督には新しいものを作っていただきたい。
 
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[ 2019/05/07 20:22 ] 富野由悠季 | TB(0) | CM(0)

逆襲のシャアにおけるサザビー脱出ポッド問題について 

逆襲のシャアのサザビーで印象に残るといえば
脱出ポッドの大きさである。

sazabidassyutu.jpg

この絵だと脱出ポッドはνガンダムの頭部よりも大きく見えてしまう。
この絵を元にサザビーのサイズをいま計算してみたが
サザビーの全長は70mにも及んでしまう。
サンライズの頑張り過ぎだ、いうことが語り継がれている。
(サザビー脱出ポッド問題)

sazabidassyutu2.jpg

射出時の脱出ポッドは、サザビーの頭部に収まる比で描かれている。

sazada.jpg

上記シーンを絵コンテと比較すると
コンテに近い形の縮尺で脱出ポッドは描かれている。
(若干コンテの方が小さめに描かれている感じ)

νガンダムが両手で脱出ポッドを抱えるシーンの
コンテがないので何ともいえないが、
元々の設定でサザビーの脱出ポッドが腹部にあった事に
起因するミスという説もある。

sazaib2.jpg

一方で大きく脱出ポッドを描くことで
絵的な見栄えが増す効果は、この問題において見逃せない。
(脱出ポッドを大きく描くことでシャアのカットインの入るポイントがすぐわかる)

sazaib3.jpg

あの大きさの脱出ポッドをアクシズに叩きつけるのは絵的にはカタルシスがあると思う。

結論をいえば、上記以外の脱出ポッドが描かれている絵コンテが見たい。
 
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[ 2019/04/28 20:27 ] 富野由悠季 | TB(0) | CM(2)

富野アニメのカウンター性 

富野アニメの何に惹かれるのかといえば、カウンター性。

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勧善懲悪が主流のテレビまんがの世界に善悪逆転のカウンターをかける
「海のトリトン」「無敵超人ザンボット3」

おもちゃのロボットが出ていれば
スポンサーからは良しとされたロボットアニメに
人間ドラマへの志向を試みる
「機動戦士ガンダム」

バブル経済前夜の風潮に対する
現状認知としての物語としての
「機動戦士Zガンダム」

正当こそが異端であると主張した
「∀ガンダム」

googleでもディズニーでもないものとしての存在があると
講演会で語られていた
「Gレコ」

今見えている世界だけが世界ではない。
もっと違う見え方ができれば別の世界がある、
というカウンターを富野アニメは常に放っていると思う。

違う世界があることを
絵の積み重ねで語られるアニメという虚構を用いて
嘘八百のリアリズムで語られる点に富野アニメの魅力がある。
 
虚構でできた世界だからこそ、逆に真実があるように感じられるのだ。

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[ 2019/04/21 22:45 ] 富野由悠季 | TB(0) | CM(0)

太陽の牙ダグラムの谷口ラコック 

太陽の牙ダグラム67話「北極に散った決断」のラコックは至高。
作画監督は谷口守泰(アニメアール)

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悪いことを考えている表情付けが最高。

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フォンシュタイン代表がラコックの意に反して
サマリン博士と交渉に乗り出すことを阻止するために
兵士達に向けてわざと三文芝居をうっているシーン。
三文芝居中なので、嘘くさい目つきをしているのが良い。

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フォンシュタイン大佐を謀殺し、
一段落したラコックは乱れた髪を整える。
サマになっている。悪い目つきが本当に良い。

谷口作画回のラコックは仁内達之さんの演技も相まって
圧倒的存在感を見せる。
谷口さんのラコックへの理解度が高いんだろうなぁ。
 
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[ 2019/02/25 20:20 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

Vガンダムにおけるファラ・グリフォンの位置付け 

昨年「機動戦士Vガンダム」を見返していた。

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一番気になったのが、ファラ・グリフォンの存在の重さ。
理由は、まず後半での劇中の強さだ。

後半でとても強くなったウッソと互角以上に渡り合う強さ。
特にザンネック(ザンネックキャノン)は凶悪だった。

ファラが戦死するキッカケになった
マーベットのお腹の赤ちゃんの存在に気を取られなければ、
逆にウッソはファラにやられていた可能性がある。

ファラとカテジナの強さを比べてみる。
カテジナはシュラク隊の面々は葬っているが、
ウッソとの真正面の対決ではファラより強さを示せていない印象を持つ。

カテジナはネネカ隊やコックピットから降りてウッソを直接刺殺する奇襲で、
ウッソに優位に立とうとするが、MS戦においてはファラの強さに軍配が上がる。


次にこれがより大切だが、ファラはVガンダムを象徴するキャラであること。
特にファラが死ぬ47話「女たちの戦場」のファラとウッソの会話が、
Vガンダムで描きたかった事の一つではないかと思う。

(以下、重要な会話の抜粋)
(マーベットの胎児の鼓動を感じ取り)
ファラ「ひとつの命の中に、ふたつの命があるというのか。何故だ」

ファラ「首を落とせば、命も消える。そうすれば、命の輝きに脅かされる事も無い」
ウッソ「ギロチンの鈴など捨てれば楽になるんですよ。ファラさん」
ウッソ「あなたは女性でなりすぎたんです。」
ファラ「あれも光。命も光。ギロチンの刃も光る。」
(以上)

死刑執行人の家系に生まれ、ギロチンを背負わされたファラ。
死神ファラにとって、対としての生・命の光(胎児)と
命を奪うギロチンの光りが一緒であること。
死も生も光るものであることをファラは感じ取る。

ここで富野監督のVガンダムについてのインタビューを引用してみる。

一番初期の企画書を書いた段階では、ギロチンだけだったんですよ。
ギロチンさえあれば、戦車を出す必要もなければ、タイヤも出す必要もありません。
『ガンダムワールドの中でのギロチン』というコンセプトだけで、筋は一本シャーッと通っています。


ザンスカールと、ギロチンと、ファラがいてくれたら、僕には十分でした。


(出典:それがVガンダムだ ササキバラゴウ)

富野監督のVガンダムの初期コンセプトでは
ギロチンを重要なモチーフとしてVガンダムを描く構想があり。
このギロチンのモチーフを体現するキャラとしてファラを考えた。

ギロチンを通して何を描きたかったのか。
おそらく宇宙世紀の宇宙に人が住む高度に進んだ時代にあって
前時代のギロチンという徹底的に死を突きつける道具を
人々が見せつけられたら宇宙世紀の人々はどう感じるのか。

結局、時代は進んでも人は生と死に対して変わらないのではないか、
それでも次代へ引き継いで人はより進んでいくみたいな話を
ギロチンを通して、宇宙世紀時代の人の命と生と死を描きたかったと私は推察する。


ただギロチンがモチーフとして目立つのは、
ウッソ達が宇宙に上がるまでの序盤まで。
ファラは15話で物語から一度退場。再登場は43話。
一方でファラが登場しない間にカテジナはパイロットになり、ファラより目立ってくる。

こうシリーズ構成から見ると、初期案のギロチンのテーマは後退して
その埋め合わせとしてカテジナが台頭したようにも思える。
なぜ後退したのか。
おそらく初期構想案通りにギロチンで物語を展開しても
実際に物語を進めたら、期待に反して物語が弾まなかったと判断したのではないか。
だからファラを一端は退場させたのかもしれない。

初期案ではより重要な位置づけであっただろうファラ。
見返してカテジナとは別の角度で
Vガンダムの根っこを掴んでいるキャラとしてファラはいるという確信を得た。
 
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[ 2019/02/19 22:35 ] 富野由悠季 | TB(0) | CM(0)

アニメ給湯器論壇の現状と今後の展望 

アニメ11作品の入浴シーンがある回だけを集めた
「△アニメ『お風呂回』11作品一挙放送」が、
2月11日19時よりニコニコ生放送にて実施される。

そこで注目したいのが給湯器だ。

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お風呂の給湯・追い焚きに欠かせない給湯器。
アニメでキャラクターがお風呂に入る時には
給湯器が使用されているのである。

しかし給湯器が着目されることは少ない。

色んなマニアがいるなwアニメに映った給湯器の型番を当てる奴www

練馬区で給湯器の交換を検討中の方へ! 日本のアニメ発祥の地!

ざっとネットで調べても以上二つしか見つからなかった。
アニメと給湯器に関係する記事は見つけにくい現状だ。

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(給湯器がなければ、お風呂に入れない宮永咲)

だがアニメの美少女キャラがお風呂に入るためには給湯器が必要なのである。
よってお風呂シーンが好きなら、給湯器に着目しても良いと私は考える。

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(※アニメに欠かせない給湯器)

さらにガス給湯器は状態によっては高値で売れるし、
ジャンク品でも買い取ってくれるものである。

中古品なら1万円で買取。ノーリツ及びリンナイ製品が中古市場で高い人気のようだ。
またジャンク品なら、95円/kgで買う業者もあるようだ。
(※なおジャンクの買取価格は大阪の大畑商事掲載の価格。2019年2月5日時点での買取金額。経済動向によって買取価格が変更する場合がある)

給湯器を売り、そのお金でアニメの関連商品を購入するのも良い。

アニメを見る上で給湯器に着目するのは、新しい視点ではないかと思うし、
お小遣い稼ぎにもなるので一石二鳥である。
 
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[ 2019/02/05 20:16 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

シャア・アズナブルと島耕作の共通性 

シャア・アズナブルと島耕作は同種の人間ではないか?
両者の共通点から探ってみる。

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①運が良い→運を引き寄せる諦めない心

つまり運が良いことで生き延びられたということ。
シャアはアムロに額にサーベルが突き刺さるピンチも
Zでハマーンにボッコボコにされるなど、
何度も戦いに敗れても、生き延びてきた。強運の持ち主である。

島も初芝の派閥抗争に巻き込まれながらも、
社内で独特の位置を保ちつつ
出向やピンチはあったが、致命的な失脚はなく
最終的に社長・会長に上り詰めた。

島自身も「人生の5割は自分の力で変えられるが
残りの5割は他力の部分だ おれはその残りの5割で運が良かった」
と語るように運の良さを自覚している。

ただ運を引き寄せたのは、プラス思考や諦めない心である。
島もシャアもどんな状況でもへこたれないし諦めない。
シャアの「まだだ、まだ終わらんよ」は
島の「負けたら次に勝てばいい。また負けたらその次に勝てばいい」
は両者の諦めない心を表す言葉である。


②手段を選ばない

①の諦めない心につながるのだが、
両者ともに目的のために手段を選ばない。
シャアはガルマを謀殺し、キシリアもどさくさにまぎれて殺した。
島も裏工作や、マフィアを使っての事件解決などを行っている。

③人を引きつける力

シャアはZでブレックスやカミーユから「人の上に立つ人物」だと言われ
島も周りから評価されて役職を昇っていく。
人に"こいつは…"と思わせる何かが両者にはあるらしい。


④女性遍歴の多さが仕事につながる

最大の共通点。
シャアも島も女性遍歴が多い。
そして女性関係が仕事に役立っている事も共通する。

・両者の女性遍歴
島:岩田怜子、馬島典子、大町久美子、鈴鴨かつ子、片桐久子、八ッ橋新子etc(多いので割愛)
シャア:ララァ、ハマーン、レコア、ナナイ

シャアもギュネイの「大佐のララァ・スンって寝言を聞いた女はかなりいるんだ」発言が
あるので、上記以外の女性とも関係を持っていたのかもしれない。

両者ともに女性が自分に仕事に有用である場合、
うまく彼女たちを使って解決していたと思う。(これは島に軍配があがる)



次に異なる点もみてみよう
シャアと島の最大の違いは血筋及び職業である。

シャアはジオンの創設者ジオン・ダイクンの忘れ形見という血筋が
ネオ・ジオンの総帥になった要因として大きい。

対して島は特別な血筋はない。

島に特別な血筋がなくてもよかったのは、
戦後日本の経済社会だからという点が大きい。
ビジネスマンには血筋は求められてはいなかった。

シャアが身を置いた軍事・政治の舞台では
ジオンの子という血筋が、スペースノイドの支持に大きな役割を果たした。

島の職業では血筋は求められておらず、
シャアはより自身が活躍するには血筋を活用するのが最適だった。
ということである。


まとめ

シャアも島も人気があるキャラクターである。
その両者の共通性は(特に)運と女性。
二人に人気が集まるのは、
特に男が運と女性がほしいという願望が元にあるのではと思った。
 
やはりシャアと島耕作は似ている。
 
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[ 2018/09/02 19:54 ] 富野由悠季 | TB(0) | CM(0)