感想今回はひとはが矢部っちに「ガチレンジャー」を好きな事を告白する話。
体育祭で主なクラスメートが参加するリレー。
みつごと杉崎達の下校後、焼き芋を買い、焼き芋のおやじとひとはが勝負する話。
最後に、パパとみつごの良いエピソードで終わります。
内容的にやりきった最終回
今回の上記のエピソードを見ると、とてもやりきった展開だと感じました。
まずは、ひとはと矢部っちとのガチレンをめぐる確執も解決しました。

クラスメートが躍する機会もリレーで見せてくれました。

最後はパパとみつごの幸せな光景を見て終わりを迎えました。

(ふたばの怪力ぶりには恐れ入ります)
そして最後のCMスポンサー紹介では、パパが職質をされないという大団円。
まさに家族の繋がりを完璧に描き切りました(多少誇張入り)
みつどもえの良さはこうした家族の暖かさにありますね。

(職質されない事に驚いてるパパ)
というようにアニメとしての「みつどもえ」は12話+8話という
与えられた条件の中で精一杯やりきったと感じました。
本当にアニメは過不足なく面白かったです。
焼き芋の親父×ひとはのライアーゲーム的戦い
今回、特に面白かったのはひとはと焼き芋の親父の年齢当てを掛けた勝負。
焼き芋の親父にとっては、焼き芋を買った女性の年齢を当てるのは
お客に好感を得るための営業トークなのです。そこに挑戦するひとは。
親父の声が小杉十郎太なのが渋過ぎる!!親父の深読みも面白かったのですが、親父にとって当てにならない情報ばかりが
錯綜しているのが状況を混乱させて面白いです。
そしてみつばがひとはの事を「妹」と言い、これを信用しなかった事が
ひとはの年齢を当てる結果となりました。まさに誤解が生んだ正解です。
(この誤解が正解をよぶのがみつどもえらしいです)
でも年齢当てが落ちではありません。
焼き芋を掛けるとは言ってないひとはの完全な勝利ですね。
ひとはが言ってない事を、親父は勝手に思い込みまさに狂言回しだった親父。
そしてひとはが言った佐藤母の年齢を知らない事も告白。
完全にひとはの術中にハマった親父でした。
最後は他の先生やお母さんと出会って、散々な目にあった事で
明日は次の町に移ろうといいます。年齢を当てる親父でも
この町の変態ぶりには適わなかったようです。
全体のまとめ
増量中は全話の感想を書ききれませんでしたね。まぁ見てはいたのですが。
全体的に高安定な作品でした。
作画や演出は1期より安定していたのではないでしょうか。
ギャグもこなれた展開や内容が続いて、安心してみる事ができます。
これは大方キャラが出揃った事でバラエティに富んだ内容を提供できた事。
原作・アニメともこの作品の取り組みに手慣れた内容で作られた事が挙げられます。
制作会社のブリッジはサンライズから独立した会社のようですが、
「みつどもえ」での丁寧な仕事ぶりは今後の制作に期待を持たせる仕事ぶりでした。

(幼少時代のみつごはちょっと可愛すぎるだろう)
そしてギャグマンガにはキャラが一通り出揃って、内容が充実する時期が訪れますが、
この作品が充実期にいるのは間違いないです。この充実期をべースに
アニメ化されたのですから、内容・ギャグが面白いのでしょうね。
ただこの作品は商業的には厳しい。要はDVD・BDが売れていないのです。
これはギャグマンガというジャンルが原因の一つだと考えています。
特に同じ秋田書店・少年チャンピオンで連載された「侵略イカ娘」と
比較すればわかりますが、「イカ娘」は純粋なギャグマンガというよりコメディです。
対して「みつどもえ」は純粋にギャグマンガなのです。
作品の構造でいえば、「イカ娘」より「浦安鉄筋家族」の方が圧倒的に近い。
何が言いたいのか。ギャグマンガ冬の時代に、純粋ギャグは売れにくいのでしょうね。
いわゆる「萌え」を押し出した「イカ娘」・キャラの面白さを押し出した「みつどもえ」。
どっちの作品もキャラは可愛いのですよ。ただちょっとベクトルが違う。
この「萌え」と「面白さ=ギャグ」の按配の差が商業的成否の明暗を分けたと感じます。
でも売上なんてどうでもいいのです。私はこの作品が大好きです。
こういった純粋ギャグをメインにした作品が、日の目を見る事ができたので嬉しいです。
原作単行本も本屋で平積みされるようになり、認知度は上がりました。
アニメは終わっても原作は続きます。
アニメから原作に入った私ですが、どっちも楽しめています。
だからアニメが終わった今後は、原作を読んで「みつどもえ」を楽しんでいきます。
そこには変わらないみつば・ふたば・ひとはがいるのですから。
太田雅彦監督のギャグ好きにはシンパシーを覚えます。
この方は本当に純粋ギャグが好きなんだなぁと改めて思いました。
「みなみけ」のギャグ濃度を大きく上げて面白くしたのは太田監督の功績ですが
「みつどもえ」の面白さをきっちりアニメとして昇華できたのも太田監督のおかげです。
スタッフの皆様。
ありがとうございました!!