感想







最後は一応信長のエピソード。
今川義元のワナにわざと引っかかり、彼女達の秘宝をもらい受けようとする信長。
しかし北条早雲も加勢に加わり半蔵には何度も足を取られ、ちょっとピンチの信長。
そこへ現れたのは光秀。信長に加勢します。
二人の息のあった活躍もあってか、見事今川連合を切り崩した信長たち。
そして信長は秘宝を取ろうとしますが、
信長だけがあっちの世界に帰るのが嫌な光秀は秘宝を横取りします。
それを見た信長はビックリ。光秀はさらに逃げるので、信長は追いかけます。
義元、雪斎以下、口があんぐりな状態です。
でも信長も秘宝を取られても本気で怒っていない。
つまり最初はどうしても帰りたがっていた信長も
最終回の段階になると、こっちの世界も悪くないと思っているのでしょう。








ここからは前期・後期のED曲が掛かりながら、全キャラが登場。
こうした彼女達の姿を見ますと、
戦国コレクションの世界が走馬灯のように見えます。
そしてこのシーンぐらいから、あぁ最終回だなぁという実感が込み上げてきました。

最後は信長と光秀の手と手が合わさってED。

本作のスタッフが多数関わっている輪るピングドラムでも
冠葉と晶馬が手と手をつなぐ描写がありました。
全話終わってから、好きだったと気づきました。
シリーズのまとめ
多数の戦国武将を中心に、歴史上の人物をたくさん登場させて
各話単位でエピソードを紡いでいった物語。
物語がある原作ではないので、自由な物語が毎回展開されたのが最大の見所でした。
その意味では脚本・シナリオの個性に彩られた作品でもありましたし
雑破業先生以下脚本家のみなさんの個性が強く光った作品でもありました。
戦国時代が舞台ではなく、現代の日本が舞台。
そして戦国武将たちは、異世界であるこの日本の生活や現状を受け入れながら
肯定的に生きていこうとする様子が力強く描かれた作品でした。
描かれている世界はどこか日常的でありながら
異世界の住人たる彼女たちが加わることで、
この今の日本の日常がより楽しく描かれた作品のように見えました。
歴史人物女体化ものとしても、こっちの世界にトリップさせる手法は
中々に斬新で、この切り口がこの作品を特別にさせている印象を受けます。
輪るピングドラムのメインスタッフが多数関わったことで興味深く見続けました。
最終回に出てきたアーチ状の橋を含めた美術、色彩などからは
ピングドラムの流れを感じることができましたし、
金子信吾さんがコンテで入ると、やはりピンドラ=ウテナっぽくなる感じもしました。
同じスタッフが色んな作品を手がけることで、スタッフワークの錬度が上がる好例を
戦国コレクションで見せてくれたと思いました。
全体的に玉手箱、幕の内弁当的な様々な楽しみがありました。
毎週、色んな武将が何をするのかが楽しみでした。
オリジナリティの高かった話だけに、終わっちゃうのは辛いですね。
スタッフの皆様、ありがとうございました。