感想「雨上がりの青」。
声優オーディションを身体がボロボロの状態で臨み、
手にしたかったものは手が届かずに疲弊しきった青山七海を
さくら荘のみんなが、支える・救うという話でしょうか。
七海が体調不良でオーディションいけない時に
空太や仁さんは休ませるようと思っていたのでしょうが、
七海の気持ちをわかって、いかせるとみんなに促したのはましろ。
ましろはましろなりに七海を見ていて、
自分のやりたいことができない時の悔しさを知っているから
七海のやりたいようにさせてあげたかった。だから頭まで下げる。
頭を下げるという行動がみんなの心に火をつける。
夢に向かっての障壁を「無理を通して道理が引っ込む」みたいな生き方をしている
ましろならではの考え方でしょう。
このましろの言葉で他のみんなも、
七海にオーディションに行かせたかった気持ち/本心が沸きあがったのでしょう。
その彼らの奮闘が一番よくわかったのが、タクシーに七海を乗せるシーンでした。
七海を体調不良を知り、外へ行かせないようにする千尋に
仁は千尋の体を抑えて、みんなで七海をタクシーに手際よく乗せる。
ましろ/空太・仁と考えが別だったさくら荘のみんなの心がひとつになった瞬間。
このタクシーを手際よく乗せるシーンはよくできていて、
気持ち良くキャラの心が繋がったかのようなカット割りを行っていて魅せてくれています。
タクシーシーンが今回のクライマックスでもありました。
つまりさくら荘のみんなの心が一つになるって事を今回は大きく描きたかった。
結局、身体がボロボロな七海はオーディションでも迷惑かけたようで、
他の人からも怒られちゃったようですが、そんな彼女は空太達にフォローされるわけです。
そんなさくら荘に帰ってから、仁がサムゲタンを用意して
空太が七海に食べさせてあげるシーンがありますが
この辺りの空太の言動ってジゴロっぽいんですよね。
そして、雨降って地固まったのでしょうか。
ましろが七海への理解を七海が知ったようで、
ましろが七海に名前でましろって呼んで欲しいとお願いし、七海はましろと呼ぶ。
それで今回は終了。
まとめ
七海はオーディションに受かりませんでしたが、
さくら荘のみんなとより心を通わせた展開でした。
一方でましろは雑誌デビューを飾っているわけで、
七海=オーディション不合格、ましろ=デビューと、状況関係では対比されている。
ただましろは七海の方が気がかりなので、気持ちは抑えていたようです。
この辺りの配慮の仕方は、語りを抑えることで逆にましろの性格を物語っています。
とはいっても、ましろの声にみんなが耳を傾けてしまうのは
ましろに才能があることも一因だと考えると、
みんなを動かしちゃう意味でましろは罪な女の子だなぁと思っちゃいます。
ましろは怖い女の子かもしれません。というか私にはそう見える部分もある。
最後に原作ではおかゆを食べさせるシーンが
アニメでがサムゲタンに変わっていることが話題になっていますね。
まさにサムゲタンアニメの先駆けとして本作は視聴者の心に強く残りそうです。