「田中くんはいつもけだるけ」十話の、
みんなで学校から呉服店に行くときに使われた
場面転換の演出が良かった。

約12秒かけて場面転換することで、
けだるいという感じが出ている点。
むしろけだるそうにしているのが、
田中に乗っかっている太田という点。
(もしかすると大田は無意識下では行きたくなかったことの現れ?)
ゆったりとしているが、見ごたえのある場面転換。
もしかすると十話以前にも、こうした演出があったのかもしれない。
いずれにせよ、作品の方向性にきちんと沿った演出だと感じた。

けだるけとは対照的なのが「ラブライブ!」。
例えば3話。学校屋上から秋葉原に行く時の場面転換。
こちらは約1秒ぐらいで場面転換。
カメラのPANのスピードも速い。
作品の方向性として、物語構成を消化していく上で
ラブライブ!はこれぐらいの速さが求められていたのだろう。
場面転換は作品のリズム・緩急を決定づけるもの。
作品が求める場面転換があり、
両作品ともに、それに応じて演出されているのだ。