---------------あらすじ---------------
井伊直弼が大老に就任し、徳川慶福(家茂)が将軍後継が確定に。
家定は井伊に対し、篤姫を将軍後見役にするよう申し付ける。
しかし家定は持病で倒れてしまう・・・。
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ついに中盤のクライマックスです。
家定が井伊直弼に篤姫を将軍後見を頼んだ後の、
直弼のカットが影が真っ黒だったけど、ああいう写し方すると
「篤姫に将軍後見などさせないよ」という井伊のニュアンスで受け取れるよなぁ。
その後井伊は、天皇の勅許を取らず(やむを得ない状況だが)条約締結してしまうし。
松平春嶽の詰問に対しても「恐れ入り奉ります」の一点張り。あれは怖かった。
安政の大獄を始めてるみたいですし、井伊が本性表してきたという感じ。
家定が会えないのを聞き、篤姫が白の碁石を送ったのにうるっときた。
夫婦の絆を強めたのは間違いなく「五目並べ」ですから、その象徴的なものを
送ったという演出は相手に気持ちが伝わるかのようで良かったよ。
「会えぬのじゃ」と悔しがっていた家定の無念がいかばかりだったのだろうか。
将軍後継が正式に決まった後の幾島は何か抜け殻状態でしたね。
そして薩摩にも将軍が慶福に決まった事を知る斉彬であったが、
幕府が条約締結を結ぶと予想して、流れを先んじて軍備の増強に望み、
さらに国の変革を構想してた最中、亡くなってしまう。
その斉彬が最後に小松帯刀に「初を奪ってすまなかった」という侘びが入り
視聴者側の気持ちの代弁をさせたのは、気持ちがすっきりして良かった。
最後に「初に会いたいのう」という台詞はベタだけどぐっときましたよ。
父の死を聞き、呆然とする篤姫。そして見ていなかった父からの文を読んで
「自分の突き進む道を行け」と書かれていた篤姫はどう思ったのだろうか。
多分、篤姫は「将軍後継の一橋に」とか書かれてあると思ってたのでしょう。
それを予想して見なかった。でも実際は「詫びと自分の信念を貫け」ですから
本当に娘想いの父だったのだと篤姫はわかり、ここで号泣する。
さらにここで滝山から将軍みまかられるという報を知らされる。
そして家定の棺へ向かい、崩れ落ちる。ここの崩れ落ち方もぐっと来てしまいました。
父が死んだ事実を受け入れようとしているのに、夫まで先立たれたのですから。
篤姫は何ともいえぬ悲しさですね。
親(実父ではないけど)と夫の死に目の両方に立ち会えないというのは。
今の時代なら、父や夫が死んでしまうなら会わずにはいられないが、
江戸時代というのはそういう価値観から離れてますから。
でも当時は当時の価値観がありの事情があるとはいえ
死んでから一ヶ月も死んだ報せがないというのは、余りにも残酷です。
今回は物凄い展開の連続でここまでテレビに集中して見たのは久しぶり。
いや大河ドラマの凄さをまじまじと思い知らされます。
でも堺雅人の家定の演技がまだ見たい。もの足りないです。
堺雅人の演技は昔の「秀吉」の織田信長の渡哲也並に存在感が凄かったと思う。
本当に残念だが、仕方ないです。
次回は「天璋院篤姫」。次回もまだまだ見逃せない。