あらすじ雨宮優子の本心を知る火村。彼は雨宮に家に戻るなと言うが
彼女は「あそこが私の居場所だから」と言う事を聞かず。
その後火村は雨宮明良に会いに行き、妹への暴行を問いただそうとするが・・・。
火村の覚悟ができていない事を見破った明良は火村を返り討ちにする。
ミズキは大人火村に会いに行き、久瀬の居場所を聞こうとするが
火村は答えず。火村は久瀬を「嘘つき」と言うがミズキは逆に
「正直すぎる」と答えるのだった。
ミズキは久瀬と再会する。
しかし久瀬はありったけの言葉を尽き、ミズキを追い返すのだった。
そして彼は倒れるが、薬に手を伸ばしながら「生きたい」と願うのだった。
感想OPの色が白黒に変更したと思ったら、明良は
「色が見えているか」と火村に言う。
ef(少なくともアニメ版)は色がテーマなのではと思った回。
OPの色彩もどんどん変化させてるし、本編の色彩も独特だ。
しかし具体的に色の何がテーマなのかが未だに掴めていないので何とも。
火村は覚悟足らないなぁと思った。優子を家へ帰るなと言うならば
自分の家へ連れて来るぐらいの事を言えば良いのに・・・。
そんな覚悟も無いし、ましてや明良を殺す覚悟も無いから
その弱さを明良につけこまれるわけだ。
まぁ火村も自分のスタンスが通じないというのはわかった事だし
今後は兄貴と優子に違ったスタンスで望むのだろう。
一方のミズキも久瀬に不用意に会い、究極の言葉攻めにあってしまうが
火村もミズキも覚悟無しに相手の領分へ踏み込んだ事が
お互いを傷つける結果になってしまっているんだなと思った。
久瀬も久瀬でミズキへの言葉攻め自体は最終的には嘘なんだよなぁ。
徹底してここまで言わないと逆に久瀬自身が持たないというか。
その後、ミズキが帰った後の
「生きたい」という言葉こそ本心なんだけど。
つまりミズキやミズキに嘘をついた凪も含め、久瀬の言う「仮面」を被っていて
他者に対して都合の良い事や嘘をついているのだと思う。それは凪が言った
「内に秘めているのが本質だ。」この言葉に尽きる。
嘘は、他人を傷つける一方で自己正当化しか生まないだけなのだろうけど。
そういったキャラ達が今後どう変わるのか、変わらないのか。この当りは、
火村の「いちいち本質を裏に隠す必要があるのか」と言う問いが伏線かな。


今回、最大の目玉の久瀬の言葉攻め。
ミズキちゃん、俺の事好き。本当に好き。何故。
何故君はそこにいるんだ。何故図々しくそこに立っているんだ。
何故俺の目を見るんだ。何故俺の声を聞いているんだ。
何故俺の前に居るんだ。何故俺に話しかけるんだ。
何故俺につきまとうんだ。何故俺に構おうとするんだ。
何故独りにしてくれないんだ。何故俺と会ったんだ。
何故俺と知り合ったんだ。何故俺の前に現れたんだ。
何故懐くんだ。何故笑ってるんだ。何故お節介なんだ。
何故機嫌がいいんだ。何故陽気なんだ。何故泣かないんだ。
何故明るいんだ。何故楽しそうなんだ。何故何でも見てるんだ。
何故何でも知ってるんだ。 何故何でも許すんだ。何故何でも喜ぶんだ。
何故俺を悩ませるんだ。何故俺を揺さぶるんだ。何故俺を迷わせるんだ。
何故俺を傷つけるんだ。何故俺を苦しめるんだ。何故俺を責めるんだ。
何故俺をいじめるんだ。何故俺を踏みつけるんだ。何故俺を痛めつけるんだ。
何故俺を砕くんだ。 何故俺を引き裂くんだ。何故 俺を叩きのめすんだ。
何故許してくれないんだ。何故 理解してくれないんだ。何故泣かせるんだ。
何故希望をもたせるんだ。何故絶望させるんだ。何故 押し付けるんだ。
何故締め付けるんだ。何故 心乱すんだ。
何故何故何故何故。何故答えようとする。何故馴れ馴れしくする。
何故まだ帰らない。何故まだそこにいる。
何故お前が存在する。前回の雨宮優子に続いての言葉攻め。本作の声優さん達の奮闘は凄まじい。
言葉だけでもインパクトあるが、この言葉達が直接映像を切り裂いていく
かのような演出は見ている側を鬱々させる展開で中々に見所。
まさに文字攻めとも言うべきで、言葉そのものをどうビジュアルに
落とし込むかという演出では相当に健闘していたと思う。
ただこうした映像はインパクトに頼ってしまっている印象もあるので
好き嫌いは別れそうだ。鬱々しているし。
