化物語 15話「つばさキャット其ノ伍」【感想】 

3か月の期間を得て、最終話配信。
やっぱり、化物語って面白いんだなぁと再実感!!

「尾石!」「尾石!」とパソコンの画面を見ながら叫びたくなるほど
尾石達也ワールド全開の映像。
まずカット割りのタイミングが非常に気持ち良い。
オブジェから血しぶきから、動かし方も全て気持ちが良い。
一部、アクションも良く動いていていた。(原画に田中宏紀もいた)
まさに快感原則の映像美。
3か月間、精魂込めて制作されたのが伝わって来る。

話としては最終回らしく阿良々木暦のアイディンティティを追いつめる展開。
「本気で人を好きになった事ないでしょ」という台詞はグシっとした重みがある。

2人の会話劇が延々と続く展開が成立してるのは本当にすごい。
これって余程演出が上手く無いと、もしくは会話が面白くないと
飽きたり、見応えが無いケースに陥ると思うけど
化物語が凄いのはそういった所をクリアしてる所。
緊張感あるし、奇抜な映像なんだけど、話の趣旨は伝わってくるし。
これは原作力とスタッフの相乗効果なんだろうと脱帽。

このレベル(出来)なら売れると改めて思った。


アニメの総感想をちょっと

本作の最大の魅力は阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎとの関係なんだろうな。
二人の関係性や距離感が今の時代のリアリティを表していて、
それが視聴者には共感を得られたのではと思っている。
(ただのハーレムものとも一線を画している)
二人の甘酸っぱい話をエキセントリックにかつ雄弁に語ったのが
化物語の本質ではないかと。

シャフトとの出会いは本当に幸運だったと思う。
間違い無く尾石達也の代表作になったと個人的には位置づけた。
映像の魅力、渡辺明夫のキャラデが素直に良かったよ。
 
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[ 2010/06/26 01:00 ] 化物語 | TB(70) | CM(0)

化物語 13話「つばさキャット其ノ參」【感想】 

やっと今日配信。しかも重い。
シャフトの制作状況・スケジュールが逼迫しているのだろう。
何作品も同時並行で制作しているし、ネット配信はテレビほど締切の重みはない。
まぁエンコード作業も素人が思っているほど楽ではないみたいだ。

おっぱい羽川 おっぱい羽川 彼女のパジャマおっぱいがひたすらに印象的。
もちろん、ネコミミを見て「ありがとう」と言ってしまう阿良々木は間違っていない。

この世界はアニメですかと突っ込んだり
ラジオの話が延々と続いたり、
媒体的なメタを意識した内容がネタとして目立った。
アニメがメタを取り扱いやすい媒体なのを再認識。

ロングとアップを交互に使い分けた会話シーン・画面構成が目立った。
ロングだと口パクであり、アップだと口は映さず目を見せる演出が多用され、
相変わらずモノローグでは極力動かさない方向性だった。紙芝居っぽい。
ただモノローグ自体が面白いし、動かさなくてもレイアウトで見せようとしているので
画面的にはまぁシャフトらしい充実性・情報密度の濃いものにはなっていたし
下手に動かして会話を聞くのに集中できないよりは、下手に動かさないという方法もある。
でもこうした画面作りを見ても制作が逼迫しているのはひしひし感じてしまう。

今回を見て、新房がアップで目を映すのが好きな演出家だった事を思い出したよ。

今回は鴨川つばめの絵がちらっと。
 
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[ 2009/11/03 19:49 ] 化物語 | TB(59) | CM(0)

化物語 12話 

今回でTV放映は終了。残りはネット配信。
今までの妖怪モノとは違い、思春期の男女を徹底的に焦点を当てた展開。

キャラクターの感情に対し、丁寧に寄り添う演出で、
シャフト作品では大沼心以外でこうした演出は相当に珍しい印象を受けた。

等身大の二人の男女のドギマギ感を存分に表現できた映像だった。
一つの区切りとしてもとっても良かった。

斉藤千和の演技の幅の広さにはただただ驚嘆。
ひだぎの父の声が立木文彦だったのはちょっと笑えた。
仕事主義の父親という役はあのアニメで定着してしまってるのかもね。
 
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[ 2009/09/26 20:40 ] 化物語 | TB(9) | CM(0)

新房昭之への私の想い 

あるブログさんにお邪魔して新房×シャフトについてコメントしたら
無性に新房について書きたくなってしまった。

新房について分類するとすれば
2005年のぱにぽに以降、シャフト専属で仕事を続けるシャフト以降
リリカルなのはとコゼットの肖像を手がけた2004年までのシャフト以前と分けられるだろう。

最近のファンはシャフト以降好きな方が多いと思うが
私はシャフト以前の新房が好きだ
というのは、単純に私はシャフト作品以前の作風に惹かれてファンになったからだ。

むしろ最近の新房の監督作品は名義貸しみたいな側面が強い。
これだと言い方が悪いので、例えて言うなら野球の監督に近いかな。

野球の監督(新房)はチーム内(シャフト)の選手(メインスタッフ)の采配(各役職の配置)
と指導(アドバイス・監修)が主な役割で本人が直接野球(原画や演出)をするわけではない。
しかしこの監督(新房)の役割を担えるのはチーム(シャフト)には彼しかいないのだ。

ただ残念なのは、私が好きだったのは監督になる前の彼(シャフト以前)なのだ。
選手でもあり監督でもあった、ソウルテイカーやなのはが好きなのだ。
またもっと純粋に選手だった幽遊白書の演出時代や
OPを担当したタツノコファイトやセイバーマリオネット等は相当に好きだ。

おそらく、シャフト以前の方が新房の個性が出ていると直感で感じる。
例えば化物語は、正直どこまでが新房でどこまでが尾石達也の作風なのか
正直わからない。またシャフトで共有できる演出部分も練り上げてきた側面もあるので
一概に一人の人間に集約させる見方は当てはまらないのかもしれない。

では新房の何が好きなのか。それはカッコイイ映像を演出できるから。
極端すぎるパースや陰影、ステンドグラスや十字架といったオブジェの記号的羅列。
視覚的快楽を得られる映像美、そして映像の高揚感や緊張感を表現できる演出家なのだ。
コゼットの肖像のゴシックホラーな作風は氏の演出の最たるものであろう。

演出家としては非常にレベルが高い方だと思う。
しかし特にシャフト以前では大きな弱点も抱えていた印象がある。
それは、新房は物語・話作りにあんまし興味無いのではという点だ。
提示されたどんな話に対しても、映像を膨らませる才能は凄いのだが
大本の話を面白く膨らませる点をあんまり考えない人という印象がある。
逆にいえば、話を犠牲にして映像美の高い演出をしていた側面もある。

新房がシャフト以前では知名度が高くなかったのは
作品があんまし成功していなかった側面もある。
それは物語の力が弱い作品が多かったからだと思う。
その反省からかシャフト以降は話にも力を入れるようになっている。

もう一つ、新房がシャフト以前と以降で大きくスタイルを変えたのは
新房が本気を出すと大変になる事を自ら知ったというのも大きいかもしれない。
例えば、新房が監督したソウルテイカー。特に絵コンテを担当した1話の出来は破格だった。
ただ1話の制作に異常に力を入れすぎ、スケジュールは破綻し
後半は目に見えるようにクオリティが落ちた。

こうした経緯もあってか最近は力は入れながらも、ある程度余力を残した
演出をやっている印象を受ける。それでも本人が久しぶりに絵コンテを担当した
ひだまりスケッチ365の12話は格別に演出力が違い面白かった。

だんだんまとまらなくなってきたので最後に。

新房は純粋な演出家だ。話を直接考えるよりかは、与えられた話を
どう調理するかという点においては相当に優秀な方だと思う。
不運だったのはシャフト以前は恵まれた題材に乏しかった事かも。
本当に話に力のある原作をはやく手掛けていればという気持ちは残っている。
 
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[ 2009/09/16 21:07 ] 化物語 | TB(0) | CM(7)

化物語 第7話 するがモンキー 其ノ貳【感想】 

沢城みゆきち劇場。
それ以上でもそれ以下でもないととりあえずしておこう。

アホ毛が立つって、やはりあのメタ表現でいいのだろうか。

赤塚不二雄や水木しげるまでは誰でも指摘できるけど、
杉浦茂までは中々指摘しづらいよなぁ・・・
 
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[ 2009/08/22 15:10 ] 化物語 | TB(11) | CM(1)

化物語 第2話「ひたぎクラブ 其ノ貮」 【感想】【尾石達也】 

戦場ヶ原の大怪我以降、おとずれた家庭崩壊によって
彼女の体から抜け落ちた重さの原因である「蟹」を、取り払ってあげる話。
あらすじはそんなもので、戦場ヶ原と阿良々木の
徹底したまでの言葉遊び的ダイアローグの応酬を激しいカット割りと
どんどん構図や背景が変わるビジュアルの羅列で見せていくのが楽しかった。

と思ったら、結構最後の方になると話の背景の解説もあったので
最低限の理解はできた感じだ。大事なのは前半において徹底的に見せつけられた
戦場ヶ原の過剰なまでのキャラ性が憑き物が落ちてからはちゃんと
憑き物が落ちていたキャラへ変わったのが描写的にうまかった。

でも、とにかく前半は戦場ヶ原の裸に尽きると思う(笑)
結構ムッチリ描かれていて、凄く好みです。
最後に出てきた妹二人は渡辺明夫ちっくでこれも良い。

昭和レトロの新聞広告を所々にカットを挟みこんで
ある種の異様な雰囲気を醸し出しているが、集めた記事なのか
作成したものなのかわからないが、何にしても労力のいる作業だ。

「蟹」文字の集積による「蟹」な化物の表現、
戦場ヶ原の体から「思」いが体から吹き出る表現
どっちも「言霊」をどう表現するかという一つの結果かなぁ。
漢字のデザイン自体がビジュアル的に映えているから成立する表現かも。
と考えると、言霊と漢字って大いに関係があるのかもと書きながら初めて思った。

後は戦場ヶ原の回想シーンを悪意(笑)に満ちた実写で表現してたが
シャフトは実写が本当に好きだなぁ(特に新房と尾石)と思いつつ、
作画枚数を使えないシャフトの制作体制における苦肉の策の面も見えてしまう。
まぁ日本のアニメの表現は苦肉の策で生まれるケースが多いけど。

尾石達也OPですね。
現実空間をホッチキスで綴じてしまう映像の連続。最後にでかい戦場ヶ原には笑った
軽やかな曲調がポップな印象を抱かせ、シャフトのOP曲では珍しい。
そしてホッチキス=痛い、というイメージを逆手に取った印象だ。という事は、
化物語は現実をホッチキスで綴じるような作品、もしくはそう作りますという意志宣言だろう。
まぁシャフトなのでOPは変更され、まったく変わってしまう可能性もあるのだろうが。

スタッフロール見たら、化物語にシャフトは出資しているみたいだ。
と考えれば、まぁ結構力は入れてくるだろうね。
 
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[ 2009/07/11 07:48 ] 化物語 | TB(54) | CM(0)

化物語 第1話「ひたぎクラブ 其ノ壹」 【感想】 

西尾維新原作を新房昭之×シャフトでどう調理するのか期待の作品。

1話は純粋に出来がいいなぁと思った。
話は事件に巻き込まれた(被害にあった)少女が同級生に相談して、
その同級生が知り合いに紹介するだけの話なのにずいぶんと大げさだった。
でもシャフトの映像美的な演出でグイグイ引き込まれる感じだ。

・コントラストの強い明暗くっきり別れた色彩
・現代的建築物や標識の過剰なまでの羅列・設置=過剰な背景
・過剰な台詞回しをカット割りと意味深な背景で見せていく映像のつなげ方
・OPや要所要所で入る血や破壊のグロ描写

要は色彩・背景・台詞(脚本)・描写。音楽、映像全てが過剰であり
その過剰さがサスペンスに必要な不安さを煽っているんだなぁと思った。
もちろん、夕日という時間帯も不安を煽るもので、スリリングな印象を与えている。
視聴者にビジュアル的に引き付ける力を持たせていた映像だった。

余談だが、ヱヴァでも同様に建築物や標識を過剰に配置して扱うのは
ある世代特有の現象なのだろうか。彼らはそこに何の意味を求めているのか。

特に過剰で言葉遊びの多い台詞回しは、たぶん原作の作風なのだが
原作を知らないのでなんだか予想以上に凄いなぁと思った。
でも原作はもっと凄いのだろうね。

さてシャフト作品の殆どで監督・総監督と作品のトップにクレジットされる新房氏。
今年だけでまりあほりっく・夏のあらし・絶望先生も手掛けている。
正直、どこまで関わってるのかわからない。ただ一視聴者の勝手な妄想だが
自分が陣頭指揮とっているというより、スタッフに采配を取らせている印象が強い。
化物語ではどう采配するのか?絵コンテはやるのだろうか。
でも、そんな新房監督が本作ではシリーズ構成やるって珍しいなぁ。
ミステリーやサスペンスが好きだから話を手掛けたいんだなぁと思った。

渡辺明夫(ぽよよんろっく)が新房監督作品でキャラデやるのは魂狩以来で久しい。
ずいぶん渋くてリアル。萌え的な絵柄ではなく、立体感を強調したデザインだった。
原作の雰囲気に合わせているのだろうね。
 
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[ 2009/07/04 06:47 ] 化物語 | TB(80) | CM(4)