見終わった後「面白いなぁ」とつぶやくほど、本格的にハマってきました。
というぐらい、今回は面白かったです。
ジュースを飲み終わった後、氷を食べる佐天の可愛さ。
ジャッジメントの仕事を夜遅くまでこなす黒子のひたむきさ。
状況が状況なのに一瞬でも近寄った少女に油断する初春の危うさと純真さ。
当麻さんの価値観に戸惑い、苛立ちを感じる美琴。
各場面一つをとってもキャラ描写が生き生き描かれるのが素晴らしい。
こうした主人公側の魅力を存分に描きだす事と対照的に
敵側は人間的にどうしようもない事をこれまた存分に描いている。
主人公側と敵側に圧倒的な落差を生じさせる事で、物語にカタルシスを得られている。
といっても今回の犯人の価値観に美琴もわからないではないという感じを出す事で
努力してレベル5になった美琴と犯人にも心情的にちゃんと接点を持たせている。
また主人公側でも無い、当麻さんの存在(彼の価値観)が作品を重層的に仕上げている。
特にCパートの当麻さんの考えで話を締めるのは単純に事件解決で締めくくるという
内容から一歩進んだものになっていたのが良かった。
何回も書くけど、説明的な描写は極力排除してキャラを描こうとする本作の姿勢は
共感できるし、アニメの魅力はキャラクターの魅力が基本である事を再認識させられる。
美琴の能力に憧れる佐天。ジャッジメントや力あるものに復讐心を燃やす爆弾魔。
力の無い事を言い訳にするのが許せない美琴。そしてレベルアッパーというように
能力のあり方に話の焦点がいく伏線が張り巡らせているような気がした。
コンテ・演出は八谷賢一氏。