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鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 第63話 「扉の向こう側」【感想】 

面白い!!面白い!!
グイグイと見いってしまう面白さ。
何でこんなに面白いんだろうと、考えたけど
結局は前回と同様の感想なんだけど、原作力の確かさだと思う。
正直、最近は原作見てないけど、原作が面白いからだというのはわかる。


エドがアルを助ける為、錬金術を捨てる展開が面白かった。

賢者の石は使わない、ホーエンハイムの命も使わないという選択肢の中で
最後の策としてエドが錬金術を捨てるという選択を選ぶ過程はぐっと来た。

それはホーエンハイムがお父さんらしい事をしたいという一心から
ホーエンハイムがアルを助けるという展開も有りなんだろうけど、
誰の命も犠牲にしない方法があるという最上級の答えを求めた
エドのスタンスに共感できるというわけで。

何よりアルからもらった自分の右腕を見て結論を下すのが良かった。

そして最後の手段としての錬金術の放棄。
その答えの本質は、錬金術が世界を変えるんじゃない。自分の意志が大事なんだ。
錬金術よりも、弟が!!仲間が大事なんだ!!という、エドの一連のメッセージなんだろう。
実はエドのこの考えこそ「真理」なのではないかという所まで、つながっているのが良い。

このアルを救出するというエドの思考過程そのものが本作のテーマを
象徴的に表しているんだろうなぁと感じた。


そしてホーエンハイム。
完全にラストを持っていってしまったが、お父さんらしくあろうとした事。
アームストロングに感謝の意を告げられ、号泣した事。
奥さんの墓の前で全てをさらけ出して、話した事。
そして、消えてしまった事。こういう展開につくづく弱い。

己が生み出した元凶が葬られ、全てが終わり、安らかに消えるその姿は
「うしおととら」のとらを連想してしまった。

本作の主人公はエドであり、裏主人公はホーエンハイムという
構造なんだろうね。


来週は最終回。完全な後日談になるであろう。
これからがエドとアルの真の旅立ちだという事を表現するのだろう。
 
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[ 2010/06/27 17:39 ] 鋼の錬金術師 | TB(75) | CM(0)

Angel Beats! 第13話「Graduation」【感想】 

Angel Beatsの意味がやっとわかりました。
そして音無=心臓(鼓動)が無いという意味も今更わかった。
さらに結弦=ゆずる=心臓をゆずるって事で良いのかなぁ。

天使が現世で心臓を提供してくれた音無を探していた。
「ありがとう」と言えなかった事が未練だった彼女は
ついに音無に会い、「ありがとう」と言って消えていった。
そして天使への愛を告白した音無が今度は天使を探しに行くのが、
Cパート真のEDに繋がっていくのだなぁ。

とにかく声優の演技が魅力的。
神谷、緒方恵美、花澤香奈等々の熱演が中々に好感触。
神谷(音無)の最後の絶叫はぐぐっと来たよ。

あと音楽はいわずもがな。


-全体の感想-

麻枝准の原作脚本音楽のオリジナルアニメという事で
彼の動向が気になる身としては
お話の部分をずっと気にしながら視聴。

意欲作であり、実験作という意味合いが強い印象を受けた。

「断片的」というのが作品の総イメージかな。
それは学園モノでバトルモノでコメディでミステリアスという
ジャンルが断片的に使用されている点。
作品世界の設定は小出しにそれも断片的に説明した点。
お話やキャラの見せ方も、物事の一連の出来事を一から十までを
通して語らず断片的(主に結果)に語っている点。

特にハルヒに似たゆりっぺ。けいおんを意識したのかも知れないガルデモの存在。
オリジナルアニメなのに断片的な部分で何かに似ている。
というように何か断片的に引っかかる作りになっていた。

さらに原作:麻枝准、監督:岸誠二、キャラデ:平田雄三、制作:PA
という布陣もなんか断片的(ここは強引かな)。

点と点を結ぶというより、断片が多数にあり、
その多数を視聴者の想像力に委ねる事によって
作品を成立させるスタイル。
想像力の働かせ方によって、評価が変わる。

なぜ断片的に見せたのか。
1クールが故なのか、それとも作家の思想的な思惑なのか。
まぁ映像の結果が全てであれば、両方なんだろうけど。

作家(麻枝)からすると世界(これは現実世界も含めて)というのが
「断片」で成り立っているという認識なんだろうなぁ。
その事を映しだしたのがあの世界だったというわけで。
この辺りはちょっと自分の推察が入り過ぎてるとは思うが。

正直、ABは麻枝准作品の中では理解するのが非常に難しい部類。
しかも本作ではじめて知った人も多く、彼の作風に耐性が無いと
その本編の展開に戸惑う人も多かったのではないかと思う。
一方で、彼の持ち味である音楽はいわずもがなだった。

映像面で言えば、
他のアニメには見ない独特の発色(色見)がビジュアルの構築に貢献した。
あの独特性があの世とこの世のはざまである、あの世界を構築していた。
最初はあの発色(色見)に慣れなかったけど、見慣れてきて助かった。
作画も段々とスタッフが手慣れていく感じも面白かった。
  
アニプレッションにAngel Beats!は反射鏡~その心は~という記事を投稿しました。
ご覧頂ければ幸いです。
 
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[ 2010/06/26 07:51 ] Angel Beats! | TB(122) | CM(2)

化物語 15話「つばさキャット其ノ伍」【感想】 

3か月の期間を得て、最終話配信。
やっぱり、化物語って面白いんだなぁと再実感!!

「尾石!」「尾石!」とパソコンの画面を見ながら叫びたくなるほど
尾石達也ワールド全開の映像。
まずカット割りのタイミングが非常に気持ち良い。
オブジェから血しぶきから、動かし方も全て気持ちが良い。
一部、アクションも良く動いていていた。(原画に田中宏紀もいた)
まさに快感原則の映像美。
3か月間、精魂込めて制作されたのが伝わって来る。

話としては最終回らしく阿良々木暦のアイディンティティを追いつめる展開。
「本気で人を好きになった事ないでしょ」という台詞はグシっとした重みがある。

2人の会話劇が延々と続く展開が成立してるのは本当にすごい。
これって余程演出が上手く無いと、もしくは会話が面白くないと
飽きたり、見応えが無いケースに陥ると思うけど
化物語が凄いのはそういった所をクリアしてる所。
緊張感あるし、奇抜な映像なんだけど、話の趣旨は伝わってくるし。
これは原作力とスタッフの相乗効果なんだろうと脱帽。

このレベル(出来)なら売れると改めて思った。


アニメの総感想をちょっと

本作の最大の魅力は阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎとの関係なんだろうな。
二人の関係性や距離感が今の時代のリアリティを表していて、
それが視聴者には共感を得られたのではと思っている。
(ただのハーレムものとも一線を画している)
二人の甘酸っぱい話をエキセントリックにかつ雄弁に語ったのが
化物語の本質ではないかと。

シャフトとの出会いは本当に幸運だったと思う。
間違い無く尾石達也の代表作になったと個人的には位置づけた。
映像の魅力、渡辺明夫のキャラデが素直に良かったよ。
 
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[ 2010/06/26 01:00 ] 化物語 | TB(70) | CM(0)

けいおん!! 第12話「夏フェス!!」【感想】 

結局、あずにゃんは日焼けするのね(笑)

keikei12.jpg

けいおん部+さわちゃんで夏フェスを体験するお話。
番外編のライブ参加回と同じぐらい、音楽的要素を通しての
彼女達の気持を表現したお話だったと思う。


部室でまったりする前回のようなシチュエーションもあれば
今回のようなアクティブに外で活動する話もあるのがけいおんの良い所。
特に今回印象的だったのは、澪がライブの高揚感に引っ張られ
テンションが高くなる光景。内気な子でもライブに来ればテンションが上がる。
こうした感情の起伏を丁寧に描写するのはうまいなぁと毎度毎度のこと感心。

私自身は野外フェスティバルのようなイベントには行った事が無いので
この雰囲気というかリアリティが掴みかねるが、
こうした野外フェスの楽しさはきちんと伝わってきた。

この楽しさが伝わったキーポイントはさわちゃんの存在だろうなぁ。
さわちゃんがガイド役となって夏フェスの楽しみ方を丁寧に部員に教えていたが
それは視聴者にも夏フェスの楽しみ方を教わるような感じだった。
さわちゃんの説明もディテールにリアリティを持たせつつ
なおかつ、細かすぎずといった良い塩梅だったと思う。

最後、夜、5人が寝そべっている場面。
唯が放課後ティータイムもプロに負けていないと言ったのには本当に共感できる。
この負けてないって言うのは技量の問題ではなく、気持ちの問題なんだよなぁ。
彼女達だって放課後ティータイムとして2年以上、彼女達なりに結束してやってきた。
その気持ちの強さにプロもアマチュアも無いんだ。唯はそれが言いたかったのであろう。
 
この唯のセリフは彼女達が2年間以上かけて積み重ねてきたものが
着実にあるんだなぁと実感させられたものだった。
それは音楽以外の他愛も無い日常も含めての積み重ねであり、
あの前回のような暑さでだらけてる姿も合わせて
「放課後ティータイム」なんだという事だと個人的には解釈。

それらを全て描写していなくても、視聴者に想像させられる事が重要であるのだと思う。
 
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[ 2010/06/23 02:09 ] けいおん! | TB(122) | CM(0)

迷い猫オーバーラン! 第12話(最終話)【感想】 

なんだかんだで最終回。

画面をもたせようと、なるべくキャラを動かさずにカメラを動かす
PANやスライドを多用した演出で乗り切ろうとしていたのが印象的。

作品によって制作環境が違うのは当然なんだけど、
こういうB級的な作りっていうのが日本のアニメっぽくて安心する。

サトジュン(佐藤順一)監督・絵コンテというだけあって
その手練手管、漫画チックな記号的演出が随所にみられた。
また随所にカッコイイレイアウトがあったのも、氏のコンテの指示かなぁ。
また演出はカサヰケンイチだったのは驚いた。

希が可愛いのが良く伝わってきた。
無口・無表情キャラ+髪の色が薄紫なのは個人的に好きなのだが、
彼女もその例に漏れずといった所か。

来週は総集編のようだ。
 
追記
能登の声のキャラ名、村雨四摩子というのか。まんまだなぁと思った。
 
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[ 2010/06/23 01:16 ] ニュース | TB(45) | CM(0)

アニメをメインスタッフで見るという事 

「アニプレッション!!」で「アニメをメインスタッフで見るという事」という記事を投稿しました。

私自身、アニメを見る時に作家論的な見方をどうしてもしてしまいがち。
それがメインスタッフに注目という形になりるのだけれど、
その視点の限界も含めて自分自身を振り返った内容になってます。

ぜひ一読して頂けますよう、よろしくお願いします。
 
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[ 2010/06/22 21:51 ] アニプレッション | TB(0) | CM(0)

「星山博之のアニメシナリオ教室」を読む 

星山博之のアニメシナリオ教室星山博之のアニメシナリオ教室
(2007/06)
星山 博之

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土日で上記の本を読んだ。著者は星山博之氏。
80年代のサンライズ黄金期を脚本面で支えた方。

本の内容は氏のキャリアを振り返りながら、
アニメのシナリオとは具体的にどう書くのかを手解きしたものになっている。
企画書の書き方、柱、プロットの組み方、そしてシナリオ創作についての心構え。
上記の事が、わかりやすくかつ実践的に書かれている。
また氏が脚本担当した「機動戦士ガンダム」の13話「再会、母よ…」の決定稿が
掲載されているのも見所。こちらは本編映像を見比べながら読むのも面白いと思う。

本の中で印象に残った文を二つ紹介。
「アニメの感動の本質は時間の経過の積み重ね」
「映像の本質は物理的な時間の流れよりもはるかに短い時間で時の流れを人に感じさせる事」

押井守も映像は時間を演出する事だと言ってたが、
映像の本質は不可逆性な時間経過をどう見せるかにかかっている事を再認識した。


ちなみに星山博之氏が手掛けられた脚本は、
「太陽の牙ダグラム」「銀河漂流バイファム」「うる星☆やつら」
「蒼き流星レイズナー」「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」

上記の作品群を並べるだけで(他にも多数あるが)その功績がうかがい知れる所。

氏の脚本の魅力は、物語の全容が明瞭に語られること。
キャラクターへ素直に感情移入が出来る。見る側の期待に沿った熱い展開。
それらは氏が常に普遍的な人間ドラマを志向してきたからだろう。
氏の作品・脚本は常に優しさと暖かさを持ち合わせているのは作品を見ればわかる。

本書の中で富野監督はシャアやセイラが好きであり
対照的に星山氏はカイに興味があったと記述がある。
こういう「1stガンダム」では富野監督と星山氏のモノの見方の違いが
文芸面での相乗効果を発揮させたのではと思う。
これが作品のバランスの良さに繋がっていると思うし、
ガンダムの中でも「istガンダム」がアニメファン以外の多くの方にも
共感を得られているのも氏の脚本だからという指摘がよくされているが、的を得ていると思う。


個人的に好きな脚本家は榎戸洋司氏だったりするが、
理想的な脚本を書かれる方は星山博之氏というイメージを持っている。
 
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[ 2010/06/22 01:26 ] 富野由悠季 | TB(0) | CM(2)

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 第62話 「凄絶なる反撃」【感想】 

「俺たちの格の違いをみせてやる」
カッコ良すぎ!!

2話以来の感想。正直2話以降見てませんでした。

先週の61話から、後輩からハガレンが凄いとのタレコミがあったので早速視聴。
作画が凄くて感涙。特にブラッドレイとスカーのアクションがキレキレで
金田アクションをちゃんと昇華していて、見所しかなくて本当に良かった。
このアクションを担当した亀田祥倫氏は要チェックです。

今回も後半も後半。
アルの犠牲?によって蘇った右腕が復活したエドとお父様のアクションが素晴らしい。
動きにテンションがのった作画は気持ち良い。
ボンズの作画力が正しく使われていて、本当に良かった。

あと音楽が否応なく盛り上げる。さすが千住明。

話は全く分からずじまいだが、佳境だというのは良く分かる。
佳境であるというテンションの高さが前回・今回とひしひし伝わる。
このテンションの高さ原作の力が前提で、スタッフも応えようとしてる点にあるなぁと感じた。
 
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[ 2010/06/20 20:38 ] 鋼の錬金術師 | TB(65) | CM(0)

【石田彰】Angel Beats! 第12話 「knockin' on heaven's door」【感想】 

サブタイトルはボブディランの曲から拝借のネタバレ回。

新キャラ(名前知らんのでとりあえず石田彰)の世界についての説明で
わかる所とわからない所が生じてくるとは思う。
ネタバレの考察が作品世界の設定を知るうえでは重要だが
物語的には石田彰のネタバレ聞いたゆりが己の心境を把握しどう思うかだったが重要。

特におそらく心象世界であろう教室でゆりが独白した事が
ABのゆりで語らせたかった事なんだろう。
過去に愛する人々を失った彼女が、今ここにいる世界で愛する者たちに出会った。
過去から現在、そして未来へと彼女の止まった時間が
SSS団や天使との交流を通して生まれたのだろう。

幸せな教室風景、寂しい夕焼けの教室と時間と空間が歪んだ心象風景の連続は
いかにも麻枝っぽくて、こういったシーンがほしかった自分としてはまぁ満足かな。

個人的には、こうしたゆりのメッセージ性、ABのテーマ性より
あの世界がコンピュータでプログラミングされている設定を採用した作り手の動機が気になる。
世界は改変できるという事を理詰めで説明したかったのか。
もしくは麻枝は今の我々の現実世界が、ああいう風にできていると認識しているのか。
それを物語として表現し「人生賛歌」を紡ぐ為にAB世界観を用意したのか。

さらに言うと、作り手の動機もどうでもよくて、それ以上に
ABがああした最後の石田彰ですらプログラムにしかすぎない
ゆりがプログラムで書き換える事で、変容する世界。
つまり全てにおいてプログラミング化された世界。または「成仏」という言葉が
正直安易に使われている世界観。断片的な映像と物語の紡ぎ方。
要はつぎはぎのような世界(言いかえればMADムービー)である
ABという有り方が個人的には気になる。

正直、ああいう世界観やキャラクターを見て今生きてる我々が感動するかしないか
何を受け取れるのか、受け取れないのか。これらが重要ではないだろうか。
「人生賛歌」なんて言葉を出されると、そっちに目を奪われがちだが
麻枝作品は大なり小なりそればっかりだから。
あの世界観をひねり出した麻枝准は知ってから10年経つが面白い存在だと思う。

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大量の影、大量のモニター、大量のハートマーク、影を大量に消すSSS団メンバー+天使と
さいごにゆりの大量のコンピュータの破壊描写。
これらのインフレ描写の連続は見る側に圧迫感を与え
作品世界がいよいよ佳境に指し示した、わかりやすい演出だなぁと思う。

12an2res.jpg

天使が大量の影を爆撃したようなシーン。
エヴァ初号機の翼に見える人もいるかもしれないが、
V2ガンダムの光の翼を思い出す人がいたら嬉しい。

12an7res.jpg

あと最大に見所はゆりのトイレシーン。
この股を広げている辺りが性格が良く現わしている。


アニプレッションでAngel Beats!の原作者、麻枝准のシナリオはインドカレーなのか?インドカレーの限界に挑戦する。
という記事を書きました。合わせて一読して頂けたら幸いです。 
 
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[ 2010/06/19 07:05 ] Angel Beats! | TB(94) | CM(0)

けいおん!! 第11話「暑い!!」【感想】 

暑い部室を何とかしようと、色々繰り広げられる他愛も無い話。
2期でよく垣間見える唯の壊れたキャラ回。

暑い事は不快になってしまうのが現実なんだけど
この不快さを映像でアニメで表現しようとするとこうなるのかと思った。

kei5res.jpg

今回最も気に入った絵。だらけきった二人の表情が素晴らしい。

そしてただ暑いだけでなく、その不快さに唯の謎行動がかぶさる展開。
さらに紬が唯への感化ともいうべき大躍進を遂げて、変になりつつある。
一歩間違えると、不快さだけが際立ってしまう可能性もあるけれど
そこはあずにゃんや澪がツッコミが入るので、繋ぎ止めてくれている。

それにしても終始だらけたムードで話が展開していても
見せてしまう力があるのはキャラクターの力でもあり
京都アニメーションの力量なんだろうなぁ。

kei1.jpgkei2.jpg

唯の幼児体型ぶりに驚いてしまったカット。
紬はもう少し良い体型していたが、このリアルな肉付き。
女性が女性キャラを描く場合、女性のリアルな視線が入る印象を受ける。
リアルというのは、美化しない、ありのままに描く事なんだけど
この体型の描き方はその匂いを感じる。今回の作画監督は植野千世子。

一方でスク水でギターを持つこのカットは凶悪ですらある。

kei3.jpg

空の青さと相まって画面が非常に明るく日差しが非常に強い事、つまり暑い事を示している。
車に光が照りかえっているのも、ポイント。
このカット、はしゃぐ唯の動きが軽妙で上手いと思った。

kei6res.jpg

今回は上の画像のように画面手前にキャラを置き、
奥側でキャラを動かす(芝居)というレイアウトが多かった。
ギャグ回なのか(本当にギャクと言ってもいいのかは検討の余地があるが)
ギャグに対しての引きの目線(ツッコミ目線)を入れたかったのかなぁと感じた。
 
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[ 2010/06/16 06:31 ] けいおん! | TB(113) | CM(0)

【宮崎駿】名探偵ホームズ5話「青い紅玉(ルビー)」【感想】 

子供の頃大好きだった「名探偵ホームズ」。ダカーポのOPとED曲が印象的でもあった。
この作品に宮崎駿が関わってた事を知るのは大人になってから。

特に絵コンテ・演出担当の5話を見返すと、躍動感のある映像で思わずため息が出てしまう。
という事で宮崎駿が関わった5話のレビューを行いたい。

名探偵ホームズ 第5話「青い紅玉(ルビー)」
脚本:片渕須直 絵コンテ・演出:宮崎駿 作画監督:近藤喜文
原画:友永和秀 二木真希子 山内昇寿郎 遠藤正明

正直、最強にも程がある面々。特に脚本が片渕須直だったのがビックリ。
「マイマイ新子と千年の魔法」の監督でようやく認知されてきたのが嬉しい。

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まずはモブシーン2つ。このシーンは市街に恐竜型の飛行機が突然現れて、
モブ(市民)が驚いている場面。モブは画一的では無く、それぞれキャラ性を持って
生き生きと描かれている。驚き方の表情も微妙に違う所にも注目。
こういうモブシーンは日本のアニメ界では一番上手いのではと感心。
モブをきちんと描くのはマンガ界でのモブの大家、手塚治虫の影響だと思う。


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敵の教授がホームズを追いかけるシーン。
細い路地からカメラを映しているが、手前中央に猫を配置するレイアウトが素晴らしい。
この猫がいるといないとでは画面の充実度や緊張感が違うのは明らか。
宮崎のレイアウトの上手さはこういう所一つとっても如何無く発揮されている。

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宮崎の食べ物に対する愛情がにじみ出ているカット。
よく見るとデタラメな料理だが、これが美味しそうに見えるのが宮崎の凄さ。
夏目房之助によると、美味しそうに食べ物が描けるかは、
技量ではなく、作家が持つ資質に影響されると言ってるが、
資質があって技量がある人が手掛けると、こうまで威力があるのだと実感。


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美味しそうに見えるだけでなく、美味しそうに食べているこの恍惚な表情。
こうした積み重ねが視聴者を魅力的な作品世界へ誘う事に繋がる。
この積み重ねが演出という仕事だと思う。

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左がヒロインのハドソン夫人。非常に可愛い。
この作品のキャラ達は犬を擬人化したデザインなのだが、
犬を擬人化したキャラが可愛いのは、特殊なセンスが無ければ成立しえないだろう。
もう一人映っている小さいキャラも含めて、宮崎の少女的趣味が垣間見えるシーンである。


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敵の教授の子分二人が自分達のアジトに帰ったシーン。
背景の描き込みが素晴らしい。どんな生活を送ると、こんなに汚くなるのか。
興味が沸いてくるカットである。こうした生活感のあるカットも宮崎のお得意技。

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ホームズが乗っている車のエンジンがショートし、煙をあげているシーン。
画面にパースをつけながら、煙を2色で立体的に見せている。
磯光雄がまだ出てきていない当時とすると立体的な部類であり、
これでも十分に表現的にも魅力的な描き方だと思う。


宮崎駿は本質的に躍動感・軽妙なアクションの人だ。
この部分が純粋に発揮されている5話は見事!!の一言に尽きる。 
この面白さは理屈抜き。

名探偵ホームズは宮崎のTVアニメにおける最後の仕事。
個人的に彼の仕事は遡れば遡るほど宮崎は凄いと感じているのだが、
このホームズまでぐらいが文句無く評価できる時期なのかなぁと改めて感じる。
全盛期は「未来少年コナン」「カリオストロの城」だとは思うが。
 
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[ 2010/06/15 23:31 ] 懐かしアニメ | TB(0) | CM(0)

今日は押井守系の本を立ち読み 

オトナアニメのシャフト別冊が読みたくて、
本屋に行ったけど売ってなかった。
悔しいので、以下の本を立ち読み。

アニメーション映画の演出術―押井守監督作品『スカイ・クロラ』にみる映像技法アニメーション映画の演出術―押井守監督作品『スカイ・クロラ』にみる映像技法
(2009/03)
アニメーションノート編集部

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本書はスカイクロラで使用された、絵コンテやレイアウト、原画を元に
アニメーション技術の解説を行っている。
実際の制作工程を西久保氏や林氏に聞くのがメインの構成であるため、
押井作品の解説では新しい切り口ではある。
技法的な本自体が好きなので、こういった本の企画はもうちょっと増えてほしいなぁ。
ただ本のサイズが一般書なので、原画の掲載が小さいのが残念。

あと今月のニュータイプも読んだけど、
富野×沖方の対談は次回以降が読みどころかな。
 
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[ 2010/06/12 16:25 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

Angel Beats! 第11話「Change the World」 【感想】 

音無のやろうとしている事に日向と直井が協力する事に。
しかし次々と生徒が正体不明の影のようなものに襲われ・・・
この騒動の中、高松は影に取りこまれるが、その結末はNPC化であった。

急展開に次ぐ急展開。
前回まで見てれば、音無の各キャラへの救済劇が展開される事を予想するはずだが
状況はそれすら許されない感じになってきている。
今回も影を作っている真犯人は誰?という点で謎解き要素があり、見る側を飽きさせない。

しかしこの世界はPCで色んな事ができる世界だなぁと感じた。
初期の頃に話題に上がっていた、デジタルな世界なんだろうか。
それともそう見せかけて、ミスリードを誘う別の枠組みがある世界なのか。

ゆりっぺに体育館集められ、影に対する対策を講じるシーンで掛かる音楽が異様に良い。
後半になると、シリアス一辺倒になるkey(麻枝)だが
僕の個人的意見だと、後半になるにつれて曲が良く聞こえてくる印象。
これは耳が慣れたのと、曲に感情移入し始めるからなんだろうけど。


影と戦う各キャラの戦闘アクション。キャラの個性を発揮して戦ってたのが良かった。
特にTK、椎名、野田、天使…。
アクションって、ただアクションって割り切ることもできるけど
キャラの個性をきちんと表現できる場だと思っている。
ABは多少、サブキャラがワンパターン的な感じではあるが
それも毎回やっていれば、キャラに厚みを増してくる。
今回のアクションをみて、そんな事を感じた。

全体的に慣れてきた印象。
これは話の問題なのか、映像の問題なのかと言えば後者。
思うに、スタッフがやっと作品世界の見せ方に慣れ出してきたのだと思う。
1クール作品って、こういうパターンって結構感じる。
あと2回しか放送が無いので、その部分は惜しいかな。
まぁ話的には1クールに凝縮した展開が面白いんだろうけど。 
 
・追記
犯人は誰か?
もし犯人が日向だったら、前回のゆいにゃんへの告白が全く意味の無いものになるので
日向で無い事を祈りたい。本命はクライストなんだろうけど。
 
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[ 2010/06/12 05:13 ] Angel Beats! | TB(74) | CM(0)

けいおん!! 第10話「先生!!」【感想】 

さわ子先生の態度がちょっとおかしい。
放課後先生を尾行したら、友人と会う様子に出くわす。
どうやら友人の結婚式でかつてのバンド演奏を頼まれた事に悩んでいるのだった。

前回のカラーとは一転。キャラもコメディ色に戻った感じ。
また花田先生のけいおんの相性の抜群性は一体何なのだろうと思う。

sawa.jpg

さわ子先生のうずうずする態度はDMCのクラウザーっぽくもあったが、
やっぱ偽物をみると、苛立ってくるのだろう。
このさわ子先生の豹変をこのキレた視線で集約したのは上手かったし、
映像的に説得力があって、かっこ良かった。

個人的には女子高生5人がおでん屋に行くのが、ギャップがあって面白かった。
紬のがんもどきはネタになりそうだなぁ。

相変わらず授業(自習)中で散見されるモブキャラが可愛い。
京アニはこういう所もしっかり押さえれば話題になる事を
ちゃんとわかっているなぁと思う。


今回、前回と歌うシーンがあって、今回のさわ子先生の曲もCD化されるのだろうが、
用意周到にCDの販売戦略を立てている印象を受けた。
最近の深夜アニメの放送目的は映像メディア(BD・DVD)の販売促進だが
ここ最近では映像メディアに付随して位置づけられたCDの販売が
大きくクローズアップされている印象を受ける。

こうしたCD販売重視の傾向はマクロスFぐらいからみられる。
お話と上手くミックスさせて、CDを売るというのはけいおんに限った話ではないが、
今後もより手法が洗練されて、見られるのだなぁと感じた。
まずここで大事なのは、お話が面白い事。
ハルヒの「God knows」はあの回「ライブアラライブ」の話が良いからこそ
人気が高いと個人的には思うので。
 
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[ 2010/06/09 05:24 ] けいおん! | TB(67) | CM(0)

【ゆいにゃん】Angel Beats! 第10話「Goodbye Days」【感想】 

ゆいにゃんに願いをかなえさせる話。
彼女の闊達なキャラが良く引きたった佳作的展開。

生きてた頃、体が不自由なゆいにゃんのやりたかった事は体を動かすこと。
今回はプロレス、サッカー、野球と様々に体を動かすシーンがあったが
作画が話の引き立てに応え、動きの魅力が伝わった内容だった(動きのリアリティは別にして)。

最近作画が個人的に良い印象。真っ当に気持ちよく動く。

1クールの宿命なのか、ゆいにゃんと日向の関係性が良く見えないまま
ああいう展開になってしまったようにみえるのは評価が分かれるだろうなぁ。
基本は2人の関係描写を丁寧に行ってから、今回の話を行うべきなのだろうが。
贔屓目で言えば整合性を欠いてでも、意外性や唐突性を狙った展開なのだとは思う。

ゆいにゃんが現実世界では日向は(体が不自由な)自分とどう出会うかという問いに
日向は「野球してて、打ったボールが窓ガラスを割った先にゆいがいる」と答えた。
この会話、麻枝の自分の作風を一歩目線を引いて見てるような内容だったので面白かった。
つまりそういう日向が話した内容のような話を作ってしまうのが麻枝なのだ。
どこまでも自己言及的な麻枝の作風は興味深い。

今回でAB世界の中でキャラが立っていたゆいにゃんがいなくなるのはちょっとさびしい。
 
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[ 2010/06/05 03:42 ] Angel Beats! | TB(63) | CM(0)

けいおん!! 第9話「期末試験!」【感想】 

唯がお世話になっているおばあちゃんから演芸大会へのお誘いが。
期末試験もあるのだが、唯は演芸大会と期末試験の2つを頑張る事を決意する。

今回、面白い。
ちょっと涙が出そうだ

まず唯の成長というか頑張っているひたむきな姿は普通に共感できる。
正直けいおんでこんな魅力的な作劇もできるのかと凄く関心。
おばあちゃんの人柄の良さが唯の頑張りにつながる展開も共感。

そんな心温まる話なのに、唯×梓というユニットを話に自然に登場させて
物語の面白さと商売性を両立した展開には脱帽。

個人的には物語にとって重要なのは、テーマや展開など
様々な要素をごく自然に納得させるかだと思う。

特に物語にとって、商売性というのはは物語と相いれない傾向、
つまり物語を壊しかねない要素になりかねない。
しかし唯×梓という新しいユニット。結局は商売を狙っているわけだが
唯と梓の関係を一歩進めるものであるし、
上にも書いたが唯の頑張りを表現するものでもある。
それを自然にやっているのが凄いと感じた。

またよくよく考えると、最近は暴走しすぎていた唯が
終始真面目だった姿に共感したのかも。
そう考えると、修学旅行とかで暴走していた唯をずっと見せといて
今回の展開につなげたのだとしたら、シリーズ構成恐るべし。


唯が頑張るのを見て、私も頑張らないととも思った。
物語という表現はやはり「生きる糧」を得られる事に意味がある。


唯のTシャツの変遷が面白い。ハイテク⇒ステレオ⇒NEOって。
NEOっていうのが、唯の変化を象徴しているようで面白い。

今回、この出来を見つつ、メインスタッフは誰かと思ってて確かめたら、
脚本、吉田玲子、絵コンテに武本、演出で北之原、作画に池田晶子って
最強級の布陣ではないですか。出来映えに相応しい布陣で納得した。
 
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[ 2010/06/02 21:29 ] けいおん! | TB(41) | CM(0)