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アニメ「ワカコ酒」の作画と美術の魅力 

仕事帰りに酒場でおいしそうな肴をツマミに一杯飲み、
至福の時を過ごすワカコを描く「ワカコ酒」。

最近、美味しい酒を飲む機会があり
酒(特に日本酒)の魅力を実感できるようになったので
「ワカコ酒」の言わんとしていることがわかるの。
原作も読んだ。

そんな「ワカコ酒」のアニメは絵・作画の魅力も高い。
例えば4話の以下のシーン。

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今回の酒の肴はウニクレソンなのだが、
この鉄板にあるクレソンを飲み屋のオヤジがヘラで手際よく
混ぜているシーンがとても気持ち良い。これなら美味そうに見える。

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あと美術でいえば、このシーン。
メニューが書いてある黒板が、飲み屋という雰囲気が出している。
また黒板周りのボトル類も良い味出している。
ゆきゆきえさんの美術の良さを存分に堪能できる。

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ウニクレソン!」

最後にワカコさんが可愛い。沢城みゆきさんの演技も良い。
独特の目の描き方が良いデザインをしている。
その目で色々な酒や酒の肴を見聞しているのだろう。
 
2分、本編だけだと1分30秒ぐらいだが
「ワカコ酒」は見所に溢れている。
ワカコのように、仕事終わりに見たいアニメだ。
 
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[ 2015/07/29 20:02 ] ワカコ酒 | TB(1) | CM(1)

「戦姫絶唱シンフォギアGX」4話のシリアスな笑い―キクコーマン 

「戦姫絶唱シンフォギア」GX4話を視聴。

GXは、敵の自動人形たちが、響達適合者たちより強く描かれ
物語に緊張感を与え続けているので面白い。

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今回はマリアが響のガングニールをまとい自動人形と戦ったが
やはりマリアの負荷が大きいようで、
自動人形が見逃さなかったら、完敗していただろう。
マリアの傷の深さはシンフォギア的大怪我の目から血の表現でもわかる。

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そしてGXの面白さは、響が戦う動機を見失っていた点。
そのために前回最後では響が歌えなくなりギアをまとえない事態に。
そんな響の迷いを救うのは、やはり未来。

未来が響のやってきたことは間違っていないと後押ししていく事で
響のモチベーションを回復させる展開。
私は響と未来の関係性がとても好きなので、こうした展開は素直に燃える。

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ギアをまとえない窮地から
ギアをまとって形成逆転かと思いきや
自動人形の方が上手で、響はギアを破壊され破れる。

この窮地⇒逆転⇒さらに窮地というスリリングな展開を
引きずりながら次回への引きになるので、ますます次回が見たくなる。

「シンフォギアGX」、展開的には「魔法少女リリカルなのはA's」的な
新しい敵に敗れて、パワーアップという王道展開のようにも見える。
ただ自動人形たちの強さの底がまだわからない点。
また響達に協力するエルフナインの強化にも裏がありそうなので、
一概にパワーアップして問題解決展開になるかどうか。
一筋縄ではいかないのが、シンフォギアだ。


さて今回、面白かったのは「キクコーマン」だろう。

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お墓に醤油を供えるのがビジュアル的に面白く、
また墓のマムの声優の井上喜久子さんの名前をもじって
「キクコーマン」と名づけているのも面白い。

自分達の母親ともいうべき存在の墓参りという極めてシリアスなシーンに
こうした小ネタでおかしみを与える。
「バクマン」でいうところの「シリアスな笑い」の一種である。

このシーンは明らかに計算でやっているのが評価でき、
またこういう小ネタを入れても、作品が許容する器を持っているのが
これは今までの「シンフォギアシリーズ」が様々なネタ的要素を
培ってきたことの強みでもあると思う。

私はこうしたシリアスな笑いをも盛り込んでいく
シンフォギアシリーズが好きだ。
  
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神殺しの物語としての「うたわれるもの」の魅力 

はじめに

「うたわれるもの」の続編であるゲーム「うたわれるもの 偽りの仮面」が
9月24日に発売され、TVアニメもゲームに連動して10月から放送される。

さて前作の「うたわれるもの」であるが、
本作の物語の魅力は「神殺しの物語」として秀逸性にある。
今回の記事では「うたわれるもの」という物語の構造について
「神殺し」という観点から見ていきたいと思う。

「神殺しの物語」

「神殺しの物語」とは何か。私の勝手な造語なのだが、
神(もしくは神に相当する存在)が
人を支配するシステムを構築した世界観で、
人が神からの支配を超える為に、神を殺す物語というのが私の定義である。

大まかにいうと、以下のような展開になった作品が「神殺しの物語」である。

神「この世界は私がシステムを作って人を導いている。
この支配に従っていれば、人は安らかに生きていける。」
人間「ふざけるな。人は神のシステムがなくても正しく生きていける。
神の支配を乗り越える。」⇒人が神を倒してED。

該当する作品として
ゲームでいえばGBの「魔界塔士Sa・Ga」「ブレスオブファイアⅢ」
アニメでいえば「装甲騎兵ボトムズ」「勇者特急マイトガイン」
などが挙げられる。
※他にもいっぱい挙げられるt思う。

「ボトムズ」でいえばワイズマン、「マイトガイン」であればブラックノワール
「ブレスオブファイア」であれば女神ミリア。
「魔界塔士Sa・Ga」であれば、かみ、であるように。

上記の作品の神達は、自分が世界と人間をコントロールすれば良いと考え
そこで起こる悲劇や問題に対して目をつぶる。そして人の存在を導こうとするが、
支配対象である人に倒されるのだ。

「うたわれるもの」の神殺しは自分殺し

さて「うたわれるもの」であるが、これらの作品と本作が違う点は、
今挙げた作品が、神(神に相当する存在)が明確に他者な敵である存在に対し、
「うたわれるもの」の神は主人公のハクオロ自身であることだ。

ここで「うたわれるもの」の物語について大まかにふれる。

記憶を失っていたハクオロは、エルルゥに助けられ
様々な事情を経て国を率いて各国と戦い仲間を増やしていく。
そんな中で本作のもう一人の神である自分の分身(ディー)と出会う。

自分の分身(ディー)は、人を裏から操り戦乱を巻き起こすことで、
我が子たる人の進化を促すのが我々の役目だといい、
そして今までお互いがそれぞれに世界に関与して人を導いてきたと話す。
この「人の進化を促す~」というのが、
本作にとっての人を支配するシステムといえるだろう。

だがハクオロ(空蝉)は分身の考えを否定する。
それは記憶を失い、人として暮らしてきたこと、
出会った仲間達とのふれあいによって
人は神のシステムとしての導きが無くても
生きていけることを身体で感じ取ったからだろう。

そしてハクオロは分身(ディー)と元の一つの存在になり、
自分自身を眠らせ永遠に封印するようにと仲間達に頼む。

神自身が最終的に仲間に神殺しを使役させる。
つまり神自身が神殺し(自分殺し)を望む
この点が神殺しの物語として「うたわれるもの」が秀逸な理由である。

まとめ

神自身が神殺しを望む作品は、
私が触れていないだけで他にもあるだろう。

「うたわれるもの」の秀逸性は、
神であり主人公のハクオロがとても魅力的に描かれているからこそ
神が神殺しを望む経過が説得力をもって描かれる点にある。
合戦の合間で描かれる日常エピソードの積み重ねが生きてくる。

以上、神が神を殺す経緯を説得力をもって描いたのが
「うたわれるもの」の神殺しの物語としての構造であると思う。
 
そして「うたわれるもの 偽りの仮面」ではどんな物語が描かれるのか。
仮面とタイトルについている以上「神殺し」が関係する可能性がある。
この点にも期待して新作を待ちたい。
 
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[ 2015/07/19 18:50 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

「戦姫絶唱シンフォギアGX」のキャラクタードラマへの期待 

「戦姫絶唱シンフォギアGX」2話を視聴。
1期からとても好きな作品であり、今期も期待していた作品であった。

さて2話まで見た印象ではあるが、
1話がキャッチーな部分で従来のファンの心を掴み、
2話で響やマリアといったキャラクターのウェットな部分を
描いて物語を展開していたように見えた。

アクションとライブシーンで魅せる1話

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1話Aパートはまずキャッチーポイントであるダイナミックなアクションで見せる。
山の標高を変え、街を次々に壊す展開を見せることで、勢いよく畳み掛ける展開。
見せ場の連続で構成し、シンフォギアのアクションの醍醐味を堪能させる。

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次に、アクションと並ぶもう一つのキャッチーポイントであるライブシーン。
翼とマリアのライブを見る限り、シリーズを重ねるごとに
クオリティの底上げが行われていることを感じさせた作画と演出だった。

Bパートでは謎の敵と戦うアクションを描き、
アクション―日常―ライブシーン―アクションという流れで1話を見せていく

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そしてシンフォギア1話といえば、引きのうまさ。
今回は、響が謎の敵キャロルに攻撃されるところでの幕引きがなされ、
お馴染みのテロップが縦スクロールされる黒背景ED。
毎回この形式だと、定番というほかなく、逆に安心感さえ感じさせるEDだ。

キャラクターの内面に焦点を当てる2話

さて次は2話だ。今回はとても良かった。

1話でキャロルに攻撃された響。
キャロルは響がシンフォギアをまとわないことを問い詰めるが、
戦う気がない響は、キャロルに戦う理由を聞かせてと問う。響らしい選択だ。

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しかしキャロルは「父親に託された命題」という理由で
対話を拒絶し戦うようにと迫る。
そしてキャロルは響にも父親から託されたものがあると問い詰め、
過去に傷がある響の心を容赦なく抉っていく。

この響の心を抉ったことで、今後響の内面的な葛藤に
焦点が当てられる可能性を期待した。
この部分が私がシンフォギアで見たかった部分でもあった。

どうしても作品はシリーズや回数を重ねると
主人公の内面的な葛藤や悩みで描ける部分、ウェットな部分が
1期や2期で克服していていくので、主人公がドライな感じで描かれてしまう。
そして1話を見ていた時は、アクションやライブシーン中心だったので
ウェットな部分は強く描かれないのかと思ってしまった。

しかし「シンフォギアGX」2話を見たとき、再び響のウェットな部分を
キャロルという新キャラを引き金に、描かれていく可能性があり
その部分で響がどう葛藤を克服していくかを期待したくなった。

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また、「G」の敵側であり新たな響の友達になった、マリア、調、切歌が
どう新しい環境や状況を乗り越え、自分達の道を切り開いていくか。
特に厳しい保護観察でありながらアイドルを求められるマリアは
自分自身に抱える葛藤をどう克服していくか。
この点も「GX」では強い焦点で描かれそうであり、この点にも期待したい。
 
まとめ

荒唐無稽なカタルシスのあるアクションと素晴らしい楽曲のライブシーンは
シンフォギアのキャッチーなポイントであるが、
物語としてのシンフォギアの醍醐味は、
荒唐無稽なアクションと対比するかのような
キャラクターに対するきめ細かい心情描写の積み重ねである。
2話はこの心情描写が展開されることで、今後の期待を繋いだ。

なんにしても「シンフォギアGX」は1話2話ともに面白かった。
 
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「下セカ」2話と湖山禎崇さんと「入院ボッキ物語 おだいじに!」 

「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」2話。
1話と変わらず、下らない下ネタのオンパレードで面白かった。
そんな2話の絵コンテ・演出は湖山禎崇さん。

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※テロップという見せ方が面白い

湖山さんはギャグが得意な方というイメージ。
「のらみみ」の監督や、「ミルキィホームズ」のコンテでもわかると思う。

そんな湖山さんが過去に監督を手がけた作品がある。
「入院ボッキ物語 おだいじに!」(1991年)である。
※タイトルが良い意味でひどい…

allcinemaというページに解説があるので引用する。 

「WEEKLY漫画アクション」で漫画家おおつぼマキが連載したスケベ高校生の入院コミック『おだいじに!』を全2巻のOVA化(各巻およそ45分)。発売元の株式会社バップによる同社10周年記念オリジナルアニメーションビデオとして刊行された。高校生の少年・根岸歩。バイクの無謀運転のため、両手と片足を骨折した彼は全治6ヶ月の入院生活を強いられることに。頭の中がスケベなことでいっぱいの根岸は、手が使えないことを理由にして何とか自分のアソコをナースにさわらせようと奮戦。さらにはナースの女子寮へ忍び込んだりする根岸だが……。本作の実制作は後の『超特急ヒカリアン』などの東京キッズが担当。監督は後年に『マイアミ★ガンズ』などを手がける湖山禎崇。

頭の中がスケベなことでいっぱいの根岸は、
手が使えないことを理由にして
何とか自分のアソコをナースにさわらせようと奮戦。


という一文が良い意味でひどい…

また「入院ボッキ物語 おだいじに!」は、
WEBアニメスタイルの「もっとアニメを観よう」の
第19回 中澤一登の「衝撃を受けたアニメ10本」でも、
10本には取り上げられていないものの話題に上がっている。

── じゃあ、せっかくだから、ざっと心に残ってるもののタイトルを挙げてくださいよ。
中澤 「ラビリンス*ラビリントス」でしょ。「走る男」でしょ。あと、『ボビー(に首ったけ)』もそうだし、『妖獣都市』もそうだし。今(敏)さんの『PERFECT BLUE』。僕は、あれ、凄い好きなんです。難しい事は分かんないけど、面白かった。あとはね、『(入院ボッキ物語)おだいじに!』とかね。
── 何? 『おだいじに!』って。
中澤 知らないでしょー。まだまだだなあ、アニメ様も(笑)。凄い名作ですよ、アレは! 庵野秀明も絶賛したという。
── エロアニメ?
中澤 ……に近いんですけど。バルクで作ってたんですよ。『緑山高校(甲子園編)』と同じところですよ。『緑山高校』も好きなんですよね。
── 『緑山高校』も知られざる傑作ですよね。
中澤 そうですね。だから「キル・ビル」で、あの感じを甦らせたつもりなんですけどね。
── ああ、なるほど! 線の感じとか近いですね。
中澤 同じですよ。あのまんまやりましたから。
── 『おだいじに!』っていうのは、何がよかったんですか。
中澤 面白い! 監督が、あにまる屋の人(湖山禎崇)なんですけどね。
── マンガ原作ですか。
中澤 マンガ原作。おおつぼマキという人だったんじゃなかったかな。作監は、水村(良男)さんという人でね。10本に入れようかと思ったんだけど、あまりにもマニアックなのでやめました(笑)。

中澤一登さん曰く、庵野秀明さんも絶賛したアニメ
それが「入院ボッキ物語 おだいじに!」である。

きょうのビデオサルベージさんのレビューを見ても、

四六時中セックスのことばかり考えているヤリたい盛りの超スケベ高校生・根岸が入院先の病院で巻き起こす騒動と、彼に迷惑をかけられる人々の右往左往する姿を描いたエロコメディ
 
と書かれ「入院ボッキ物語 おだいじに!」が下ネタな作品であることがわかる。

つまり「入院ボッキ物語 おだいじに!」を手がけた湖山禎崇さんだからこそ、
「下セカ」に声が掛かったのではないかと思ってしまったのだ。
単純に湖山さんがギャグものが強いから呼ばれたというのが妥当な見方だが、
いずれにせよ湖山さんが「下セカ」に負けず劣らずの下ネタアニメを
24年前に監督していた事実に変わりはない。

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※ヒロインにこんな動きをさせるのも凄い。

「下ネタ」アニメに縁が深い湖山禎崇さん。
「下セカ」でも独特の湖山ワールドを堪能させて頂いた。
 
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[ 2015/07/12 06:35 ] 下セカ | TB(3) | CM(0)

「Charlotte」1話-浅井義之:星から見る演出家の系譜 

麻枝准原作・脚本で話題の「Charlotte」の1話を視聴。
特殊能力モノの学園モノみたいな感じになりそうだ。
小気味よいキャラ同士の掛け合いは相変わらずの麻枝さんっぽくて良い。

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さて、アバンで主人公の乙坂有宇が星を見上げているシーンを見ながら、
STAR DRIVER、キャプテンアースの1話の星・空を鮮烈に映すシーンを思い出した。

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※STAR DRIVER 輝きのタクト 1話

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※キャプテンアース 1話

これを見て、本作が初監督である浅井義之さんが、
スタドラ・キャプアスの五十嵐卓哉監督のもとで浅井義之さんが監督補佐の経験を経て、
「Charlotte」の初監督になった事を感じさせた。

まず1話は夜空の「星」を見せる。つまり「星メソッド」。

「Charlotte」は星ノ海学園という名前の学校に主人公が転校するわけだが、
本作はスタドラやキャプアスのように星が題材のようなので星を使ったのだとも思う。
横浜ベイ“スターズ”の選手に関連した名前も使ってくるあたり、星に繋がっている。

一方で浅井さんは麻枝准さんの「Angel Beats!」にも絵コンテで参加している。
浅井さんが五十嵐さんの前で監督補佐をやる前は、
「AB」の監督の岸誠二さんの常連スタッフとして活躍していた。

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※日向ロケットで有名な「AB」5話の絵コンテは浅井義之さん。

以上の点から、浅井さんはABの岸誠二さんの常連スタッフから
スタドラ・キャプアスの五十嵐卓哉さんの作品を経て
近年はボンズ、P.A WORKS作品を中心に
演出・監督としてのキャリアを積んでいることがわかる。
 
さて「Charlotte」では何か飛ぶのだろうか。
 
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[ 2015/07/05 07:26 ] Charlotte | TB(19) | CM(0)