劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』の感想です。私は最初、セイバーが好きだったのですが、
なぜか凛の方が好きになっていきました。
理由がイマイチわからないですが、
たぶん凛の方がエロイと感じたからでしょうか
-はじめに-原作は未プレイですが、おおまかな話は知っている感じです。
アニメは全話視聴済みという状態での鑑賞です。
(ちなみに月姫・歌月十夜はプレイ済、空の境界は原作既読・映画全話視聴済みです)
-感想-① お話の構成について大雑把に申し上げますと
ひたすら
バトル!バトル!!バトル!!!といえるように
全体の構成はバトル→休憩や作戦会議→バトル→休憩や作戦会議→バトルの連続でした。
バトルを見せるためにお話があるという構成だったのかもしれません。ただ山口監督が
「3部作にしたかった!!」というのは、よくわかります。
それは話の展開は超スピードでしたから。監督としてはじっくり日常のシーンも
表現し見せたかったでしょう。
日常のセイバーや凛、大河の掛け合いも
あの作品の魅力だというのは、TV版で十分伝わってきますし、
他の奈須きのこ作品にも多少触れているのでわかります。
ただ本編を見ていないのは、やはり内容を深く掴むのに大きなハンデとなりました。
それでもお話の大筋を知っていたので、大まかな事はわかりましたが
お話のディティールまでは掴めなかったという感じです。
もっと事前情報を入手しておけばと思いました。
② メインは士郎とアーチャーのお話メインは士郎とアーチャーのお話だったと思います。
本編でも人気シナリオだと聞いています。
過去を否定したいアーチャーことエミヤと、未来を信じる士郎の二人。
自分同士だからこそ反発してしまう関係を描いていました。
士郎の偏った思想を相対化させるためのアーチャーという存在は
お話に緊張感とテーマの支弁性を与えていたと思いました。TVだけでは士郎のいびつさが肯定されているように描かれてしまいますから
やっとこのお話で補完することができました。
③ 好きなシーンとその理由特に好きな部分は士郎とギルガメッシュの戦闘で武器を投影する士郎に向かって
ギルガメッシュが
「偽物(武器)をいくら作ったところで、
武器の本物の所有者である私には勝てない」と言います。
それに対し士郎が
「偽物が本物に勝てない言われは無い」と返すところです
痺れました。なぜならこの台詞に原作者の想いが込められていると勝手に感じたからでした。
それは士郎を原作者の自己投影だと仮定すると、
上記の台詞は
「偽物の自分でも、本物に勝てるんだ」という主張に聞こえます。
ギルガメッシュは世界的英雄です。しかも神話の中でも神話的な存在で
まさに自分自身がいうように英雄としてまさに圧倒的に「本物」な存在です。
それを奈須きのこさんはギルガメッシュと比較して自分を「偽物」と定義したのでしょう。
だけど「今は偽物だけど、本物に負けない。最後に本物になる」という事が
言いたかったのではないでしょうか。そんな受け取り方をしました。
そう感じ、奈須さんの決意と矜持が伝わった所にこのお話の面白さが感じられました。④ 見応えあるバトルに満足バトル、バトルの連続した展開に満足でした。話を聞く限りアクション重視の作品なので、アクションの質は高いに越したことは無い。
TVでは多少抑えていたアクション表現を映画で十全に表現した印象です。
とにかく派手で大袈裟でインフレさせてカッコよく見せる徹底振り。
原作のカッコよさをアニメで表現しようという試みが強く感じられました。
特に
冒頭のセイバーとバーサーカーの戦いのクオリティは凄かったですね。
さすがに映画の最初、つまりツカミを大事にしたかったのでしょう。
ここで大した事はないと思われると、視聴者側に十分な満足や評価を得られないから
最初でまずハッタリをかましておく、というスタンスだったのでしょう。
このアクションの充実振りには煙や爆破を描かせたら随一のエフェクトアニメーター
特技監督:橋本敬史さんの仕事振りが大きそうです。
特に上記のセイバーとバーサーカーの戦いのエフェクトは素晴らしかったです。
あと血もエフェクトと捉えれば、血の表現が凄かったです。
粘性が強く描かれ、多量です。しかもイリアといった女キャラでも酷い死にぶり。
可愛いキャラをこんなに流血させるのも中々無いのではないでしょうか。
奈須作品には必須の「流血」ですが、この辺りは原作の意向に沿ってます。
⑤ 音楽に満足音楽は
川井憲次さん。
「ガンダム00」の音楽担当でもあります。
荘厳でカッコよくハッタリの効いた音楽を作らせたら天下一品な方です。
そして映画という枠が本当にこの方には合っていると感じました。
圧倒的な音楽力で作品を盛り上げていたと思いました。
「ガンダム00劇場版」といい、川井さんの音楽にプチハマリ気味です。
⑥ 最後にファン向けイベント用ムービーとしては合格点だったと思います。
セイバーは可愛いし、凛はもっと可愛いし、桜はまたちょっと蚊帳の外でしたね。
桜ルートの映像化はされるのでしょうか?
一方で、バトルのカッコよさなどはファンが補完して満足できる内容でしょうから。
ただ、Fateの映像化は桜ルートも残ってますが、これで終わりなのでしょうかねぇ。
また話を聞く限りFate Zeroも映像化できれば、面白くなりそうですが・・・。
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-はじめに-原作は未プレイですが、おおまかな話は知っている感じです。
アニメは全話視聴済みという状態での鑑賞です。
(ちなみに月姫・歌月十夜はプレイ済、空の境界は原作既読・映画全話視聴済みです)
-感想-① お話の構成について大雑把に申し上げますと
ひたすら
バトル!バトル!!バトル!!!といえるように
全体の構成はバトル→休憩や作戦会議→バトル→休憩や作戦会議→バトルの連続でした。
バトルを見せるためにお話があるという構成だったのかもしれません。ただ山口監督が
「3部作にしたかった!!」というのは、よくわかります。
それは話の展開は超スピードでしたから。監督としてはじっくり日常のシーンも
表現し見せたかったでしょう。
日常のセイバーや凛、大河の掛け合いも
あの作品の魅力だというのは、TV版で十分伝わってきますし、
他の奈須きのこ作品にも多少触れているのでわかります。
ただ本編を見ていないのは、やはり内容を深く掴むのに大きなハンデとなりました。
それでもお話の大筋を知っていたので、大まかな事はわかりましたが
お話のディティールまでは掴めなかったという感じです。
もっと事前情報を入手しておけばと思いました。
② メインは士郎とアーチャーのお話メインは士郎とアーチャーのお話だったと思います。
本編でも人気シナリオだと聞いています。
過去を否定したいアーチャーことエミヤと、未来を信じる士郎の二人。
自分同士だからこそ反発してしまう関係を描いていました。
士郎の偏った思想を相対化させるためのアーチャーという存在は
お話に緊張感とテーマの支弁性を与えていたと思いました。TVだけでは士郎のいびつさが肯定されているように描かれてしまいますから
やっとこのお話で補完することができました。
③ 好きなシーンとその理由特に好きな部分は士郎とギルガメッシュの戦闘で武器を投影する士郎に向かって
ギルガメッシュが
「偽物(武器)をいくら作ったところで、
武器の本物の所有者である私には勝てない」と言います。
それに対し士郎が
「偽物が本物に勝てない言われは無い」と返すところです
痺れました。なぜならこの台詞に原作者の想いが込められていると勝手に感じたからでした。
それは士郎を原作者の自己投影だと仮定すると、
上記の台詞は
「偽物の自分でも、本物に勝てるんだ」という主張に聞こえます。
ギルガメッシュは世界的英雄です。しかも神話の中でも神話的な存在で
まさに自分自身がいうように英雄としてまさに圧倒的に「本物」な存在です。
それを奈須きのこさんはギルガメッシュと比較して自分を「偽物」と定義したのでしょう。
だけど「今は偽物だけど、本物に負けない。最後に本物になる」という事が
言いたかったのではないでしょうか。そんな受け取り方をしました。
そう感じ、奈須さんの決意と矜持が伝わった所にこのお話の面白さが感じられました。④ 見応えあるバトルに満足バトル、バトルの連続した展開に満足でした。話を聞く限りアクション重視の作品なので、アクションの質は高いに越したことは無い。
TVでは多少抑えていたアクション表現を映画で十全に表現した印象です。
とにかく派手で大袈裟でインフレさせてカッコよく見せる徹底振り。
原作のカッコよさをアニメで表現しようという試みが強く感じられました。
特に
冒頭のセイバーとバーサーカーの戦いのクオリティは凄かったですね。
さすがに映画の最初、つまりツカミを大事にしたかったのでしょう。
ここで大した事はないと思われると、視聴者側に十分な満足や評価を得られないから
最初でまずハッタリをかましておく、というスタンスだったのでしょう。
このアクションの充実振りには煙や爆破を描かせたら随一のエフェクトアニメーター
特技監督:橋本敬史さんの仕事振りが大きそうです。
特に上記のセイバーとバーサーカーの戦いのエフェクトは素晴らしかったです。
あと血もエフェクトと捉えれば、血の表現が凄かったです。
粘性が強く描かれ、多量です。しかもイリアといった女キャラでも酷い死にぶり。
可愛いキャラをこんなに流血させるのも中々無いのではないでしょうか。
奈須作品には必須の「流血」ですが、この辺りは原作の意向に沿ってます。
⑤ 音楽に満足音楽は
川井憲次さん。
「ガンダム00」の音楽担当でもあります。
荘厳でカッコよくハッタリの効いた音楽を作らせたら天下一品な方です。
そして映画という枠が本当にこの方には合っていると感じました。
圧倒的な音楽力で作品を盛り上げていたと思いました。
「ガンダム00劇場版」といい、川井さんの音楽にプチハマリ気味です。
⑥ 最後にファン向けイベント用ムービーとしては合格点だったと思います。
セイバーは可愛いし、凛はもっと可愛いし、桜はまたちょっと蚊帳の外でしたね。
桜ルートの映像化はされるのでしょうか?
一方で、バトルのカッコよさなどはファンが補完して満足できる内容でしょうから。
ただ、Fateの映像化は桜ルートも残ってますが、これで終わりなのでしょうかねぇ。
また話を聞く限りFate Zeroも映像化できれば、面白くなりそうですが・・・。
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彼女の内側に触れるにつれて、じわじわと共感していきました。
あと、3部作にして欲しかったということには激しく同感です。
素材がいいだけに勿体無いですよね。・゚・(ノД`)・゚・。