あやせに秘密がバレてしまった桐乃!!
京介の機転が兄貴を救います!!あやせと仲直りしたい桐乃の本気!!
桐乃を助けたいというあやせの本気!!
この本気同士が交わらない悲劇を描きつつも、
兄貴が二人のクッション役となり、再び二人が仲良くなれました。
感想少女同士の理解しがたい壁をどう乗り越えるかというお話のように見えました。
思うのですが、中学生というのは、些細な相違点がとても大きくなり
誤解が膨らみ、仲違いしてしまう事があるように思えます。
(これは自分の体験談的からの認識でもあるのですが)
あとは中学生の時って「引き下がれない」「割り切れない」時期なのでしょう。
今回もオタク趣味を肯定して引き下がらない桐乃と
隠していたオタク趣味を割り切ることが出来ずこちらも引き下がれないあやせ。
だから衝突しあう。その衝突の緩衝材(バッファ)になったのは兄貴なんですよね。
兄貴も妹から本音を引き出して、自分が動けるような動機作りをして
警察官である父親から情報を引き出して、最後にあやせを説得しようとする。
最後には「妹を愛している」とまで言ってしまう。良い兄貴なのでしょう。
あやせはいわゆるなメディアの情報に触れて、オタク系趣味を否定していました。
オタク趣味は自分の中にあった桐乃像に含まれていないから、
自分の都合の良い部分だけを取り出して否定しました。
だから桐乃はあやせに言った「成績優秀、可愛い~」と続く、
自身の自画自賛的長台詞を言った後に「それ違う」と否定してみせたわけです。
あやせも想い(特に桐乃に)が強い子なのでしょう。
自分の認識範囲外の理解の仕方が足りていない。これは若さゆえ仕方ないのでしょう。
あやせの桐乃に対する想いを見ていたら、むしろ沙織や黒猫が普通に見えてくる不思議。
あやせも普通に見せかけて桐乃や黒猫と同等に、強烈なキャラだと言う事がわかりました。
今回は桐乃もあやせもまぁ、きっつく描かれているわけですが、
これは竹達彩奈と早見沙織の演技の過剰性が拍車をかけているように思えました。
それだけ二人の演技が見る側の感情に訴えるすばらしいという事です。


言い方を変えれば、今回はあやせ自身はオタクを否定しているのに
いわゆるオタク的でヤンデレ的記号を備えたキャラクターだった事を
証明するようなお話だったのかもしれません。
それはあやせの台詞や芝居にヤンデレ的な描写が散見することからでも
制作側ヤンデレ的に見えるように狙っていたのでしょうね。
桐乃は恵まれていますねぇ。
あやせからも父親からも兄貴からもみんなにこんなに愛されているのですから。
才能も容姿も他者からの愛も全てを手に入れている女の子なんですよね。
一方で兄貴は父親からあやせから幻滅されるという展開。
(まぁ裏では二人ともわかっているような描写が見受けられますが)
この物語は妹は全てを手に入れ、兄貴は全てを失う代わりに
妹の愛を手に入れるという構造になっているのかもしれません。


会話シーンが多いので、絵の作りが単調になりがちに陥りやすいですが、
色々な工夫で画面を成立させようとしていた印象です。
例えば、上のガラスに入ったジュース越しから、桐乃や京介を見るショット。
こうしたカットがある事で、画面的には映えますし、
演出的意図として、ジュースから見た二人という客観的に見せたいという
映像意図が伝わってきてきます。(これは私の解釈なのですが)
この作品は会話シーンが多く、映像的な見栄えを用意するのが難しい状況設定に見えます。
その為、カメラアングルにこだわり、目を隠す演出を使ったり、
今回で言えばあやせが「逃げてるでしょ」と桐乃に言った時、
雷を鳴らすような天候を使うなど、様々な工夫を凝らしていたと思います。
他の感想を読むと、エキセントリックなお話に注力されている印象ですが、
こうしたエキセントリックなお話を支える画面設定などにも注目すると
この作品はとても色々な工夫と工夫を実現しているクオリティが見られて
また違う角度で楽しめるという印象です。
EDイラストはみつみ美里。「神のみぞ知るセカイ」でも予告イラストを書かれていましたが
倉田英之がシリーズ構成として関わっているこの2作品に彼女が参加したというのは
両作品ともオタクを題材にした作品とはいえ中々興味深いですね。
またみつみさんが自分の会社以外の仕事も精力的にこなしているのも興味深いです。
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感想少女同士の理解しがたい壁をどう乗り越えるかというお話のように見えました。
思うのですが、中学生というのは、些細な相違点がとても大きくなり
誤解が膨らみ、仲違いしてしまう事があるように思えます。
(これは自分の体験談的からの認識でもあるのですが)
あとは中学生の時って「引き下がれない」「割り切れない」時期なのでしょう。
今回もオタク趣味を肯定して引き下がらない桐乃と
隠していたオタク趣味を割り切ることが出来ずこちらも引き下がれないあやせ。
だから衝突しあう。その衝突の緩衝材(バッファ)になったのは兄貴なんですよね。
兄貴も妹から本音を引き出して、自分が動けるような動機作りをして
警察官である父親から情報を引き出して、最後にあやせを説得しようとする。
最後には「妹を愛している」とまで言ってしまう。良い兄貴なのでしょう。
あやせはいわゆるなメディアの情報に触れて、オタク系趣味を否定していました。
オタク趣味は自分の中にあった桐乃像に含まれていないから、
自分の都合の良い部分だけを取り出して否定しました。
だから桐乃はあやせに言った「成績優秀、可愛い~」と続く、
自身の自画自賛的長台詞を言った後に「それ違う」と否定してみせたわけです。
あやせも想い(特に桐乃に)が強い子なのでしょう。
自分の認識範囲外の理解の仕方が足りていない。これは若さゆえ仕方ないのでしょう。
あやせの桐乃に対する想いを見ていたら、むしろ沙織や黒猫が普通に見えてくる不思議。
あやせも普通に見せかけて桐乃や黒猫と同等に、強烈なキャラだと言う事がわかりました。
今回は桐乃もあやせもまぁ、きっつく描かれているわけですが、
これは竹達彩奈と早見沙織の演技の過剰性が拍車をかけているように思えました。
それだけ二人の演技が見る側の感情に訴えるすばらしいという事です。


言い方を変えれば、今回はあやせ自身はオタクを否定しているのに
いわゆるオタク的でヤンデレ的記号を備えたキャラクターだった事を
証明するようなお話だったのかもしれません。
それはあやせの台詞や芝居にヤンデレ的な描写が散見することからでも
制作側ヤンデレ的に見えるように狙っていたのでしょうね。
桐乃は恵まれていますねぇ。
あやせからも父親からも兄貴からもみんなにこんなに愛されているのですから。
才能も容姿も他者からの愛も全てを手に入れている女の子なんですよね。
一方で兄貴は父親からあやせから幻滅されるという展開。
(まぁ裏では二人ともわかっているような描写が見受けられますが)
この物語は妹は全てを手に入れ、兄貴は全てを失う代わりに
妹の愛を手に入れるという構造になっているのかもしれません。


会話シーンが多いので、絵の作りが単調になりがちに陥りやすいですが、
色々な工夫で画面を成立させようとしていた印象です。
例えば、上のガラスに入ったジュース越しから、桐乃や京介を見るショット。
こうしたカットがある事で、画面的には映えますし、
演出的意図として、ジュースから見た二人という客観的に見せたいという
映像意図が伝わってきてきます。(これは私の解釈なのですが)
この作品は会話シーンが多く、映像的な見栄えを用意するのが難しい状況設定に見えます。
その為、カメラアングルにこだわり、目を隠す演出を使ったり、
今回で言えばあやせが「逃げてるでしょ」と桐乃に言った時、
雷を鳴らすような天候を使うなど、様々な工夫を凝らしていたと思います。
他の感想を読むと、エキセントリックなお話に注力されている印象ですが、
こうしたエキセントリックなお話を支える画面設定などにも注目すると
この作品はとても色々な工夫と工夫を実現しているクオリティが見られて
また違う角度で楽しめるという印象です。
EDイラストはみつみ美里。「神のみぞ知るセカイ」でも予告イラストを書かれていましたが
倉田英之がシリーズ構成として関わっているこの2作品に彼女が参加したというのは
両作品ともオタクを題材にした作品とはいえ中々興味深いですね。
またみつみさんが自分の会社以外の仕事も精力的にこなしているのも興味深いです。
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