感想今回は丸竜と雪洞と鬼灯の話でした。
前回が薄蛍と利剱の話だったので、
5話までに一通り主要3組の絡みを見せる構成なのでしょう。
今回で書かれた事で印象的だったのは丸竜と雪洞と鬼灯の見解の相違。
つまり妖怪(半妖)と人間の考えの違いと立場の違いでしょうか。まず考えの違いから。
今回、雪洞や鬼灯が失踪事件の犯人を見つけるために能力を使いますが
この能力で傷つくのは二人という事を知り、九竜は驚き戸惑います。
しかしこの考えの相違は九竜の彼女達を思う気持ちが二人にはちゃんと伝わりました。
このお互いの考えの相違に関しては、お互いがお互いを理解する契機になりました。次に立場の違いを。
今回もざくろの西洋嫌いと半妖への差別的視線が目立ちました。
人間は妖怪側を差別し、ざくろは西洋に対立意識がある。
日本が西洋の文化・思想・技術を吸収しないといけない明治時代。
この作品は人間と妖怪の関係を描いているようにも見えます。
ざくろは人間との融和も西洋の吸収も受容しなければならないのかもしれません。
それは人間と妖怪という立場の違いという問題提起を再度行ったといえるでしょう。
西洋館での社交界では軍人達が状況的に不利なざくろにいびりを行いました。
総角がここでは可憐に颯爽に登場。彼はざくろを軍人達から救います。
この時の彼は素直にかっこよかったですね。
まぁざくろは今回でも描かれましたが花楯中尉にも憧れていますが、
花楯には憧れという感情であり、総角には親近感を抱いているように見えました。
さてざくろの乙女心はどちらに向くのでしょうか。
今回、女蜘蛛の戦いでざくろに対して母の存在とざくろ自身に
秘密がある事を言って消え去りました。ざくろ自身の秘密とは。
予想ですが、櫛松はざくろの正体を知っているのかもしれません。
そしてざくろの正体と物語のテーマが結びつくのかにも注目です。
丁寧なお話運びが好感触な作品です。
毎回、シリーズとしての構成がある事を感じさせてくれます。
メインキャラクター達は好感を元に描かれています。
一方で今回の軍人や2話の依頼者は多少ステレオタイプに描かれています。
「おとめ妖怪ざくろ」は好感を持って見られる主要キャラが、
恋をして、戦いあいながら絆を深め合うお話なのでしょう。 岡田摩里さんはこの物語をどう終着させるのにも注目です。
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