爽子の想いも風早の想いも
二人の間をすり抜けていく状態です。
二人の恋はお互いに届いていません。
(今回、個人的に一番可愛かった絵がこれ)作画が素晴らしい。素晴らしすぎて視力が低い事を恨みます。
萩原弘光さんは1期の時も活躍されてたそうでしたが、
1期を見てない私には初体験でした。画面からの情感が素晴らしい。
感想
風早、爽子に告白する。
しかし想いの掛け違いで二人は距離を増していく。まだ「君に届け」ていないですね。すれ違い・勘違いの話は続く
前回の感想記事で、恋物語には
「すれ違い・勘違い・間違い」という
3つの「違い」を上手く使って物語が成り立っている事を話しました。
今回も様々な「違い」が二人の関係を成り立たせないよう作用します。

まず、健人と爽子がいる所で、さらに爽子が泣いている
修羅場状態で風早に告白されてしまった爽子。
風早からみれば最初の状況は健人が爽子を泣かせたと
「勘違い」しまってます。
この認識が違う事を爽子は風早に上手く説明できず事態はこじれます。
次に爽子の風早の言葉の受け取り方の
「違い」です。
爽子は風早の
「好き」も「平等に接したつもりなど無い」という言葉も
風早が自分に同情している行為だと受け取ってしまいます。
ここでも爽子は
「勘違い(思い違い)」をしています。
さらに風早に「振られた」と言っていますが、
これは爽子から振ってるという見方も十分に出来ます。ここも
「勘違い」です。
一方でこうした状況を引き起こした健人の行動はまぁ
「間違い」です。
彼の登場で物語は大きく動きましたが、二人の距離は遠ざかってしまいました。

こうした爽子・風早のお互いの本当の想いは共通しているのに、
ボタンの
「掛け違い」のような展開が続いています。
爽子も風早も何が「違って」いるのかを探し出す必要があります。
まぁ爽子は物語最後で
「私、何か違っている」と認識し始めました。
そのヒントは吉田ちづが与えてくれましたね。
「鈍さに慣れるな!」
爽子の勘違いから来る様々な発言に対し吉田ちづが言った言葉です。
個人的に大好きな言葉なのです。原作でこのシーンと台詞を読んだ時
この作品は素晴らしいなぁと感じさせたぐらいでした。
現実で生きていく中でも「自分の鈍さに慣れてはいけないのだな」と
反省するぐらい好きな言葉でした。新しい作品との出会いは
こうした人生のモチベーションにつながるものを与えてくれますね。

さて、話を戻すと、この吉田ちづの台詞で爽子は何かキッカケを作れそうです。
どういう事かというと、爽子はまだ風早に想いを伝えきれていない。
この作品的に言えば「君に届け」ていない状態です。爽子が吉田や矢野っちを全力で庇い立て擁護した1期の展開のように
まだ爽子は自分の本心からまだ動けていないのです。
今回、吉田ちづの言葉を受けて爽子は
「風早君に対して頑張れたかなぁ」と
言っているので、この部分には気づいているようです。
爽子が主体的な気持ちで「君に届け」る事ができるのか。
まだ彼女が踏ん切りをついているのかわかりません。
ここで爽子の背中を押すのが、ライバルだったくるみちゃんなのでしょうね。

作画が凄い(萩原弘光作画監督)
今回は作画が凄かったです。今までも高クオリティですが、
今回はその1.2倍の作画パワーを感じさせてくれました。ツイッターのTLでは原画に黄瀬和哉氏と西尾鉄也氏が参加した事が
話題になりました。確かに彼らの参加はサプライズです(沖浦氏も来てほしかったなぁ)。
でもトータルで凄かったので彼らの参加だけでは、ここまで凄くなっていないでしょう。
作画監督の萩原弘光さんの仕事の素晴らしさなのでしょうね。

複雑な表情を浮かべる矢野ちん。キャラクターにきちんと内面を感じさせ、
仏雑な想いを抱かせているように見せる作画が素晴らしい。
やや斜め下に向ける視線とともに、立体感を強調したフォルムが
キャラクターに質量を感じさせ、キャラに内面的な重みも与えています。

あまりにも男前過ぎる風早。
多少、フォルムを男らしくごつく描く事で立体感を強調しています。
あとYシャツの立体感や影のつけ方もとてもシンプルかつ上手い。
萩原さんの「君届」作画の特徴は立体感ですね。
上の風早と健人のショットを見て気づきました。
この立体感が上記の言う、キャラへの質量と内面的な重みを与えます。

吉田ちづ。今までの彼女と全然違うルックスに見えます。
男前だけど、女の子としても可愛く描けている。
あらたな吉田像を提示したのではないでしょうか。
作画の楽しみの一つとして、キャラ絵が違う事でキャラへの解釈も変わってきます。
今回なら、吉田を描いたアニメーターさんがこう吉田を見ていたのでしょう。
つまり作画をするアニメーターさんのキャラクターの解釈の違いが
画面で感じられるのが面白いですね。創作の醍醐味ともいえます。

モブの子までこの可愛さです。

今回のラストショット。髪のなびかせ方が素晴らしい。
爽子の髪の質感が清楚に表現されています。
まとめ
爽子と風早の距離が遠くなった今こそ
爽子も風早もお互いの関係を仕切り直せるチャンスが生まれたと思います。
爽子は少しづつ考えを修正できるように動き始めています。
吉田・矢野といった友人にも、くるみちゃんのようなライバルにも恵まれています。
そんな周りからの後押しも今後に期待です。
そして矢野・吉田を全力で守ったように、今度は風早に想いを届けるのでしょうね。
爽子が自らどう動くのか楽しみです!!
- 関連記事
-
感想
風早、爽子に告白する。
しかし想いの掛け違いで二人は距離を増していく。まだ「君に届け」ていないですね。すれ違い・勘違いの話は続く
前回の感想記事で、恋物語には
「すれ違い・勘違い・間違い」という
3つの「違い」を上手く使って物語が成り立っている事を話しました。
今回も様々な「違い」が二人の関係を成り立たせないよう作用します。

まず、健人と爽子がいる所で、さらに爽子が泣いている
修羅場状態で風早に告白されてしまった爽子。
風早からみれば最初の状況は健人が爽子を泣かせたと
「勘違い」しまってます。
この認識が違う事を爽子は風早に上手く説明できず事態はこじれます。
次に爽子の風早の言葉の受け取り方の
「違い」です。
爽子は風早の
「好き」も「平等に接したつもりなど無い」という言葉も
風早が自分に同情している行為だと受け取ってしまいます。
ここでも爽子は
「勘違い(思い違い)」をしています。
さらに風早に「振られた」と言っていますが、
これは爽子から振ってるという見方も十分に出来ます。ここも
「勘違い」です。
一方でこうした状況を引き起こした健人の行動はまぁ
「間違い」です。
彼の登場で物語は大きく動きましたが、二人の距離は遠ざかってしまいました。

こうした爽子・風早のお互いの本当の想いは共通しているのに、
ボタンの
「掛け違い」のような展開が続いています。
爽子も風早も何が「違って」いるのかを探し出す必要があります。
まぁ爽子は物語最後で
「私、何か違っている」と認識し始めました。
そのヒントは吉田ちづが与えてくれましたね。
「鈍さに慣れるな!」
爽子の勘違いから来る様々な発言に対し吉田ちづが言った言葉です。
個人的に大好きな言葉なのです。原作でこのシーンと台詞を読んだ時
この作品は素晴らしいなぁと感じさせたぐらいでした。
現実で生きていく中でも「自分の鈍さに慣れてはいけないのだな」と
反省するぐらい好きな言葉でした。新しい作品との出会いは
こうした人生のモチベーションにつながるものを与えてくれますね。

さて、話を戻すと、この吉田ちづの台詞で爽子は何かキッカケを作れそうです。
どういう事かというと、爽子はまだ風早に想いを伝えきれていない。
この作品的に言えば「君に届け」ていない状態です。爽子が吉田や矢野っちを全力で庇い立て擁護した1期の展開のように
まだ爽子は自分の本心からまだ動けていないのです。
今回、吉田ちづの言葉を受けて爽子は
「風早君に対して頑張れたかなぁ」と
言っているので、この部分には気づいているようです。
爽子が主体的な気持ちで「君に届け」る事ができるのか。
まだ彼女が踏ん切りをついているのかわかりません。
ここで爽子の背中を押すのが、ライバルだったくるみちゃんなのでしょうね。

作画が凄い(萩原弘光作画監督)
今回は作画が凄かったです。今までも高クオリティですが、
今回はその1.2倍の作画パワーを感じさせてくれました。ツイッターのTLでは原画に黄瀬和哉氏と西尾鉄也氏が参加した事が
話題になりました。確かに彼らの参加はサプライズです(沖浦氏も来てほしかったなぁ)。
でもトータルで凄かったので彼らの参加だけでは、ここまで凄くなっていないでしょう。
作画監督の萩原弘光さんの仕事の素晴らしさなのでしょうね。

複雑な表情を浮かべる矢野ちん。キャラクターにきちんと内面を感じさせ、
仏雑な想いを抱かせているように見せる作画が素晴らしい。
やや斜め下に向ける視線とともに、立体感を強調したフォルムが
キャラクターに質量を感じさせ、キャラに内面的な重みも与えています。

あまりにも男前過ぎる風早。
多少、フォルムを男らしくごつく描く事で立体感を強調しています。
あとYシャツの立体感や影のつけ方もとてもシンプルかつ上手い。
萩原さんの「君届」作画の特徴は立体感ですね。
上の風早と健人のショットを見て気づきました。
この立体感が上記の言う、キャラへの質量と内面的な重みを与えます。

吉田ちづ。今までの彼女と全然違うルックスに見えます。
男前だけど、女の子としても可愛く描けている。
あらたな吉田像を提示したのではないでしょうか。
作画の楽しみの一つとして、キャラ絵が違う事でキャラへの解釈も変わってきます。
今回なら、吉田を描いたアニメーターさんがこう吉田を見ていたのでしょう。
つまり作画をするアニメーターさんのキャラクターの解釈の違いが
画面で感じられるのが面白いですね。創作の醍醐味ともいえます。

モブの子までこの可愛さです。

今回のラストショット。髪のなびかせ方が素晴らしい。
爽子の髪の質感が清楚に表現されています。
まとめ
爽子と風早の距離が遠くなった今こそ
爽子も風早もお互いの関係を仕切り直せるチャンスが生まれたと思います。
爽子は少しづつ考えを修正できるように動き始めています。
吉田・矢野といった友人にも、くるみちゃんのようなライバルにも恵まれています。
そんな周りからの後押しも今後に期待です。
そして矢野・吉田を全力で守ったように、今度は風早に想いを届けるのでしょうね。
爽子が自らどう動くのか楽しみです!!
- 関連記事
-