千葉さんの戦い、二鳥の戦い、
マコちゃんの戦い、それぞれの戦いがあります。自分の感情との折り合い方。
今回は千葉さん視点で物語が進行していたと感じました。
感想世界が千葉さんの味方になってくれない展開が続きます。
それでもめげず頑張る千葉さんは偉いです!!好きになる事
今回は二鳥の高槻さんへの想いが語られます。
どうやら二鳥が望んでいるのは、彼女の彼氏になる事ではなく、
彼女がいれば、自分が生きていける憧れであり、一筋の希望だったのでしょうね。
今回、千葉さんの彼氏と自称する男が二鳥の趣味を暴露してしまい、
この事がキッカケで高槻さんが大いに怒ります。
ここで二鳥は自身の秘密がバレて傷つく事よりも、
二鳥は自分と同じ存在と考える高槻さんに共感できた事が、嬉しかったのでしょうね。
好きにも色々あります。千葉さんが二鳥に思うような、異性として好きなのか。
かなこが千葉さんに思っている、友達として好きなのか。
二鳥が高槻さんが想う様に、存在そのものに憧れて好きなのか。
思春期で人生経験も少ない彼らは、まだ「好き」を自分の中で受け止める事。
「好き」の種類を区別する事がまだ自分達の中で消化できません。
でも「好き」という本質は変わらない。それは好意を向けることであり、自分の中で相手を感じたい事。
二鳥が言った「高槻さんがいれば」という言葉は
二鳥が高槻さんを感じられた事が「好き」だという意味なのでしょうね。
劇を作る事、アニメのシナリオを作る事、そして岡田磨里
今回、描かれた夏休みのシナリオ作りの具体的な描写はありませんでした。
でもこうしたシナリオ作りや二鳥や千葉さんの言動を見ていたら、
このシナリオ作りが、アニメ現場のシナリオ作りも一緒なのではと思ってしまいました。アニメのシナリオ作りは最初は一部の人達で作られます。そして企画が本格化すると監督やプロデューサーなど色々な方の手を通して作られます。
今回の「ロミオとジュリエット」のシナリオも、
このアニメの脚本の制作の過程を踏襲してはいないでしょうか。
最初は一部の人間で、最後はみんなが関わるという所が特にそう感じました。
最初は二鳥と千葉さんで始まり、そしてみんなで作った「ロミオとジュリエット」。結局、男と女が変わっただけの芸の無い「ロミオとジュリエット」になりました。
二鳥はみんなで頑張ったと言いますが、千葉さんは嫌いだといいます。
そしてシナリオを変更すると言い出す千葉さん。
彼女の振る舞いはまるで脚本家のようです。
この後、先生に呼び出されますが、
先生のポジションをアニメに当てはめると
おそらく監督なのでしょうね。でも先生=監督だとすると、
この監督はくじ引きでの配役選考を行うなど、脚本家の気持ちをわかってないのでしょう。
先生は千葉さんが描くイメージをことごとく潰す存在として描かれています。
そう考えると、
千葉さんはこの作品の脚本家である
岡田磨里さんの想いが込められた存在なのでは無いでしょうか。
言い換えるなら、千葉さんは岡田磨里さんの現実のポジション(脚本家)を
体現した存在なのでしょう。今回の千葉さんは岡田さんが乗り移ったかのようでした。
まぁ千葉さん=岡田さん説は、あくまで個人が受け取った印象です。
でも特に
「シナリオをみんなに台無しにされた」という台詞は
中々脚本家で無いと出てこない台詞だと思います。
実際にアニメの制作現場でそういった事もあったのかと穿ってしまいますね。
まぁ大事なのは、脚本家がキャラクターへ自己投影を行う事で
キャラクターに厚みが出ることではないでしょうか。
その意味では千葉さんはキャラクターに厚みがある良いキャラです。
世界は二鳥や千葉さんを中心で回っていない
このマコちゃんの台詞は良かったですね。
どうしても物語というのは、主人公側の都合よく世界が回っていきがちです。
今回もくじびきが行われるまでは「ロミオとジュリエット」は
二鳥と千葉さんで行われると勝手に思ってしまってましたから。
このくじ引きが=世界を中心で回らせないものとして機能していたのが面白いです。
世界は千葉さんの思うように動いてくれない。
好きな二鳥は高槻さんしか見ていないし、シナリオは改変され、ロミオはマコちゃん。
千葉さんにとって散々な結果です。彼女に何も良く向かっていない。かわいそうです。
でもそれが世界なのでしょうね。二鳥も高槻さんの距離感を図りかねているし。
中学生の時って「自分が世界の中心でいたい」もしくは「自分が中心」だと
若いから思いがちなんですよね。でもそうでは無いことも中学時代からわかり始めます。
千葉さんは今回、色々打ちのめされます。ただ惨めなままだともっと惨めになるから
最後は頑張ると劇の稽古中にシナリオに無い台詞で、己を奮起させました。
今回は千葉さんの挫折とそこから少し立ち上がる展開を描いたようです。
まとめ
相変わらず、ビジュアルの素晴らしさには惚れ惚れします。
この色彩表現と、ビジュアルだけで十分この作品は成立していますが
物語の思春期特有の酸っぱさも含めて、素晴らしい展開です。
全11話なので、もう半分を折り返しましたが、
今後は何を見せてくれるのか楽しみです!!
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どうやら二鳥が望んでいるのは、彼女の彼氏になる事ではなく、
彼女がいれば、自分が生きていける憧れであり、一筋の希望だったのでしょうね。
今回、千葉さんの彼氏と自称する男が二鳥の趣味を暴露してしまい、
この事がキッカケで高槻さんが大いに怒ります。
ここで二鳥は自身の秘密がバレて傷つく事よりも、
二鳥は自分と同じ存在と考える高槻さんに共感できた事が、嬉しかったのでしょうね。
好きにも色々あります。千葉さんが二鳥に思うような、異性として好きなのか。
かなこが千葉さんに思っている、友達として好きなのか。
二鳥が高槻さんが想う様に、存在そのものに憧れて好きなのか。
思春期で人生経験も少ない彼らは、まだ「好き」を自分の中で受け止める事。
「好き」の種類を区別する事がまだ自分達の中で消化できません。
でも「好き」という本質は変わらない。それは好意を向けることであり、自分の中で相手を感じたい事。
二鳥が言った「高槻さんがいれば」という言葉は
二鳥が高槻さんを感じられた事が「好き」だという意味なのでしょうね。
劇を作る事、アニメのシナリオを作る事、そして岡田磨里
今回、描かれた夏休みのシナリオ作りの具体的な描写はありませんでした。
でもこうしたシナリオ作りや二鳥や千葉さんの言動を見ていたら、
このシナリオ作りが、アニメ現場のシナリオ作りも一緒なのではと思ってしまいました。アニメのシナリオ作りは最初は一部の人達で作られます。そして企画が本格化すると監督やプロデューサーなど色々な方の手を通して作られます。
今回の「ロミオとジュリエット」のシナリオも、
このアニメの脚本の制作の過程を踏襲してはいないでしょうか。
最初は一部の人間で、最後はみんなが関わるという所が特にそう感じました。
最初は二鳥と千葉さんで始まり、そしてみんなで作った「ロミオとジュリエット」。結局、男と女が変わっただけの芸の無い「ロミオとジュリエット」になりました。
二鳥はみんなで頑張ったと言いますが、千葉さんは嫌いだといいます。
そしてシナリオを変更すると言い出す千葉さん。
彼女の振る舞いはまるで脚本家のようです。
この後、先生に呼び出されますが、
先生のポジションをアニメに当てはめると
おそらく監督なのでしょうね。でも先生=監督だとすると、
この監督はくじ引きでの配役選考を行うなど、脚本家の気持ちをわかってないのでしょう。
先生は千葉さんが描くイメージをことごとく潰す存在として描かれています。
そう考えると、
千葉さんはこの作品の脚本家である
岡田磨里さんの想いが込められた存在なのでは無いでしょうか。
言い換えるなら、千葉さんは岡田磨里さんの現実のポジション(脚本家)を
体現した存在なのでしょう。今回の千葉さんは岡田さんが乗り移ったかのようでした。
まぁ千葉さん=岡田さん説は、あくまで個人が受け取った印象です。
でも特に
「シナリオをみんなに台無しにされた」という台詞は
中々脚本家で無いと出てこない台詞だと思います。
実際にアニメの制作現場でそういった事もあったのかと穿ってしまいますね。
まぁ大事なのは、脚本家がキャラクターへ自己投影を行う事で
キャラクターに厚みが出ることではないでしょうか。
その意味では千葉さんはキャラクターに厚みがある良いキャラです。
世界は二鳥や千葉さんを中心で回っていない
このマコちゃんの台詞は良かったですね。
どうしても物語というのは、主人公側の都合よく世界が回っていきがちです。
今回もくじびきが行われるまでは「ロミオとジュリエット」は
二鳥と千葉さんで行われると勝手に思ってしまってましたから。
このくじ引きが=世界を中心で回らせないものとして機能していたのが面白いです。
世界は千葉さんの思うように動いてくれない。
好きな二鳥は高槻さんしか見ていないし、シナリオは改変され、ロミオはマコちゃん。
千葉さんにとって散々な結果です。彼女に何も良く向かっていない。かわいそうです。
でもそれが世界なのでしょうね。二鳥も高槻さんの距離感を図りかねているし。
中学生の時って「自分が世界の中心でいたい」もしくは「自分が中心」だと
若いから思いがちなんですよね。でもそうでは無いことも中学時代からわかり始めます。
千葉さんは今回、色々打ちのめされます。ただ惨めなままだともっと惨めになるから
最後は頑張ると劇の稽古中にシナリオに無い台詞で、己を奮起させました。
今回は千葉さんの挫折とそこから少し立ち上がる展開を描いたようです。
まとめ
相変わらず、ビジュアルの素晴らしさには惚れ惚れします。
この色彩表現と、ビジュアルだけで十分この作品は成立していますが
物語の思春期特有の酸っぱさも含めて、素晴らしい展開です。
全11話なので、もう半分を折り返しましたが、
今後は何を見せてくれるのか楽しみです!!
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