巴さん大活躍!!
今回みたいなギャグっぽい話を見ていると、
「花咲くいろは」の世界は色々な可能性があると思いました。
この作品は高いポテンシャルを秘めていますね!今回はサブタイトルの由来になった「西部戦線異状なし」とこの作品の関係と、
このタイトルへの因縁関係が様々な因縁をもっている事についてふれます。
キーワードは「押井守」です。
感想「喜翆戦線戦線異状なし」というサブタイの元ネタは?
今回のサブタイトルは
「喜翆戦線異状なし」でした。
この「~戦線異状なし」っていうサブタイトルの元ネタは
ドイツのエーリッヒ・マリア・レマルクの長編小説
「西部戦線異状なし」に由来します。
この作品は1929年に発表されました。
内容は第一次世界大戦の西部戦線に投入されたドイツ軍志願兵の死ぬまでの物語です。
そして1930年にアメリカでリュー・エアーズ主演、ルイス・マイルストン監督で映画化され、
見事に同年第3回アカデミー賞作品賞、監督賞を受賞します。
1979年にもアメリカのテレビ局、CBS放送によりテレビ映画としてリメイクされ、
1980年のゴールデングローブ賞を受賞します。
そして本編の注目点は、今回の主役である輪島巴(能登さん)が
家帰ってテレビつけたら古い映画がやっていましたが、その映画の内容をみると、

どうも
「西武戦線異状なし」の映画でしょうね。
サブタイの元ネタを映画で放送しているわけです。
「~戦線異状なし」と付く作品の押井守的因縁
またこの
「西部戦線異状なし」という邦訳が秀逸だったのか、
このタイトルにあやかった作品名がいくつか存在します。
まずは
「就職戦線異状なし」です。これは杉元伶一の長編小説です。
空前の売り手市場と言われたバブル期の就職活動に奔走する若者達の姿を描く内容です。
この作品は1991年にヒズテレビ製作、金子修介監督・織田裕二主演で映画化され大ヒットしました。
次に
「西武新宿戦線異状なし」という押井守原作、大野安之作画の
漫画作品が1992年に発表されました。押井守さんといえば、あの押井監督ですね。
内容は自衛隊の武装蜂起によって分断国家状態となった日本を舞台に、
義勇兵として軍事境界線を越えた、主人公丸輪零の活躍、日常を描くとの事です。
押井さんは軍事マニアであり、また漫画の内容を考えると
元ネタの
「西部戦線異状なし」を意識したのがわかります。
ちなみに押井守さんと
「就職戦線異状なし」の監督の金子修介さんは
東京学芸大学の映像芸術研究会に所属した先輩(押井)後輩(金子)の関係にあります。
憶測ですが、金子監督の
「就職戦線異状なし」がヒットしたから
押井監督は意識してこの
「西武新宿戦線異状なし」というタイトルをつけたと思います。
さてのように
「~戦線異状なし」はよく拝借されます。
そして押井守監督とこの作品を制作するP.A.WORKSも因縁が無いわけではありません。
それはP.A.WORKSの堀川憲司社長は一時期、ProductionIGに在籍して
「人狼」という映画の「制作担当」という作品を事務方で支える役職で参加しています。
この「人狼」の原作者こそ押井守さんです。
つまり
「西武戦線異状なし」から派生した
「就職戦線異状なし」
「西武新宿戦線異状なし」
「喜翆戦線異状なし」
これらのタイトルにはそれぞれ「押井守」の影がちらつくのです。
また、この作品の監督である「安藤真裕」さんも押井作品に参加した事もあり
巡り巡る因縁を感じる事ができます。
まぁ「~戦線異状なし」ってタイトルはカッコイイから
拝借したくなるのはわかりますね。
では「喜翆戦線」とは何だったのか?
今回の「喜翆戦線」とは輪島巴の視点に立って3つの戦線が考えられると思います。
一つ目はサバゲー男たちとをおもてなしする「戦線」
二つ目は輪島巴の婚活の「戦線」
三つ目は輪島巴の仕事そのものをどうするかの「戦線」
これらが考えられると思います。では結果を振り返ってみましょう。
一つ目は、サバゲー男たちが輪島巴に感服する結果になりました。

二つ目は、婚活よりも「姉さん」って呼んでくれる妹たちを優先しました(百合展開)

三つ目は、百合を優先させて、仕事へ喜びを再び見出しました。

という事で、輪島巴さんは大勝利したというのが今回の話でした。
仕事への喜びと妹たちができた事への二重の喜びが彼女に訪れました。
まとめ 姉と言われて嬉しい巴さん(たぶん能登さんも嬉しい)
今回、緒花・奈子と巴に生まれた「姉」「妹」関係ですが、
それぞれ演じている能登麻美子さん(巴)、伊藤かな恵さん(緒花)、豊崎愛生さん(菜子)の
関係から見てもとても面白い事がわかります。
能登さんは2000年代中盤以降から目覚ましい活躍をしています。
一方の伊藤さんと豊崎さんは、ここ1・2年で大ブレイクした声優さんです。
そして伊藤さん豊崎さんはともに24歳。能登さんは31歳です。
つまり能登さんと伊藤さん・豊崎さんの関係は
実際の芸歴でも年齢関係でもきっちり、
それぞれのキャラとシンクロするように先輩・後輩関係にあるのです。
だから「姉」というのは何もフィクションの世界だけでなく
「現実」への浸透力をも兼ねた言葉となっているのです。
また能登さんの演技も本当に「姉さん」と言われた嬉しさににじみ出ています。
本当にうれしかったのでしょうね。
アニメは作品の描写だけを見るのも面白いですが、
こうした作品以外の現実の状況を照らし合わせても面白いのです。
今回は「戦線異状なし」というネタと「姉」ネタが面白かったです。 変化球的な内容ですが、この作品はいろいろ挑戦したい心意気を感じました。
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感想「喜翆戦線戦線異状なし」というサブタイの元ネタは?
今回のサブタイトルは
「喜翆戦線異状なし」でした。
この「~戦線異状なし」っていうサブタイトルの元ネタは
ドイツのエーリッヒ・マリア・レマルクの長編小説
「西部戦線異状なし」に由来します。
この作品は1929年に発表されました。
内容は第一次世界大戦の西部戦線に投入されたドイツ軍志願兵の死ぬまでの物語です。
そして1930年にアメリカでリュー・エアーズ主演、ルイス・マイルストン監督で映画化され、
見事に同年第3回アカデミー賞作品賞、監督賞を受賞します。
1979年にもアメリカのテレビ局、CBS放送によりテレビ映画としてリメイクされ、
1980年のゴールデングローブ賞を受賞します。
そして本編の注目点は、今回の主役である輪島巴(能登さん)が
家帰ってテレビつけたら古い映画がやっていましたが、その映画の内容をみると、

どうも
「西武戦線異状なし」の映画でしょうね。
サブタイの元ネタを映画で放送しているわけです。
「~戦線異状なし」と付く作品の押井守的因縁
またこの
「西部戦線異状なし」という邦訳が秀逸だったのか、
このタイトルにあやかった作品名がいくつか存在します。
まずは
「就職戦線異状なし」です。これは杉元伶一の長編小説です。
空前の売り手市場と言われたバブル期の就職活動に奔走する若者達の姿を描く内容です。
この作品は1991年にヒズテレビ製作、金子修介監督・織田裕二主演で映画化され大ヒットしました。
次に
「西武新宿戦線異状なし」という押井守原作、大野安之作画の
漫画作品が1992年に発表されました。押井守さんといえば、あの押井監督ですね。
内容は自衛隊の武装蜂起によって分断国家状態となった日本を舞台に、
義勇兵として軍事境界線を越えた、主人公丸輪零の活躍、日常を描くとの事です。
押井さんは軍事マニアであり、また漫画の内容を考えると
元ネタの
「西部戦線異状なし」を意識したのがわかります。
ちなみに押井守さんと
「就職戦線異状なし」の監督の金子修介さんは
東京学芸大学の映像芸術研究会に所属した先輩(押井)後輩(金子)の関係にあります。
憶測ですが、金子監督の
「就職戦線異状なし」がヒットしたから
押井監督は意識してこの
「西武新宿戦線異状なし」というタイトルをつけたと思います。
さてのように
「~戦線異状なし」はよく拝借されます。
そして押井守監督とこの作品を制作するP.A.WORKSも因縁が無いわけではありません。
それはP.A.WORKSの堀川憲司社長は一時期、ProductionIGに在籍して
「人狼」という映画の「制作担当」という作品を事務方で支える役職で参加しています。
この「人狼」の原作者こそ押井守さんです。
つまり
「西武戦線異状なし」から派生した
「就職戦線異状なし」
「西武新宿戦線異状なし」
「喜翆戦線異状なし」
これらのタイトルにはそれぞれ「押井守」の影がちらつくのです。
また、この作品の監督である「安藤真裕」さんも押井作品に参加した事もあり
巡り巡る因縁を感じる事ができます。
まぁ「~戦線異状なし」ってタイトルはカッコイイから
拝借したくなるのはわかりますね。
では「喜翆戦線」とは何だったのか?
今回の「喜翆戦線」とは輪島巴の視点に立って3つの戦線が考えられると思います。
一つ目はサバゲー男たちとをおもてなしする「戦線」
二つ目は輪島巴の婚活の「戦線」
三つ目は輪島巴の仕事そのものをどうするかの「戦線」
これらが考えられると思います。では結果を振り返ってみましょう。
一つ目は、サバゲー男たちが輪島巴に感服する結果になりました。

二つ目は、婚活よりも「姉さん」って呼んでくれる妹たちを優先しました(百合展開)

三つ目は、百合を優先させて、仕事へ喜びを再び見出しました。

という事で、輪島巴さんは大勝利したというのが今回の話でした。
仕事への喜びと妹たちができた事への二重の喜びが彼女に訪れました。
まとめ 姉と言われて嬉しい巴さん(たぶん能登さんも嬉しい)
今回、緒花・奈子と巴に生まれた「姉」「妹」関係ですが、
それぞれ演じている能登麻美子さん(巴)、伊藤かな恵さん(緒花)、豊崎愛生さん(菜子)の
関係から見てもとても面白い事がわかります。
能登さんは2000年代中盤以降から目覚ましい活躍をしています。
一方の伊藤さんと豊崎さんは、ここ1・2年で大ブレイクした声優さんです。
そして伊藤さん豊崎さんはともに24歳。能登さんは31歳です。
つまり能登さんと伊藤さん・豊崎さんの関係は
実際の芸歴でも年齢関係でもきっちり、
それぞれのキャラとシンクロするように先輩・後輩関係にあるのです。
だから「姉」というのは何もフィクションの世界だけでなく
「現実」への浸透力をも兼ねた言葉となっているのです。
また能登さんの演技も本当に「姉さん」と言われた嬉しさににじみ出ています。
本当にうれしかったのでしょうね。
アニメは作品の描写だけを見るのも面白いですが、
こうした作品以外の現実の状況を照らし合わせても面白いのです。
今回は「戦線異状なし」というネタと「姉」ネタが面白かったです。 変化球的な内容ですが、この作品はいろいろ挑戦したい心意気を感じました。
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おはぎ様
いや、面白い着眼点です!
確かに『西部戦線異常なし』は、作品が原作の本も、御シャル通り映画もTVシリーズも、超有名ですし内容とタイトルの逆転の皮肉!?からか、良く他の作品のタイトルに応用されます。
基本的には、それしか見ていなかったのですが、そうですか似た感じは持っていたのですが、プロダクションI.Gを交いして、押井守氏的な世界観と微妙な関係にも、ある訳ですネ。
これは、良い話を聞かせて貰いました!
それに比べると遙かに、低レベルの記事ではありますが、拙ブログにも同じ作品の記事を載せた事から、こちらの記事を拝見するに至りました。
ですので恥ずかしながら、一応トラック・バックさせていただきまが、お許し下さい。
それでは、今回はこれで、失礼致します。