たまには雑記でも書こうかなと思います。
個人的注目記事のご紹介
まずは、ご紹介したい記事が2つあります。
①「Rio Rainbow Gate!」 監督:カミナギ・リョーコ!?
―『Rio』と『ゼーガペイン』のあいだ―(アニプレッションより)
アニプレッションで記事を書きたいと名乗り上げて頂いた
フル・風呂さんの渾身の記事です。
後年も永らく語り継がれていくだろうSFアニメの傑作「ゼーガペイン」と
今年彗星の如く登場した「Rio」の両作品を同じ遡上に並べ、
「デジタル表現」をキーワードに二つの作品の共通点を見出した内容になっています。
両作品が好きな人はもちろん、どちらの作品しか見ていない人でも
興味深い内容になっていますので、ぜひご覧ください。
②小林プロダクション追想録(アニメーションメモver.3.0より)
日本アニメ界の美術の巨匠、小林七郎さんの足跡をたどる記事となります。
bonzokuADさんの小林さんへ対する想い、
今の日本アニメの背景の表現のあり方を考えた内容になっています。
特に背景手法は多様であるべきという所と
小林さんの美術背景の系譜は絶やしてほしくないという点に共感しました。
(ウテナ好きを自称しながら、小林さんに触れない私はまだまだだと感じ入りました。反省します。)
「へうげもの」を読みました。
さて最近、アニメ化もされている
「へうげもの」を11巻まで読みました。
後半からはボロ泣きの連続でした!こんな凄いマンガをスルーしてた、自分ってバカ!バカ!!と思い知らされました。そして漫画の上手さに惚れました。
作者の山田さんは自分の絵の技量がよくわかっている方という認識です。
絵的な上手さより記号的表現に特化して、
読者にきちんと伝えたいことを伝える技術が図抜けていますね。
手法的に見ると、見開き2ページなどの大ゴマの使い方が上手すぎます。
あれだけ確信的に大ゴマを使えるのは、構成がしっかりしてるからだと感じました。
つまり大ゴマにもっていくまでの物語の盛り上げ方が上手いのです。
ストーリーで見せるべき所とそうでない所の描き分けもしっかり書き分け、
キャラの機敏や設定を惜しみなく投入する事で、大ゴマのインパクトが生きていきます。
物語的には主要キャラの死ぬシーンがとにかく印象的です。
それぞれのキャラが己の美学を貫いていく描写は圧巻です。
価値観と価値観のぶつかり合い、どちらが正しい間違いなんてレベルではない
極まった者同士が対峙する「数寄」の戦いに心躍りました。
リアリティをそぎ落とすことなく・荒唐無稽に陥らず
歴史を上手く解釈して、物語を組み立てているのも上手いです。この作品はモーニングで連載されていますが
モーニングは「蒼天航路」といい、この雑誌は歴史漫画で凄い作品を送り出します。そういった遺伝子がモーニングにはあるのかもしれませんね。
「蒼天航路」とは、キャラの美学や価値観で戦っている点が似ているかもしれませんね。
まぁどこまでも達観している曹操と俗が抜けない古田織部はちょっと違いますね。
なので「蒼天航路」を読んでいて、「へうげもの」を読んでいない方は
騙されたと思って読んでほしいですね。まぁ「手塚治虫文化賞」や「マンガ夜話」にも取り上げられているので
多くの方が読んでいると思います。私は遅いぐらいです。
まとめ
「へうげもの」はマンガ喫茶で読みましたが、
マンガ喫茶はジュースやソフトクリームが楽しめるし、
静かでとてもマンガを一生懸命読めますね。
私が「へうげもの」を好きなのは、
己の美学・価値観を高めようとする心意気をキャラ達から感じられるからです。自分も自分が触れている趣味やモノに対して、もっと頑張っていきたい。
そんな自分の気持ちと主人公の古田織部がシンクロした気持ちで読めました。
この本を読んで、また新たなモチベーションが上がったと思います。
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