「だって私は運命を信じているから」
荻野目苹果の「運命」はどう輪るのでしょうか。見ているだけで幸せですね。
この時間と空間を味わえるのは至福としかいえないです。
未知なる体験こそ映像・アニメの最大の魅力です。 「生存戦略しましょうか」
この作品は自分を「何物にもなれないお前達」
だと感じた人への作品だと思います。
感想
ピングドラムを持っているという荻野目苹果を
高倉兄弟が追跡するという展開は実は…というお話でした。
この何かを探す展開は幾原邦彦監督作品においてたびたび用いられます。
例えば「セーラームーンS」ではタリスマンというものを探す展開でシリーズ前半は進み、
「セーラームーンSS」では敵側がペガサスを探すという展開がメインになります。
ミスリードを誘発させたミステリー仕立てのストーリー
高倉兄弟が荻野目苹果を追跡する展開。
二人にとって彼女は未知の存在です。
でも「ピングドラム」という接点を得る事で高倉兄弟は彼女の本質に近づく事になります。
こうした一見ミステリー仕立てのストーリーを組み立てて
苹果というキャラクターを描いた展開は面白かったですね。
私達も高倉兄弟と同じように苹果の事を全く知りません。
でも高倉兄弟が苹果を追跡する展開にする事で
高倉兄弟と視聴者の視線が一緒になり、作品に没入できる作りになっています。
しかしそこで終わらないのが「輪るピングドラム」。
実は苹果こそが 多蕗桂樹を追跡(ストーカー)していたのでした。
つまり高倉兄弟の視線の外で、
もう一つの苹果が多蕗桂樹を追跡していた物語があったのです。
最後にこの物語展開の外し方が上手いです。さすがの構成です。
また多蕗桂樹役が石田彰さんだというのもポイント高し。
「輝きのタクト」で情けないヘッドを演じた石田さんは
この作品ではどんなキャラを演じるのでしょうか。
このミステリー仕立てのシナリオには
幾原監督と共同で脚本を担当している伊神貴世さんの存在も大きそうです。
第7回創元推理短編賞佳作を受賞した伊神貴世さんのキャリアを見ても
この方が今回のミステリー的な部分に寄与した可能性が高いのはうかがいしれますね。
荻野目苹果が可愛い回
という事で、平凡な少女と見せかけて悪魔的なストーカーだったという
荻野目苹果さんはもちろん魅力的な存在です。



特に3枚目の脚はたまらないですね。彼女の魅力は自分がストーキングしている事への罪悪感が無い事。
「好きな人を追いかけるのは何か悪い事なの」といわんばかりの
自然な感じでストーキングしている所でしょう。
そんな彼を見続けるのは
「運命」なのでしょうね。
面白い描写
気になったシーンをご紹介します。

荻野目苹果がトイレで話しているシーン。
トイレの美術背景が異世界に誘うような感じがして魅力的なショットです。
(女性のトイレのシーンという所で既に魅力的ですが)

今回、一番笑わせてもらったシーンです。
なぜ高倉冠葉の周りの乗客はハゲのおっさんばっかり?
これは笑わせるための単純なギャグだと思います。
幾原さんの凄さは表現力もさることながら、ギャグのセンスも飛びぬけている事です。私としては、今後にはこうしたギャグな部分にも注目してみてほしいです。
生存戦略シーンの巧みなバンク
今回もお待ちかねの「生存戦略」がやってきました。
2話が始まって4分ぐらいから「生存戦略」が始まるのは予想外でしたね。



ここで注目なのが、殆どのカットが前回のカットと全く同じな所です。
まぁ歌っている部分はバンクだというのは納得ですが、
高倉兄弟とプリンセス・オブ・ザ・クリスタルの会話のシーンも
1話のシーンが使いまわされています。
弟が落ちるシーンもその間にペンギンがスイッチ押すタイミングも同じです。
でも、絵は1話と同じでも台詞までは同じではありません。台詞は録り直しています。
こうした同じ絵を使いまわす手法はバンクといわれますが、
2話の冒頭から徹底的にバンクを使う手法を見せています。
ただ今後は高倉兄弟とプリンセス・オブ・ザ・クリスタルの会話は
同じように1話のバンクで描かれるかはわかりません。
ただ「ROCK OVER JAPAN」が流れる
スペシャルアニメーション(クリスタルワールド)の部分は使われていくでしょう。
思うに幾原監督は「何かが変わるシーン」をバンクで見せることに拘りがあります。
例えば「セーラームーン」ではメインヒロイン達がセーラー戦士に変身するバンクを
耽美に美麗にカッコよく描きだしていました。
また「少女革命ウテナ」でもウテナが決闘場に赴く時の「絶対運命黙示録」が流れるシーン。
そしてウテナも胸から剣を取り出されるシーンやコスチュームをまとうバンクが印象的です。
こうしたバンクを重視した演出を幾原監督を用いるのは、
アニメにおけるバンクの魅力を幾原監督が熟知している事も挙げられますし、
バンクを使う事で、映像制作の効率化も兼ねているようにも思われます。
こうしたバンク演出を幾原監督は東映動画の演出家時代に身につけたと思います。
制約だらけの作品作りだったと予想される東映動画時代。
その制約を逆手にとって身につけたバンクの演出だと思います。
(余談ですがこのクリスタルワールドのシーンは、台詞や会話自体も音楽を聞く様な
リズミカルに楽しむのが、気持ち良く見られるのでは思うようになりました。)
懲りずにウテナとの比較(タクトとの比較もあるよ)
~苹果のあるシーンから~
今回「おやっ」と思ったシーンがありました。
それは苹果がふと高倉兄弟の視線から外れたと思ったら、
建物の外側を歩くという描写がありました。


結局、危険な行動をした苹果の目的は鳥の巣を写真に収めたいが為でしたが、
これと似たシーンが「少女革命ウテナ」でもあります。


これは「少女革命ウテナ」26話の「幹の巣箱(光さす庭・アレンジ)」という回なのですが、
ここでは主要キャラクターの一人、薫幹の双子の妹である薫梢が
鳥の巣を守ろうとして、自ら巣を取りに行き、結果足場を失ったという状況に陥ります。
この後、梢は足場から転落しますが、ウテナと幹によって無事に終わります。
それにしても、鳥の巣の写真を撮る為に、鳥の巣を助ける為
または女の子が高い所で危険な目に合っているという意味で
この二つの展開だけを抽出すると一致しているように見えます。
二つのシーンの見せ方も似たような構図で描写しています。
どうやら幾原監督は女の子を足場の無い高い場所で
危険な状況や展開を作って物語を語るのが好きなのかもしれません。
この事は、少女がどんな危険な目にあっても、それを乗り越えたい、
もしくはどんな事にもくじけない、成し遂げるための描写として
こうした舞台を薫梢や苹果に用意しているのかもしれません。まぁウテナとの比較はこの作品の本質を語る上で関係ないのかもしれません。
それは「輪るピングドラム」は「輪るピングドラム」で独立した作品なのですから。
だけど、こうした比較自体は面白いです(何よりやっている本人が)。
または何か見えてくるものもある可能性がありますので、
面白いのであればやってみても良いのではと思います。

最後に「輝きのタクト」の9話にも似たような描写がある事を注目。
危ない鳥の巣を守ろうとするタクト。そして鳥を守ったタクトに
ヨウ・ミズノが初恋をするという展開になります。
この描写もさっきの二つに通じる部分があります。
そしてこれらの描写に絡んでくるキャラを思い返したら
ウテナ、タクト、ピンドラ3作品とも双子が必ず存在していますね。
ウテナ:薫幹 薫梢
タクト:ヨウ・ミズノ ヨウ・マリノ
ピンドラ:高倉冠葉 高倉晶馬幾原さんも榎戸さんも双子設定が好きなのでしょうね。
まぁただ単に好きなのではなく、自分の語りたい・伝えたい事に
双子という設定が有効であるという事なのでしょうけど。
もう一つ。これらの3作品はそれぞれ文学作品を
ヒットやモチーフにした作りになっていますね。
ウテナ:「デミアン」ヘルマン・ヘッセ
タクト:「星の王子さま」サン=テグジュペリ
ピンドラ:「銀河鉄道の夜」宮沢賢治最近では「タクト」で「星の王子さま」からの読解や考察が多かったのが
面白かった記憶があります。凄い文学作品をヒントやモチーフにする事で
作品の強度をあげたいのでしょうね。特にオリジナルアニメでは。
さてそんなピンドラが「銀河鉄道の夜」をどうヒントに何を語るのか楽しみです。
2話のスタッフリスト

絵コンテ・演出 山崎みつえ
作画監督 加々美高浩 蒲原遙

原画
田村正文 加々美高浩
小島崇史 高橋道子
馬場絵里 吉田理沙子
出雲誉明 洞内梢
小丸敏之 橋本貴吉
春日井浩之 川畑えるきん
鈴木克 太田都
小林由美 伊藤憲子
竹内旭 大竹晃裕
ビックバンスタジオ スタジオ・リバティ
まとめ
今回は表現重視でもありながら物語重視の展開でもありました。
まずはキャラクターを動かす展開を用意して、
主要キャラクターを感じ取ってもらおうという構成のように見えました。


荻野目苹果の日記の意味はなんなのでしょうか…。
ピングドラムに関係しそうな、しなさそうな…。
今回は伏線の種まき回みたいな部分もあった印象です。
結局「ピングドラム」ってなんなのでしょうかね。
高倉兄弟がわからないように、視聴者にも全くわかりません。
またはペンギンが高倉兄弟と妹以外見えない事。
これらの描写の意味を考えると、視聴者の視線に高倉兄弟は立っているのでしょうね。
表現的にはぶっ飛んでいる所もありますが、
キャラクターと感情移入できる余地をきちんとこの作品は残しているのです。
「妹を助けたい」という気持ちも、誰でも素直に共感できる部分でしょう。
今後もアニメという表現を最大限に駆使した「感じる」作りを期待しています。
EDイラストは星野リリィさんです http://twodimension.net/archives/2011/0717_110042.shtml
- 関連記事
-
感想
ピングドラムを持っているという荻野目苹果を
高倉兄弟が追跡するという展開は実は…というお話でした。
この何かを探す展開は幾原邦彦監督作品においてたびたび用いられます。
例えば「セーラームーンS」ではタリスマンというものを探す展開でシリーズ前半は進み、
「セーラームーンSS」では敵側がペガサスを探すという展開がメインになります。
ミスリードを誘発させたミステリー仕立てのストーリー
高倉兄弟が荻野目苹果を追跡する展開。
二人にとって彼女は未知の存在です。
でも「ピングドラム」という接点を得る事で高倉兄弟は彼女の本質に近づく事になります。
こうした一見ミステリー仕立てのストーリーを組み立てて
苹果というキャラクターを描いた展開は面白かったですね。
私達も高倉兄弟と同じように苹果の事を全く知りません。
でも高倉兄弟が苹果を追跡する展開にする事で
高倉兄弟と視聴者の視線が一緒になり、作品に没入できる作りになっています。
しかしそこで終わらないのが「輪るピングドラム」。
実は苹果こそが 多蕗桂樹を追跡(ストーカー)していたのでした。
つまり高倉兄弟の視線の外で、
もう一つの苹果が多蕗桂樹を追跡していた物語があったのです。
最後にこの物語展開の外し方が上手いです。さすがの構成です。
また多蕗桂樹役が石田彰さんだというのもポイント高し。
「輝きのタクト」で情けないヘッドを演じた石田さんは
この作品ではどんなキャラを演じるのでしょうか。
このミステリー仕立てのシナリオには
幾原監督と共同で脚本を担当している伊神貴世さんの存在も大きそうです。
第7回創元推理短編賞佳作を受賞した伊神貴世さんのキャリアを見ても
この方が今回のミステリー的な部分に寄与した可能性が高いのはうかがいしれますね。
荻野目苹果が可愛い回
という事で、平凡な少女と見せかけて悪魔的なストーカーだったという
荻野目苹果さんはもちろん魅力的な存在です。



特に3枚目の脚はたまらないですね。彼女の魅力は自分がストーキングしている事への罪悪感が無い事。
「好きな人を追いかけるのは何か悪い事なの」といわんばかりの
自然な感じでストーキングしている所でしょう。
そんな彼を見続けるのは
「運命」なのでしょうね。
面白い描写
気になったシーンをご紹介します。

荻野目苹果がトイレで話しているシーン。
トイレの美術背景が異世界に誘うような感じがして魅力的なショットです。
(女性のトイレのシーンという所で既に魅力的ですが)

今回、一番笑わせてもらったシーンです。
なぜ高倉冠葉の周りの乗客はハゲのおっさんばっかり?
これは笑わせるための単純なギャグだと思います。
幾原さんの凄さは表現力もさることながら、ギャグのセンスも飛びぬけている事です。私としては、今後にはこうしたギャグな部分にも注目してみてほしいです。
生存戦略シーンの巧みなバンク
今回もお待ちかねの「生存戦略」がやってきました。
2話が始まって4分ぐらいから「生存戦略」が始まるのは予想外でしたね。



ここで注目なのが、殆どのカットが前回のカットと全く同じな所です。
まぁ歌っている部分はバンクだというのは納得ですが、
高倉兄弟とプリンセス・オブ・ザ・クリスタルの会話のシーンも
1話のシーンが使いまわされています。
弟が落ちるシーンもその間にペンギンがスイッチ押すタイミングも同じです。
でも、絵は1話と同じでも台詞までは同じではありません。台詞は録り直しています。
こうした同じ絵を使いまわす手法はバンクといわれますが、
2話の冒頭から徹底的にバンクを使う手法を見せています。
ただ今後は高倉兄弟とプリンセス・オブ・ザ・クリスタルの会話は
同じように1話のバンクで描かれるかはわかりません。
ただ「ROCK OVER JAPAN」が流れる
スペシャルアニメーション(クリスタルワールド)の部分は使われていくでしょう。
思うに幾原監督は「何かが変わるシーン」をバンクで見せることに拘りがあります。
例えば「セーラームーン」ではメインヒロイン達がセーラー戦士に変身するバンクを
耽美に美麗にカッコよく描きだしていました。
また「少女革命ウテナ」でもウテナが決闘場に赴く時の「絶対運命黙示録」が流れるシーン。
そしてウテナも胸から剣を取り出されるシーンやコスチュームをまとうバンクが印象的です。
こうしたバンクを重視した演出を幾原監督を用いるのは、
アニメにおけるバンクの魅力を幾原監督が熟知している事も挙げられますし、
バンクを使う事で、映像制作の効率化も兼ねているようにも思われます。
こうしたバンク演出を幾原監督は東映動画の演出家時代に身につけたと思います。
制約だらけの作品作りだったと予想される東映動画時代。
その制約を逆手にとって身につけたバンクの演出だと思います。
(余談ですがこのクリスタルワールドのシーンは、台詞や会話自体も音楽を聞く様な
リズミカルに楽しむのが、気持ち良く見られるのでは思うようになりました。)
懲りずにウテナとの比較(タクトとの比較もあるよ)
~苹果のあるシーンから~
今回「おやっ」と思ったシーンがありました。
それは苹果がふと高倉兄弟の視線から外れたと思ったら、
建物の外側を歩くという描写がありました。


結局、危険な行動をした苹果の目的は鳥の巣を写真に収めたいが為でしたが、
これと似たシーンが「少女革命ウテナ」でもあります。


これは「少女革命ウテナ」26話の「幹の巣箱(光さす庭・アレンジ)」という回なのですが、
ここでは主要キャラクターの一人、薫幹の双子の妹である薫梢が
鳥の巣を守ろうとして、自ら巣を取りに行き、結果足場を失ったという状況に陥ります。
この後、梢は足場から転落しますが、ウテナと幹によって無事に終わります。
それにしても、鳥の巣の写真を撮る為に、鳥の巣を助ける為
または女の子が高い所で危険な目に合っているという意味で
この二つの展開だけを抽出すると一致しているように見えます。
二つのシーンの見せ方も似たような構図で描写しています。
どうやら幾原監督は女の子を足場の無い高い場所で
危険な状況や展開を作って物語を語るのが好きなのかもしれません。
この事は、少女がどんな危険な目にあっても、それを乗り越えたい、
もしくはどんな事にもくじけない、成し遂げるための描写として
こうした舞台を薫梢や苹果に用意しているのかもしれません。まぁウテナとの比較はこの作品の本質を語る上で関係ないのかもしれません。
それは「輪るピングドラム」は「輪るピングドラム」で独立した作品なのですから。
だけど、こうした比較自体は面白いです(何よりやっている本人が)。
または何か見えてくるものもある可能性がありますので、
面白いのであればやってみても良いのではと思います。

最後に「輝きのタクト」の9話にも似たような描写がある事を注目。
危ない鳥の巣を守ろうとするタクト。そして鳥を守ったタクトに
ヨウ・ミズノが初恋をするという展開になります。
この描写もさっきの二つに通じる部分があります。
そしてこれらの描写に絡んでくるキャラを思い返したら
ウテナ、タクト、ピンドラ3作品とも双子が必ず存在していますね。
ウテナ:薫幹 薫梢
タクト:ヨウ・ミズノ ヨウ・マリノ
ピンドラ:高倉冠葉 高倉晶馬幾原さんも榎戸さんも双子設定が好きなのでしょうね。
まぁただ単に好きなのではなく、自分の語りたい・伝えたい事に
双子という設定が有効であるという事なのでしょうけど。
もう一つ。これらの3作品はそれぞれ文学作品を
ヒットやモチーフにした作りになっていますね。
ウテナ:「デミアン」ヘルマン・ヘッセ
タクト:「星の王子さま」サン=テグジュペリ
ピンドラ:「銀河鉄道の夜」宮沢賢治最近では「タクト」で「星の王子さま」からの読解や考察が多かったのが
面白かった記憶があります。凄い文学作品をヒントやモチーフにする事で
作品の強度をあげたいのでしょうね。特にオリジナルアニメでは。
さてそんなピンドラが「銀河鉄道の夜」をどうヒントに何を語るのか楽しみです。
2話のスタッフリスト

絵コンテ・演出 山崎みつえ
作画監督 加々美高浩 蒲原遙

原画
田村正文 加々美高浩
小島崇史 高橋道子
馬場絵里 吉田理沙子
出雲誉明 洞内梢
小丸敏之 橋本貴吉
春日井浩之 川畑えるきん
鈴木克 太田都
小林由美 伊藤憲子
竹内旭 大竹晃裕
ビックバンスタジオ スタジオ・リバティ
まとめ
今回は表現重視でもありながら物語重視の展開でもありました。
まずはキャラクターを動かす展開を用意して、
主要キャラクターを感じ取ってもらおうという構成のように見えました。


荻野目苹果の日記の意味はなんなのでしょうか…。
ピングドラムに関係しそうな、しなさそうな…。
今回は伏線の種まき回みたいな部分もあった印象です。
結局「ピングドラム」ってなんなのでしょうかね。
高倉兄弟がわからないように、視聴者にも全くわかりません。
またはペンギンが高倉兄弟と妹以外見えない事。
これらの描写の意味を考えると、視聴者の視線に高倉兄弟は立っているのでしょうね。
表現的にはぶっ飛んでいる所もありますが、
キャラクターと感情移入できる余地をきちんとこの作品は残しているのです。
「妹を助けたい」という気持ちも、誰でも素直に共感できる部分でしょう。
今後もアニメという表現を最大限に駆使した「感じる」作りを期待しています。
EDイラストは星野リリィさんです http://twodimension.net/archives/2011/0717_110042.shtml
- 関連記事
-