高倉冠葉の激しい信念。
やると決めたらとことんやる。
それは全て妹の為に!
冠葉の熱き情熱が伝わった渾身の展開でした。今回は後半のトラック対冠葉の一連のシーンの作画が凄い!
またプリンセス・オブ・ザ・クリスタルと荻野目苹果もあり
見所満載の内容で大満足でした!
感想今回の記事はストーリー順に解説していきます
まずは陽毬が病気になった回想シーンから始まります


そして、陽毬の為に救急車を手配しようと母の高倉 千江美が努力しますがダメ。
暴風雨の中、父親の高倉剣山が陽毬を病院まで連れていこうとします。
しかしそこに冠葉が付いていく中で、突風に飛ばされたガラスが・・・
というところで、一端回想シーンは終了です。

さて本編。
陽毬の定期健診でしょうか。医者に連れていく晶馬が医者と面談。
陽毬が救われた理由として、医者に「宇宙生命体」としてあの帽子を見せますが
医者は一笑に付します。
(でもここで、医者が「笑いは大事」といった言葉は幾原監督の本音だと思います)

一方、同じ病院内では前回、エスカレーターから突き落とされた久宝阿佐美がいました。
そこに面会に来たのは久宝阿佐美に指示を出していた夏芽真砂子。

某女優と異口同音な夏芽真砂子さん。
縦ロールが「少女革命ウテナ」の有栖川樹璃を彷彿とさせます。

この影の入れ方はシーンは素晴らしいですね。
夏芽真砂子の妖しさが増幅されます。ビジュアル的にも映える!
真砂子は阿佐美が事故前後の話を聞くか否や、
ペンギンの印が記されたパチンコ玉の様な弾を打ち、阿佐美の記憶を消去します。

そして高倉家。
冠葉はおじさんと家を維持する為の工面を相談中のようです。
ここで、最初の回想シーンと兼ね合わせえて、
お父さんとお母さんはどうしたのかなぁと思わせる仕掛けになっています。

一方、苹果は父親の荻野目聡と食事中。嬉しそうな苹果ですが、
お父さんは違う人と電話をするなど、苹果い対しては義理的行為でしか
会っていない印象をもちました。
今回は高倉家と荻野目家の両方で両親が登場し、描かれるという
家族関係のタテの構造が示される話である事が、このシーンでわかります。


そして父親と別れた苹果は、桂樹の為にケーキを用意しますが
桂樹と時籠ゆりが仲良く喫茶店でデートをしていたのを見て激昂。
用意していたケーキを木端微塵に踏み潰します。

再び回想シーン。突風で冠葉めがけて飛んできたガラスは父親が身を挺して守りました。
このシーンでは父親が頼りがいのある人だという描写として描かれていますね。

一方で冠葉は電車内で黒ずくめの男にお金を手渡されていました。
このお金が何なのかよくわかりませんが、
家を維持するためのお金である事は間違いないようです。
(ここの描写で冠葉は、目的の為なら手段を択ばないキャラなのが強調されているようです)

再び高倉家。晶馬は苹果に運命日記を見せてほしいと頼みますが、
もちろん苹果は拒否。ここで晶馬は口を滑らせて、日記を見たと言ってしまいます。
ここで苹果は動揺・狼狽し、晶馬を追い詰めます。
(ここで陽毬が無関心な感じなのが可愛いです)。

ここで運命日記を見せてほしい理由が、
この帽子に命令されたと言われていたためと説明する晶馬。
もちろん苹果は冗談だと取り合いませんが・・・ここで
「生存戦略」です!
この入り方は素晴らしいです。胸がスカっとします。
それは晶馬のいう事を信じていない苹果には
あの世界へ連れて行くのが手っ取り早いと我々が思っているからでしょう。

今回は冠葉のポジションに苹果がいるのが素晴らしいですね。
動かし方も極力冠葉と合わせているのも面白いです。
ここでプリンセス・オブ・クリスタルは苹果に早くノートを渡せと言います。
そしてプリンセスに
「メス豚」「ストーカーのド変態女」「脳味噌どくされゲロ豚ビッチ娘」
と散々に言われて、苹果は穴に落とされます。

ここのプリンセスの股間描写がなんともエロい!
そして晶馬にノートを取ってこいと命令するプリンセス。
しかし穴に落としたからノートが取れないと言い訳する晶馬。
そうしたら・・・
パンチラ来た~!!
そして苹果復活!ここでわかるのが、プリンセスの股間と、
苹果のパンチラが対比になっていことです。
つまりこのシーンはプリンセスと苹果のヒロインの座をかけて
股間の描写で競っているのでしょう。
そしてやはりパンチラした方がインパクトがあった!だからこそ



手にはめられていた枷を外し、駆けあがってプリンセスを殴り
帽子をはぎ取って、元の世界に自力で帰還し、帽子を放り投げたのでしょう。
今回のヒロイン勝負は圧倒的に苹果の勝ちでした。ここで、高倉兄弟が言われっぱなしで終わっていた
今までのお約束が早くも崩壊したのも面白いですね。


放り投げられた帽子はトラックに引っかかってしまいます。
ここでトラックの名前が「GOODBYE運送」なのが笑えます。
さらにダメ押しでトラックには「いい日旅立ち」とまで描かれています。
帽子が無ければ陽毬は生きていけない。
晶馬が追いかけますが追い付かず。ここで冠葉が自転車に乗ってトラックを追います。
ここでの自転車のライトの光らせ方が素晴らしいです。

トラックに手を伸ばす冠葉の手。手の描き方がおじゃ魔女どれみを彷彿とさせます。
馬越さんかもしくは、馬越さんに近いアニメーターさんによるものだと推察されます。
立体的でかつデフォルメの効いた素晴らしい描き方だと思います。

この構図は素晴らしいですね。ゾクっと来ました。
帽子が無ければ、陽毬が死ぬという緊張感と自身の肉体もやばそうな面が伝わります。
後半の帽子を追いかける一連のシークエンスは、緊張感溢れる見事なフィルムでした。

冠葉の真摯さが伝わる良い表情です。(完全に馬越さん系の作画ですね)
そして見事に冠葉は帽子を取り返すことに成功します。
これ以降、再び回想シーンに戻ります。

ガラスを直撃した高倉兄弟の父と冠葉は陽毬を無事に病院へ連れていく事ができたようです。
ここでお父さんは冠葉を男の顔で褒めてあげます。
つまりここで、冠葉は陽毬を2回救っていた事がわかります。
(また高倉兄弟の父が子安武人さんだというのはウテナファンとしてにやりとしますね)


無事帽子を取り返し、高倉の家も立ち退かなくなった事と
冠葉が奔走する話を描いた展開だったと思います。
スタッフリスト


絵コンテ 幾原邦彦
演出 そ~とめこういちろう
作画監督 馬場充子 西位輝美
原画
小林由美 馬越嘉彦
大田和寛 井野真理恵
河島久美子 薗部あい子
杉本功 すしお
鳥居貴史 井口真理子
余島郁枝 谷友子
斉藤美香 近藤奈都子
ながみねけい子 後藤みゆき
進藤優 馬場充子
そ~とめこういちろう 国吉杏美
アステリズム WAOワールド
TNK スタジオルナ
まとめ
今回は高倉家、荻野目家の両親の存在を描写しながら
現在に生きる少年少女達を描いた展開だったと思います。
特に冠葉は、どんな状況でも必死にあがいて状況を打開したい
強い信念の持ち主である事が描かれましたね。
ただこの冠葉の信念はマキャベリスト的でもあるともいえます。
これは今回のサブタイトル「だから僕はそれをするのさ」に集約されていると思います。
ただ、一方では夏芽 真砂子が久宝 阿佐美の記憶を消す、
冠葉のお金は何のお金なのか、といった疑問も提示されました。
これらで必ず見受けられるのはペンギンのマークです。
そして今回は作画と演出がハイレベルすぎます。
幾原さんの絵コンテは凄いなぁ+音響効果が抜群に優れていたと思います。
さて、来週もどんな展開が待ち受けているのか楽しみです!
http://twodimension.net/archives/2011/0806_195030.shtml
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感想今回の記事はストーリー順に解説していきます
まずは陽毬が病気になった回想シーンから始まります


そして、陽毬の為に救急車を手配しようと母の高倉 千江美が努力しますがダメ。
暴風雨の中、父親の高倉剣山が陽毬を病院まで連れていこうとします。
しかしそこに冠葉が付いていく中で、突風に飛ばされたガラスが・・・
というところで、一端回想シーンは終了です。

さて本編。
陽毬の定期健診でしょうか。医者に連れていく晶馬が医者と面談。
陽毬が救われた理由として、医者に「宇宙生命体」としてあの帽子を見せますが
医者は一笑に付します。
(でもここで、医者が「笑いは大事」といった言葉は幾原監督の本音だと思います)

一方、同じ病院内では前回、エスカレーターから突き落とされた久宝阿佐美がいました。
そこに面会に来たのは久宝阿佐美に指示を出していた夏芽真砂子。

某女優と異口同音な夏芽真砂子さん。
縦ロールが「少女革命ウテナ」の有栖川樹璃を彷彿とさせます。

この影の入れ方はシーンは素晴らしいですね。
夏芽真砂子の妖しさが増幅されます。ビジュアル的にも映える!
真砂子は阿佐美が事故前後の話を聞くか否や、
ペンギンの印が記されたパチンコ玉の様な弾を打ち、阿佐美の記憶を消去します。

そして高倉家。
冠葉はおじさんと家を維持する為の工面を相談中のようです。
ここで、最初の回想シーンと兼ね合わせえて、
お父さんとお母さんはどうしたのかなぁと思わせる仕掛けになっています。

一方、苹果は父親の荻野目聡と食事中。嬉しそうな苹果ですが、
お父さんは違う人と電話をするなど、苹果い対しては義理的行為でしか
会っていない印象をもちました。
今回は高倉家と荻野目家の両方で両親が登場し、描かれるという
家族関係のタテの構造が示される話である事が、このシーンでわかります。


そして父親と別れた苹果は、桂樹の為にケーキを用意しますが
桂樹と時籠ゆりが仲良く喫茶店でデートをしていたのを見て激昂。
用意していたケーキを木端微塵に踏み潰します。

再び回想シーン。突風で冠葉めがけて飛んできたガラスは父親が身を挺して守りました。
このシーンでは父親が頼りがいのある人だという描写として描かれていますね。

一方で冠葉は電車内で黒ずくめの男にお金を手渡されていました。
このお金が何なのかよくわかりませんが、
家を維持するためのお金である事は間違いないようです。
(ここの描写で冠葉は、目的の為なら手段を択ばないキャラなのが強調されているようです)

再び高倉家。晶馬は苹果に運命日記を見せてほしいと頼みますが、
もちろん苹果は拒否。ここで晶馬は口を滑らせて、日記を見たと言ってしまいます。
ここで苹果は動揺・狼狽し、晶馬を追い詰めます。
(ここで陽毬が無関心な感じなのが可愛いです)。

ここで運命日記を見せてほしい理由が、
この帽子に命令されたと言われていたためと説明する晶馬。
もちろん苹果は冗談だと取り合いませんが・・・ここで
「生存戦略」です!
この入り方は素晴らしいです。胸がスカっとします。
それは晶馬のいう事を信じていない苹果には
あの世界へ連れて行くのが手っ取り早いと我々が思っているからでしょう。

今回は冠葉のポジションに苹果がいるのが素晴らしいですね。
動かし方も極力冠葉と合わせているのも面白いです。
ここでプリンセス・オブ・クリスタルは苹果に早くノートを渡せと言います。
そしてプリンセスに
「メス豚」「ストーカーのド変態女」「脳味噌どくされゲロ豚ビッチ娘」
と散々に言われて、苹果は穴に落とされます。

ここのプリンセスの股間描写がなんともエロい!
そして晶馬にノートを取ってこいと命令するプリンセス。
しかし穴に落としたからノートが取れないと言い訳する晶馬。
そうしたら・・・
パンチラ来た~!!
そして苹果復活!ここでわかるのが、プリンセスの股間と、
苹果のパンチラが対比になっていことです。
つまりこのシーンはプリンセスと苹果のヒロインの座をかけて
股間の描写で競っているのでしょう。
そしてやはりパンチラした方がインパクトがあった!だからこそ



手にはめられていた枷を外し、駆けあがってプリンセスを殴り
帽子をはぎ取って、元の世界に自力で帰還し、帽子を放り投げたのでしょう。
今回のヒロイン勝負は圧倒的に苹果の勝ちでした。ここで、高倉兄弟が言われっぱなしで終わっていた
今までのお約束が早くも崩壊したのも面白いですね。


放り投げられた帽子はトラックに引っかかってしまいます。
ここでトラックの名前が「GOODBYE運送」なのが笑えます。
さらにダメ押しでトラックには「いい日旅立ち」とまで描かれています。
帽子が無ければ陽毬は生きていけない。
晶馬が追いかけますが追い付かず。ここで冠葉が自転車に乗ってトラックを追います。
ここでの自転車のライトの光らせ方が素晴らしいです。

トラックに手を伸ばす冠葉の手。手の描き方がおじゃ魔女どれみを彷彿とさせます。
馬越さんかもしくは、馬越さんに近いアニメーターさんによるものだと推察されます。
立体的でかつデフォルメの効いた素晴らしい描き方だと思います。

この構図は素晴らしいですね。ゾクっと来ました。
帽子が無ければ、陽毬が死ぬという緊張感と自身の肉体もやばそうな面が伝わります。
後半の帽子を追いかける一連のシークエンスは、緊張感溢れる見事なフィルムでした。

冠葉の真摯さが伝わる良い表情です。(完全に馬越さん系の作画ですね)
そして見事に冠葉は帽子を取り返すことに成功します。
これ以降、再び回想シーンに戻ります。

ガラスを直撃した高倉兄弟の父と冠葉は陽毬を無事に病院へ連れていく事ができたようです。
ここでお父さんは冠葉を男の顔で褒めてあげます。
つまりここで、冠葉は陽毬を2回救っていた事がわかります。
(また高倉兄弟の父が子安武人さんだというのはウテナファンとしてにやりとしますね)


無事帽子を取り返し、高倉の家も立ち退かなくなった事と
冠葉が奔走する話を描いた展開だったと思います。
スタッフリスト


絵コンテ 幾原邦彦
演出 そ~とめこういちろう
作画監督 馬場充子 西位輝美
原画
小林由美 馬越嘉彦
大田和寛 井野真理恵
河島久美子 薗部あい子
杉本功 すしお
鳥居貴史 井口真理子
余島郁枝 谷友子
斉藤美香 近藤奈都子
ながみねけい子 後藤みゆき
進藤優 馬場充子
そ~とめこういちろう 国吉杏美
アステリズム WAOワールド
TNK スタジオルナ
まとめ
今回は高倉家、荻野目家の両親の存在を描写しながら
現在に生きる少年少女達を描いた展開だったと思います。
特に冠葉は、どんな状況でも必死にあがいて状況を打開したい
強い信念の持ち主である事が描かれましたね。
ただこの冠葉の信念はマキャベリスト的でもあるともいえます。
これは今回のサブタイトル「だから僕はそれをするのさ」に集約されていると思います。
ただ、一方では夏芽 真砂子が久宝 阿佐美の記憶を消す、
冠葉のお金は何のお金なのか、といった疑問も提示されました。
これらで必ず見受けられるのはペンギンのマークです。
そして今回は作画と演出がハイレベルすぎます。
幾原さんの絵コンテは凄いなぁ+音響効果が抜群に優れていたと思います。
さて、来週もどんな展開が待ち受けているのか楽しみです!
http://twodimension.net/archives/2011/0806_195030.shtml
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「もったいねー」と思いましたね。
なにも潰さなくても、陽毬ちゃんへあげればいいと思うんだ。
>飛んできたガラスは父親が身を挺して守りました。
頼りがい云々よりも、背中に陽毬を背負ったままで、一体どーやってかばったのかのほうがw
普通は相手を抱きかかえるようにして背中でガードするんだけど、それやると陽毬が串刺しになっちゃうよ。
>この構図は素晴らしいですね。ゾクっと来ました。
男としては「ゾクッ」よりは「ゾッ」とします。
あの体制だと男の子の大切な部分が道路に押しつけられて、そのままザリガリゴリガリッと削られて、根本まで大根おろし状態になりますよ?
せめて仰向けでいこうよ。