阿良々木君を取り囲む
戦場ヶ原ひたぎさんと忍野忍さん。
二人のツンデレが阿良々木君を困らせる話でした。
今回は八九寺真宵さんと世界を回るような
舞台で会話をしていたのが面白かったです。
色の演出や口の演出含めて
シャフト作品の演出は面白いです。
感想火憐ちゃんの怪異の毒は半分は中和できたようです。
でも、キスシーンは見せてくれないのですね。

八九寺真宵さんと世界を駆ける
さて戦場ヶ原さんの家に行こうとする
待ち構えていたのは八九寺真宵ちゃん。


阿良々木君が普通に声をかけてきた事に、つまらなさそうな表情を浮かべます。
全く八九寺真宵は厳しいです。
そんな二人の他愛のない会話が続きます。
そして面白い演出が、八九寺真宵と阿良々木君が
話している内に自然に世界を又に駆ける描写がさりげなく行われています。

最初は何気ない街並みで会話をしていたのが、

世界をほぼ一周する事になってしまい(モアイまで映っています)

おそらくオーストラリアのエアーズロックっぽい場所に辿り着きますが、
こんな場所まで来ても、八九寺真宵は阿良々木君に対して
「消えて下さいって言ったのに、消える事もできないのですか」とひどい言われよう。
しかも画面にはFFのクリスタルっぽいものや、富士山が聳え立っていて
正直わけわからない場所が映し出されていますね。
いつの間に八九寺真宵と話してこんなところまで来てしまったという事でしょうか。

さらに舞台はヨーロッパ風の地中海沿岸の都市風景っぽい場所に移動。

この八九寺真宵の表情は可愛いですね。

異国情緒あふれる街並みを散策する二人。
ここで二人の会話というのは大人と子供について
二人の妹が正義ごっこをしている子供であることにトホホという感じの阿良々木君。
八九寺真宵は子供の時に大人である事を説いても無理なのではと諭します。
「子供は子供である事をわかっていないのが問題なのです」とも。

スタンド・バイ・ミーっぽいショット。
この作品も子供は子供であることがわかっていない少年達の物語のような気がします。
二人の話の象徴として用いるのには適切でしょう。

それにしても、この作品はどんな舞台背景でも許せてしまう力がありますね。
例えば日本が舞台である作品で、いきなり背景が海外っぽくなったらツッコミの嵐でしょう。
しかし本作はそんな背景の制約を飛び越えてしまう。
「偽物語」の「偽」の部分は、正義ごっこをしている阿良々木姉妹に向けられたものですが、
この背景もまた「偽」ではないかという事を暗示させているのではないでしょうか。
それはつまりこの作品そのものが「偽」であるという事を示しているのでしょう。

体は子供、頭脳は大人。八九寺真宵さんは江戸川コナンなのかもしれませんね。

そして戦場ヶ原さんの家に近づいたと言って、ひとまず別れる二人。
どこに戦場ヶ原さんの家があるのだというツッコミは置いときましょう。
戦場ヶ原さんとエンピツとジョジョ立ち
さて戦場ヶ原さんの家の中で話し合う二人。
二人の話し合いの内容は、貝木に復讐すると言って聞かない戦場ヶ原さんに
自分も一緒に行くという阿良々木君。でも戦場ヶ原さんは一人で行くと意地を張る。
阿良々木君は戦場ヶ原さんと一緒に行けるよう説得を試みます。

今までのヨーロピアンな背景とは趣が違う和の背景ですね。

どうやら会話の節々からでる「羽川様」という謎の羽川を持ち上げる姿勢。
それをごまかすのか、なぜかジョジョ立ちっぽい姿勢です。

「貝木との話しあいは僕も一緒に行く」と言った瞬間、
極度に削り込まれたえんぴつの先を阿良々木君に向けます。
ここで画面が一転、赤=血のイメージに転化するのが面白いですね。
この作品は状況状況を色で示していると思います。

さてこのえんぴつ。何を表現しているのでしょうか。
戦場ヶ原さんの貝木に対する復讐心なのか、
そして刃を研いでいる=えんぴつを削っているという意味なのでしょうか。

ウエダハジメさんのイメージ的映像。
貝木への復讐心。それは家族がバラバラになってしまった事への恨み。
戦場ヶ原さんは貝木がいなくても家族崩壊は起こったであろうと言いますが、
崩壊という結果を引き起こした貝木をさらさら許す気は無いようです。

貝木に復讐した戦場ヶ原さんに、愛しているから一緒に行きたいという阿良々木君。
戦場ヶ原さんはまたまた惚れ直したようです。

積上げたえんぴつのオブジェを自分で壊す戦場ヶ原さん。
どうやらえんぴつで作ったオブジェは、戦場ヶ原さんの心の象徴だったようです。
阿良々木君の訴えで、戦場ヶ原さんの心の城は崩壊したのでしょう。


ジョジョ立ちを繰り返す戦場ヶ原さん。
阿良々木君と一緒に行く事について戦場ヶ原さんは一つ条件を言い渡します。
ここで羽川さんに脅されている事がわかりますが、
その条件はまだ言えないらしいです。戦場ヶ原さんいわく「伏線」だと。
「伏線」というのは何ともメタですね。
確かに視聴者的にも、戦場ヶ原さんの条件は気になるところです。
火憐の失踪、そして忍 忍と戦場ヶ原さん

阿良々木君が家に帰ると、どうやら火憐が家を飛び出したよう。
月火ちゃんはひどく動揺しますが、このシーンでは色味を抜いた白黒調の画面が
月火の動揺感を表現しています。
阿良々木君は月火に「信用はしていない、心配はしている、
でもそれ以上に怒っている」という言葉を投げかけます。
兄としての純粋な感情が吐露された良いセリフです。

そして外に飛び出す阿良々木君。どうやら彼の心の動揺がうるさくて
忍が出て来てしまいました。過去に自分を探した事も触れながら、
どうやら妹を探す阿良々木君を助けたいようですが、中々素直に言えないようです。

命令してくれないと動けないという忍に阿良々木君は命令口調で
妹探しに協力してほしいと言います。
そして忍は兄弟なので匂いが近いからすぐわかるといい、探し始めました。
まとめ
お話自体の展開は特に進展したわけでもなく、
八九寺真宵の他愛も無い会話、戦場ヶ原さんの心を少し変えた、
忍に命令した、というぐらいの展開でしょうか。
いかにこの作品が「会話」そのものを物語化している事がわかる内容でした。
つまり会話のやりとりが全てでこの作品を楽しむという構造になっていますね。

戦場ヶ原さんの口。

忍の口。
今回、阿良々木君に条件を提示した戦場ヶ原さんと、
阿良々木君に命令してほしいといった忍のそれぞれの口のアップが描写されました。
この口で阿良々木君に条件なり命令を出してほしいといった二人。
つまり今回はこの二人が対比的に描かれているのです。
二人ともツンデレであり、その事は阿良々木君にも指摘されましたが、
恋人=同等である戦場ヶ原さんと、一心同体=主従関係にある忍、
この関係の違いによって、二人の阿良々木君に対するお願い仕方が違うのが
わかりやすく描かれていたのです。
キャラの関係が明快でかつ重層的な本作。
今後もどうなるか楽しみです!

EDのイラストは葉賀ゆいさん。
この八九寺真宵にはちんちんがついていない事をいのります。
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感想火憐ちゃんの怪異の毒は半分は中和できたようです。
でも、キスシーンは見せてくれないのですね。

八九寺真宵さんと世界を駆ける
さて戦場ヶ原さんの家に行こうとする
待ち構えていたのは八九寺真宵ちゃん。


阿良々木君が普通に声をかけてきた事に、つまらなさそうな表情を浮かべます。
全く八九寺真宵は厳しいです。
そんな二人の他愛のない会話が続きます。
そして面白い演出が、八九寺真宵と阿良々木君が
話している内に自然に世界を又に駆ける描写がさりげなく行われています。

最初は何気ない街並みで会話をしていたのが、

世界をほぼ一周する事になってしまい(モアイまで映っています)

おそらくオーストラリアのエアーズロックっぽい場所に辿り着きますが、
こんな場所まで来ても、八九寺真宵は阿良々木君に対して
「消えて下さいって言ったのに、消える事もできないのですか」とひどい言われよう。
しかも画面にはFFのクリスタルっぽいものや、富士山が聳え立っていて
正直わけわからない場所が映し出されていますね。
いつの間に八九寺真宵と話してこんなところまで来てしまったという事でしょうか。

さらに舞台はヨーロッパ風の地中海沿岸の都市風景っぽい場所に移動。

この八九寺真宵の表情は可愛いですね。

異国情緒あふれる街並みを散策する二人。
ここで二人の会話というのは大人と子供について
二人の妹が正義ごっこをしている子供であることにトホホという感じの阿良々木君。
八九寺真宵は子供の時に大人である事を説いても無理なのではと諭します。
「子供は子供である事をわかっていないのが問題なのです」とも。

スタンド・バイ・ミーっぽいショット。
この作品も子供は子供であることがわかっていない少年達の物語のような気がします。
二人の話の象徴として用いるのには適切でしょう。

それにしても、この作品はどんな舞台背景でも許せてしまう力がありますね。
例えば日本が舞台である作品で、いきなり背景が海外っぽくなったらツッコミの嵐でしょう。
しかし本作はそんな背景の制約を飛び越えてしまう。
「偽物語」の「偽」の部分は、正義ごっこをしている阿良々木姉妹に向けられたものですが、
この背景もまた「偽」ではないかという事を暗示させているのではないでしょうか。
それはつまりこの作品そのものが「偽」であるという事を示しているのでしょう。

体は子供、頭脳は大人。八九寺真宵さんは江戸川コナンなのかもしれませんね。

そして戦場ヶ原さんの家に近づいたと言って、ひとまず別れる二人。
どこに戦場ヶ原さんの家があるのだというツッコミは置いときましょう。
戦場ヶ原さんとエンピツとジョジョ立ち
さて戦場ヶ原さんの家の中で話し合う二人。
二人の話し合いの内容は、貝木に復讐すると言って聞かない戦場ヶ原さんに
自分も一緒に行くという阿良々木君。でも戦場ヶ原さんは一人で行くと意地を張る。
阿良々木君は戦場ヶ原さんと一緒に行けるよう説得を試みます。

今までのヨーロピアンな背景とは趣が違う和の背景ですね。

どうやら会話の節々からでる「羽川様」という謎の羽川を持ち上げる姿勢。
それをごまかすのか、なぜかジョジョ立ちっぽい姿勢です。

「貝木との話しあいは僕も一緒に行く」と言った瞬間、
極度に削り込まれたえんぴつの先を阿良々木君に向けます。
ここで画面が一転、赤=血のイメージに転化するのが面白いですね。
この作品は状況状況を色で示していると思います。

さてこのえんぴつ。何を表現しているのでしょうか。
戦場ヶ原さんの貝木に対する復讐心なのか、
そして刃を研いでいる=えんぴつを削っているという意味なのでしょうか。

ウエダハジメさんのイメージ的映像。
貝木への復讐心。それは家族がバラバラになってしまった事への恨み。
戦場ヶ原さんは貝木がいなくても家族崩壊は起こったであろうと言いますが、
崩壊という結果を引き起こした貝木をさらさら許す気は無いようです。

貝木に復讐した戦場ヶ原さんに、愛しているから一緒に行きたいという阿良々木君。
戦場ヶ原さんはまたまた惚れ直したようです。

積上げたえんぴつのオブジェを自分で壊す戦場ヶ原さん。
どうやらえんぴつで作ったオブジェは、戦場ヶ原さんの心の象徴だったようです。
阿良々木君の訴えで、戦場ヶ原さんの心の城は崩壊したのでしょう。


ジョジョ立ちを繰り返す戦場ヶ原さん。
阿良々木君と一緒に行く事について戦場ヶ原さんは一つ条件を言い渡します。
ここで羽川さんに脅されている事がわかりますが、
その条件はまだ言えないらしいです。戦場ヶ原さんいわく「伏線」だと。
「伏線」というのは何ともメタですね。
確かに視聴者的にも、戦場ヶ原さんの条件は気になるところです。
火憐の失踪、そして忍 忍と戦場ヶ原さん

阿良々木君が家に帰ると、どうやら火憐が家を飛び出したよう。
月火ちゃんはひどく動揺しますが、このシーンでは色味を抜いた白黒調の画面が
月火の動揺感を表現しています。
阿良々木君は月火に「信用はしていない、心配はしている、
でもそれ以上に怒っている」という言葉を投げかけます。
兄としての純粋な感情が吐露された良いセリフです。

そして外に飛び出す阿良々木君。どうやら彼の心の動揺がうるさくて
忍が出て来てしまいました。過去に自分を探した事も触れながら、
どうやら妹を探す阿良々木君を助けたいようですが、中々素直に言えないようです。

命令してくれないと動けないという忍に阿良々木君は命令口調で
妹探しに協力してほしいと言います。
そして忍は兄弟なので匂いが近いからすぐわかるといい、探し始めました。
まとめ
お話自体の展開は特に進展したわけでもなく、
八九寺真宵の他愛も無い会話、戦場ヶ原さんの心を少し変えた、
忍に命令した、というぐらいの展開でしょうか。
いかにこの作品が「会話」そのものを物語化している事がわかる内容でした。
つまり会話のやりとりが全てでこの作品を楽しむという構造になっていますね。

戦場ヶ原さんの口。

忍の口。
今回、阿良々木君に条件を提示した戦場ヶ原さんと、
阿良々木君に命令してほしいといった忍のそれぞれの口のアップが描写されました。
この口で阿良々木君に条件なり命令を出してほしいといった二人。
つまり今回はこの二人が対比的に描かれているのです。
二人ともツンデレであり、その事は阿良々木君にも指摘されましたが、
恋人=同等である戦場ヶ原さんと、一心同体=主従関係にある忍、
この関係の違いによって、二人の阿良々木君に対するお願い仕方が違うのが
わかりやすく描かれていたのです。
キャラの関係が明快でかつ重層的な本作。
今後もどうなるか楽しみです!

EDのイラストは葉賀ゆいさん。
この八九寺真宵にはちんちんがついていない事をいのります。
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