感想キオが敵に捕まり、助けに行くフリット。
フリットはキオに逃げろと言いキオを逃がしますが、
結局じいちゃんを置いていく事はできずに、再び戦線に戻り
結局、鹵獲されてしまいました。
キオのおじいちゃん想いが仇となった形ですが
一方では、キオが戻ってこなかったらフリットはどうなっていたのでしょうか。
孫をAGE3を奪われたフリットは、ディーヴァに180℃回頭して
フォトンブラスター発射という無茶な命令を出したり、
その命令を実行できないサトリナ艦長を問い詰め、逆に窘められるなど
逆上するフリットの存在が明確に描かれています。
さらに現場無視の修理を行わせる等、フリットさんの置き場の無い怒りは
とどまるところを知りません。
結局は娘に本心を諭され、3人の子供たちの無邪気さに救われた形。
フリットは強いのはわかりますが、一人の人間だという事を
わからせてくれた展開。この展開は正直、面白かったです。
救世主とかはともかく大事な孫として手塩に育ててきたキオの存在は
フリットの生きる意味なのでしょう。
あとサトリナ艦長は決断ができませんでした。
これは、決断できない未熟さと同時に考えているという成長の証でもあります。
もう少し現場での経験を積めば、彼女は才能を開花させるのではないでしょうか。
一方の敵側ゼハートも、部下の女性の砲撃タイミングの良さに
評価を下すなど、器の大きさを示しています。
そして補給の為にマッドーナ工房に向かう一同。
そこにフリットに通信が入ります。相手は息子のアセム。
アセムは自分の息子を助けに行くと、父に懇願するシーン。
フリットはアセムには辺りは強く、海賊になった事を許していないようでした。
でも、結局は周囲のアドバイスとアセムの心に打たれて
フリットはアセムの行動を許します。
でもアセムは別にフリットの許可なんか得なくても独断行動で救出すればいいだけの話。
だからわざわざ父に通信を入れたのは、家族的な感情が働いたのでしょう。
父と息子、孫と息子、3世代に渡るそれぞれの感情の交差が
中々にドラマを盛り上げていると感じました。
まとめ
今回は若者たちからの指摘によって、フリットの狼狽ぶりをきちんと描き、
フリットの限界をみせながらも、サトリナ艦長もゼハートの器の大きさも、
フリットとアセムの葛藤も描いていて、要はドラマ的に色々頑張れていた展開。
キャラクターを丁寧に描いた展開のように感じました。
絵コンテは加瀬充子さん、演出は南康宏さん。
90年代のサンライズアニメにありそうなベテランコンビです。
今回はフリットの狼狽を上手く画作りで表現できていたのが良かったです。
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