スマイルプリキュアなのに、アバンからロボット同士の戦い。
しかも地球を背にして、負けそうになってから、
立ち上がり挽回する展開。こ、これは熱い!
というか見る番組を間違えたかと錯覚させるぐらいの出来。


見て一発でわかる人は多いと思いますが、大張正巳さん風味のロボットです。
ちゃんと大張正巳さんも原画にいます。
そして渡部佳祐さんも含め、今回の演出の大塚健さんが呼んだのだと思います。
興味深いのは、ロボットアニメというある種記号性の高いものを描く時に使われるのは
大張さん的、あるいは勇者シリーズ的なロボットであり動きだという事。
これは迷い猫オーバーラン7話のグランブレイバーでも同様でした。
それだけ大張さんのメカ=ロボットアニメというコンセンサスが取れているのかもしれません。
今年でいえば大張正巳さんがガンダムAGEの3期OPを手がけましたが、
プリキュア・ガンダムといった人気シリーズに
大張さんが参加されて盛り上げているという印象はあります。
さらにいえば大張さん+大張さん近い人脈、例えば大塚健さん達が
こうやってロボットアニメを守るために奮闘しているとも言えます。


さて今回の話は、純粋にロボッターを愛しているやよいにみんなが振り回される展開。
そしてみゆきがロボット化して、アッカンベーとロボットアニメ風に戦う内容です。
本編では、あかねとなおがみゆきのスタンスに冷ややかです。
終始燃える発言をするやよいに対して、
あかねとなおは、ことあるごとにやよいを相対化する態度をとるので、
今回はロボットアニメをパロディを前提として作られているのだと思います。

で、なおやあかねに冷ややかされながらも、やよいは突っ走る。
冷ややかされて、立ち止まってしまうようでは、大事なものを守れない。
ロボットアニメも今回のように冷やかしにされる存在ですが、
何かを守るためには、なりふり構わず全力で突っ走る事を
今回のスマプリは教えてくれるように見えます。

確かに展開的には、昔のロボットアニメのパロディでした。
でもパロディであっても、作り手たちが大好きなロボットアニメの面白さを伝えるためには
プリキュアを通してでも、その面白さを伝えたいという意志も感じました。
逆にいえば、ロボットアニメがパロディというフィルターを通さないと
中々に面白がってもらえない、注目されないということなのかもしれません。
記号性が高いゆえにロボットアニメはパロディにもされますが
プリキュアでこういう使われ方をされたことで、
今後のロボットアニメはどうなっていくのかなとちょっぴり思った次第です。
感想
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