感想空太がましろに「あなたは何がしたいの」と突きつけられる展開。
前回、空太はましろが天才画家だと知り大いに自我を揺さぶられます。
そして今回は、空太はましろに振り回されっぱなし。
でもそれは空太の主体性・結局何がしたいのかが定まっていないから。
特に今回前半、三鷹に「自分の居場所ぐらい自分でみつけろ」と言われ
さくら荘にいることも出ていくことも決断できない空太。
三鷹とましろが二人でいるところを尾行して、
でも尾行することしかできず、ラブホテルに入るところで動いた空太。
結局、ラブホテル内でもましろに対して何もしないなど
基本的に今回は、振り回されっぱなしの空太が描かれます。
ここまで落とされてしまうと、本人としてもまず何をやるべきかがわかってきたようです。
結局、ましろに色々言われながら、
ましろによって空太は自分が何をしたいのか見えてきたわけです。
もちろん三鷹さんはこの辺りまで計算していたのでしょうが。
三鷹に「自分の居場所をみつける」と伝えますが
でも翌日にはましろに「さくら荘出て行くの」と
意図していない違う方向からカウンターを喰らってしまいます。
前途多難な空太って感じです。
四角と丸を使った画面構成・キャラ描写
今回は、画面において丸と四角を上手く使った描写が上手かったです。
まず丸でいえば、空太が三鷹にさくら荘内で
色々言われている時に空太が座っていた丸テーブル。
また、空太が美咲先輩と一緒にましろと三鷹を尾行してきたけど
お互い落ち込んでしまっているシーンでの丸いぬいぐるみみたいなもの。
どちらのシーンも、空太(もしくは美咲)が
疎外されている感じを上手く盛り上げていたように感じました。
特に丸テーブルのシーンは、光が空太に当てられていたのがさらにキツイ!
また2回ほど魚眼レンズで描かれたショットがありましたが
この魚眼レンズも一種の丸と見てよいでしょう。
また四角ではショッピングモールの建物構造や
飼主募集のポスターなどのオブジェ、橋などが
丸な場面と対比的に映し出されているように感じました。
特に四角という意味では、物語後半、ラブホテルでKOされた空太が
狭い場所で体育座りになって三鷹に電話をかけるシーンがありましたが
あの狭い場所はまさに四角な場所といえるでしょう。
余談ですがこの狭い場所で体育座りといえば、とらドラの川嶋亜美さんが思い浮かびます。
彼女も自販機と自販機の狭い場所に体育座りをしていましたが
心が落ち込んだ時、穴に入りたい気分という例えもありますが
狭い場所だけが人の心を癒すということであれば、
空太も亜美さんもあの場所で心を癒していた・平静に保つようにしていたのでしょう。
(※ちなみにとらドラもさくら荘もシリーズ構成は岡田麿里さんです。)
キャラの心理を描写する重要な場面で、丸と四角なものを取り入れることで
より深くキャラを描写したいのではないかという意図が伝わってきます。
絵コンテが神戸守さん。
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