感想小毬編フィニッシュ回。
お兄さんの死で自分の時間を止めてしまっていた小毬を助けたのは
理樹君とリトルバスターズでした。
そして理樹は小毬の止まった時間をきちんと元に戻そうと
白地のキャンパスで小毬の新しい物語を紡いでいく事を指し示して
小毬の心を取り戻させました。
これは理樹自身も、世界に絶望して恭介達に救われた過去があったからこそ
小毬の問題にも気づけた部分もあるかと思います。
でも止まない雨が無いように、最後は晴れがやって来る。
前回から小毬の気持ちを象徴するかのように降り続いた雨も
理樹が小毬にスケッチブックを見せた時には晴れていました。
嫌なことでも、最後には受け入れて、希望へと新しい物語へと転化する。
今回のリトルバスターズは一人の少女の時間と記憶を救った話だったのかもしれません。
それにしても、何かの死をきっかけに
お兄ちゃんの存在を思いだし、何かに対してお兄ちゃんとすがり続け
数週間したら元に戻って、そのことすら忘れてしまう。
なんともまぁすごい設定を作ってしまうなぁと思いました。
あんな可愛い少女だから内容を見ていられますが、
これほど残酷な設定をこしらえてしまいつつ、
最後にはそれを美しい話として昇華してしまうkey作品の底力は凄いなぁと思いました。
こうした物語を支えているのは音楽と声優さんだと感じます。
keyのBGMの良さは言わずもがな。
特に語り部として存在する理樹君=堀江由衣さんの
中性的な声質と演技は、理樹こそが作品の中心であることを指し示しているかのようです。
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