昨日、アニメにおけるロボットアニメの操縦描写について、
そしてロボットアニメの盛衰の話題が
私のツイッターのタイムラインで流れてきて思ったこと。
ロボットアニメの操縦の話とは違うのだが、
常々私が思っていることがあったので、こんな呟きをした。
つまり美少女が変身して戦うアニメは
ロボットアニメ的なアイディアを取り入れている作品が多い。
その為に、特にマニア向けのロボットアニメと美少女が戦うアニメは
実は競合しているのではないかと思っている。
例えば、舞-HiME、リリカルなのは、ストライクウィッチーズ、シンフォギア、ビビオペなど
変身して戦う美少女にはロボット的な意匠が施され、
まるでロボットアニメのように戦っているように見られる。
こうしたロボットアニメのように戦う変身美少女たちは
「枯れた技術の水平思考」に則ったものではないかとふと思った。
「枯れた技術の水平思考」。
この言葉は、携帯ゲーム機「ゲームボーイ」の生みの親、横井軍平氏の哲学である。
wikiによると
「枯れた技術」とは、「すでに広く使用されてメリット・デメリットが明らかになっている技術」のことで、これを利用すると開発コストを低く抑えることができる。「水平思考」(エドワード・デ・ボノ(英語版)提唱)とは、今までなかった使い道を考えるということである。
とされている。
横井氏は電卓というありふれた技術から、ゲーム機:ゲームウォッチを開発し、
ゲームウォッチが大ヒットしたことで、この考えが評価された。
では、何がアニメにおける枯れた技術の水平思考なのか。
それはロボットアニメで広く使用されていた設定・展開・手法などを
美少女変身アニメで使う事で今までに無かった効果を得られるかもしれないということである。
例えば、ビビッドレッドオペレーションに出てくるあかねのおじいちゃん。
ビビッドシステムを発明し、孫にシステムを授けるおじいちゃんの姿に
マジンガーZの兜十蔵博士を思い浮かべる人も多いのではないかと思う。
今、新作のロボットアニメにおいて主人公の祖父がロボットを授ける展開はほぼ見かけない。
(エヴァやガンダムUCのように主人公の父親が与えるパターンはある)
つまりロボットアニメでは飽きられている/使いづらい設定になっている可能性が高い。
しかし美少女変身バトルアニメだと、ビビオペのように使うことができる。
他にははリリカルなのはにおける、
斎藤良成さん作画の勇者シリーズのようにメリハリの効いたアクション。
シンフォギアのクリスが放つミサイルは板野サーカス。
こうした、他のジャンルのアニメにおいて既に使い古された設定や描写・技術を
違うジャンルのアニメに上手く取り込むことで、そのジャンルの活性化を起こすのは
枯れた技術の水平思考/枯れた技術の水平思考的ともいえるのではないだろうか。
以上をまとめると、
特に2000年代以降の変身美少女バトルアニメは、
ロボットアニメを枯れた技術の水平思考として扱うことで
人気・評価を得てきた作品があるということである。
特に2004年の舞-HiMEと魔法少女リリカルなのはの登場が大きいと思っている。
さらにいえば、他の作品やジャンルでも
枯れた技術の水平思考が起きているものがあるのかもしれない。
それらが発見できると、また作品を見るのも面白いのかもしれない。
【参考資料】
「魔法少女リリカルなのは」はロボットアニメなの!!(アニプレッション)
- 関連記事
-
http://www.youtube.com/watch?v=0lxTB3OpJXY