はじめに
逆襲のシャアでアムロがクエスに
「アムロ。あんた、ちょっとセコイよ」と言われるシーンがある。
逆シャアの名シーンであり、名セリフの一つだろう。
セコイと言われる主人公はそうもいない。


これは、クエスがシャアとアムロの二人の因縁を知っていて
二人の対決が不意打ちじみた展開で、かつMS戦ではなく、銃で決着をつけようとし
堂々としていないアムロに対して、セコイと感じたのだろう。
その後、クエスはアムロの銃を奪い、セコイ発言をしてシャアの元に走る。
そして逆襲のシャアにはアムロがセコイシーンが他にもある。
そんなアムロのセコイ決定的瞬間を紹介する。
またそんなアムロに対して、シャアはどうなのかも見てみたい。
アムロがセコイ決定的瞬間
シャアが乗るサザビーとの対決で、ビームライフルを失ったアムロ。

その後アムロは、出くわしたギラドーガをビームサーベルで斬りつけ、
隙を見て、ギラドーガからビームライフルをちゃっかり奪っている。

「アムロ。あんたちょっとセコイよ。」ビームライフルを持っていなければ、敵から奪うメソッド。
アムロのセコさを映し出した決定的瞬間である。
このギラドーガから銃を奪うことについては、
江戸の敵を長崎で討つに近い行為なのかもしれない。
つまり、クエスに取られた銃の仕返しとして、ギラドーガから奪い返しているのかもしれない。
そしてこの後、アムロはアクシズ内部の爆破工作に向かい、νガンダムを降りるのだが
再搭乗する際に、νガンダムの右手に持っているビームライフルは

ちゃんとギラドーガが持っていたビームライフルが握られている。
しかし、アムロはそのビームライフルをサザビーにお見舞いしたのだが、



全く効かず。これがMSの機体の差か。
世の中、ギラドーガのビームライフルでサザビーを倒せるほど甘くはなかった。
「わかるか、北久保」(北久保さんとは関係ありません) 。
ちなみにνガンダムが敵機のギラドーガのライフルを問題なく使えた理由としては
敵味方の違いはあれど、両機体ともに同じアナハイム社製だからだろう。
規格的にマッチしていたと思われる。
セコイ、アムロ。対してシャアは?
アムロがセコイなら終生のライバルのシャアはというと・・・

ジェガン3機に対して、メガ粒子砲を
気前よく発射し撃破。
駄々っ子ビームサーベル二刀流で、サザビーのエネルギー切れの流れを作ってしまい、

アムロのバルカン攻撃を防ぐために、また
気前よくメガ粒子砲を放ち、
「パワーダウンだと」とカッコイイ池田秀一声で、
エネルギーの無駄遣い・大盤振る舞いな自身の戦い方の不味さを隠すシャア。
∀ガンダムのメリーベルに
「かっこつけるだけで戦い方の下手なシャア=アズナブル。
私が盛り上げてあげるよ」と言われても仕方がない姿である。
まとめ
ギラドーガのビームライフルを奪うセコイアムロ。
対して、メガ粒子砲やビームサーベルなど、ビーム系の武器の大盤振る舞いをして
アムロよりも早くパワーダウンを招いてしまうシャア。
これは、シャア相手でも冷静だったアムロと
アムロと戦いたくて仕方がなかったシャアの違いだったのだろう。
端的にいえば、シャアは後先を殆ど考えていない戦い方だ。
シャアはアムロに「 愚民共にその才能を利用されている者がいうことか」と批判するが
シャアの戦い方はエネルギーの無駄遣いである。
この差は、大人になったアムロと、大人になりきれなかったシャアという言い方もできる。
こうした戦い方でキャラクターの性格を説明台詞だけではなく、
行動でサラリと見せてくれるのが、逆襲のシャアという作品の魅力の一つなのである。
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なかなか面白い考察だと思います。
つか、ギラドーガのビームライフル(マシンガン?)使っているのなんてよく見つけましたねw
こうして見ると、武器を現地調達するアムロの方が戦場で生き延びる術を心得ていた(戦い慣れしてた)、という感じですね。