シンフォギアは手を取りあう事を訴え続ける作品だ。
それは、1期OPのラストのカットが
響と未来が夜空の下で手を取り合っているのがアップで映し出されていることでもわかるし、
他にも本編ではクリスと未来なども手を取り合う描写なども行ってきた。

さて前回5話で、大事な手(腕)をもがれてしまった響。
物理的なショック以上に、手を取り合えない/繋げない意味で
この描写の意味は大きかったと思っていた。

しかし、「暴走」という人を踏み外した状況に陥ったことで腕を取り戻してしまう。
腕を取り戻すの早いなぁと思ったが、裏返せばそれは前回の引きのうまさでもあるのだろう。
ただ人の道を踏み外して、腕を取り戻したこと。
そして響の体が危険状態であり、人から逸脱し始めている事がわかったことで、
手(腕)を再生させた奇跡は、サブタイトル通り「奇跡-残酷な軌跡」なのだろう。
響が人に戻れるのか、人からはみ出してしまうのか。
この部分が今後の展開のポイントになっていくだろう。
そして今後も手(腕)は重要なキーワードになっていくはずだ。

ただ手は繋ぐだけではなく、突き放す為の手段にもなる。
翼が(真実を知ったが故に)響を手で突き放した描写は衝撃に感じた。
翼が響を思い余っての行為だが、響にはどう映ったのだろうか。

一方で調と切歌が手を繋いでいるシーンを見ると、希望はあるのかなと思う。
いつか響達とも手を繋ぐ、という未来への期待を抱かせた描写。

そして響はノイズと戦い続けなければならない。
人の身でノイズに拳で触れても、大丈夫なほどに響の身体は変わっている。
溜内もなくノイズに触れたところをみると響は自身の変化に気づいているのかもしれない。
そして響は腕を失おうが、腕が再生されようが、その腕でノイズを倒し、
その手を使い、世界に手を取り合うことの大切さを身をもって訴えていくのだろう。
響が翼やクリスのように武器を使わずに、腕一本で戦い続ける理由が再確認された回だった。
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