はじめに
30分のTVアニメを1話分を作るためには、どれぐらいの鉄くずが必要なのだろう。
その為にはTVアニメの1話分の制作費と制作費を賄える必要な鉄くずの量、
および鉄くずの価格を調べなければならない。調べてみることにした。
アニメの制作費を調べてみる
信用できそうな資料を探してみることにした。
まず平成15年に経済産業省が発表した「アニメーション産業の現状と課題」。
URL:
http://www.meti.go.jp/policy/media_contents/downloadfiles/kobetsugenjyokadai/anime200306.pdfここで5ページの図に記載されている
という数字。
また孫引きになるが、
アニメニュースJapanimate.comさんで掲載されていた
「シビアな制作予算、クオリティとコストの板挟み、アニメ業界の現状」という記事では
2010年のメディア開発綜研の調査によると、テレビアニメ30分1話の制作費用1100万円の内訳は次の通り。
原作:5万円、脚本:20万円、演出:50万円、制作進行:200万円、作画監督:25万円、原画150万円、動画:110万円、仕上げ:120万円、美術(背景):120万円、撮影:70万円、音響制作:120万円、材料:40万円、編集:20万円、プリント:50万円となっている。
このうち、動画については1話あたりの枚数を5000枚とすると、動画1枚の費用を220円と試算している。
1000万円~1300万円という調査結果だ。
どちらの資料も、1000万円台の数字である。
アバウトではあるが1話あたりの制作費を1000万円としてみよう。
鉄くずの価格動向
次に鉄くずの価格動向を調べてみる。
株式会社ABCによると、厚い鉄くずAは1キロ30円、薄い鉄くずは1キロ25円で買取。
金田商事は、悪いくず鉄は1キロ22.5円、良い鉄くずは30円で買取。
一般社団法人日本鉄リサイクル工業会によると
2013年9月は、安くて1キロ32円~高くて34.5円で推移しているようだ。
おおよそ良い鉄くずであれば、1キロ30円程度で買い取り可能なようだ。
以上を踏まえて1キロ30円で計算してみることにする。
※業者の鉄くずの買取価格は2013年10月現在の価格。
TVアニメ1話を制作するのに必要な鉄くずの量を調べてみる。
アニメの制作費を1000万、鉄くずの価格を1キロ30円と設定したので、
計算式は以下のように、
10,000,000(円)÷30(1キロ/円)=333,333(キロ)
となる。つまりアニメを1話分、制作するには、333,333kg必要なのがわかった。
まとめ
アニメを作ることがいかに重いか。
個人では集めることが到底無理そうな
鉄くず333、333kg(約333トン)が必要であるという数字が全てを物語っている。
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