ガンダムビルドファイターズ17話の見所の一つは、
前回の次回予告にも登場していたS(スペリオル)ガンダムの登場だろう。

数秒とはいえ、まさかこのSガンダムが
アニメで登場する姿を見られたのは嬉しかった。
このSガンダムは「ガンダムセンチネル」という
模型雑誌「モデルグラフィックス」内の企画で誕生したMSだが、
この企画には様々な経緯があったようだ。
平たくいえば、「ガンダムセンチネル」によって模型製造元の「バンダイ」と
企画を主導した「モデルグラフィックス」の関係が悪化し、
「ガンダムセンチネル」はバンダイから公式として認められなかったのだ。
以下のサイトでも
というように「ガンダムセンチネル」が歴史から抹消された(まさに黒歴史!)
と書かれている。これらが大体1990年代前に起こった話だ。
この遺恨は根深く、
例えば1995年にSFCで発売された「第4次スーパーロボット大戦」では
この「Sガンダム」そして「Ex-sガンダム」が味方のユニットとして登場したのだが、
販売元のバンプレストがバンダイに許可を求めずに登場させてしまい、
モデルグラフィックスとバンダイ、バンプレストの間にトラブルが発生したという。
その後、スパロボでは「ガンダムセンチネル」のMSは登場していない。
しかし「ガンダムセンチネル」の人気は根強く、
2001年にはバンダイの「HGUC」で「Sガンダム」とゼク・アインが発売され、
また同年に始まった「GUNDAM FIX FIGURATION」の登場によって、
「ガンダムセンチネル」のMSが続々とキット化され、
バンダイも「ガンダムセンチネル」を認めつつある空気ができあがった。

こうした流れもあっての「ガンダムビルドファイターズ」でのSガンダム登場。
かつてはバンダイから認められなかったガンダムが、TVアニメに登場する。
これらを踏まえると、Sガンダムが登場したのが感慨深く思える。
こうした変化もガンプラの歴史の歩みの一つなのだろう。
それにしても、この線の多い機体を描いて動かすのは大変だと思う。
参考記事:
ガンダム センチネルの話 センチネルの話(承前) センチネル版権の話(3)
- 関連記事
-