はじめに
今週の「ガンダムビルドファイターズ」17話と「そにアニ」5話を見ていたら、
それぞれ「好き」という言葉がキーワードになっていたように感じた。
そして両作品ともに黒田洋介さんが脚本である点から、
興味深いと思ったので取り上げてみたい。
ガンダムビルドファイターズの場合
今回はセイ・レイジに立ち向かうために、マオが悩む展開だったが、
師匠の珍庵と接し「好き」というキーワードからマオは成長する。
「好きなものに理屈なんぞいるかい」
「ただ好きでおればええんや」マオがエマ・シーンをこれこれこういう理由で好きだと言った後に、
マオが珍庵師匠に好きなガンダム女性キャラを聞き、
珍庵師匠は「ガンダムSEED」のマニュー・ラミアスと答えた後に上のように答えた。
「好き」は理屈ではない事をマオに諭しているシーンだ。
「だって好きなんですもん」師匠との特訓を経てマオが辿り着いた境地は、まず「好きであること」楽しむことだった。
この後、マオは楽しみながらセイ・レイジ達と壮絶なガンプラバトルを繰り広げる。
「そにアニ」の場合
「そにアニ」では、そに子を取材するさやか側の視点を中心に物語は進む。
そして夢を追い求めるそに子と、夢を捨てきれないさやかの対比で物語は描かれる。
「結構よね。善意に囲まれて楽しそうで」
「けど、それは若いから。社会に出て否定されたことがまだ無いから」
「壁にまだぶちあたってないから言えるのよ」
「生活するだけで精一杯になって」
「色んなものがこぼれ落ちてでも諦めきれなくて」
「好きだから続けたい」
「そんなの当たり前じゃない」
「何やってんのさ。何にもしてないくせに」
「あの子に何を言えんのよ。あの子に」
「好きなら、やれよ私。何でやんないのよ。何で」そに子にグラビアアイドルとロックバンドの今後について聞き、
さやかの発言がこれ。
社会に揉まれてしまい自分の「好き」が純粋に貫けないようでいるさやか。
大人になって自分が失っていたものを、若いそに子は持っているからこそ、
さやかは反発するような言い方もしてしまったし、涙も流す。
でも「好き」でいることの大切さを、そに子から教えられたようであり、
さやかも何かしら吹っ切れたかのように見えた。
まとめ
「ガンダムビルドファイターズ」「そにアニ」ともに
「好き」でいる事、「好き」を続ける事が大事であるというメッセージが伝わってくる。
子供のマオには「好きには理屈がいらない」と大人側から説き、
大人のさやかには「好きならやれ」と自分に言い聞かせるようにする。
脚本の黒田洋介さんが「好き」という感情について、
本音としてどういう見解を持っているかはわからない。
ただ両作品ともに「好き」というキーワードを通して、
マオとさやかというそれぞれのキャラクターを
次のステップへ進ませたかった想いを感じた。
「好きこそものの上手なれ」と。
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