スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 follow us in feedly
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

「Gのレコンギスタ」8話と宗教-ものを考えなくて済む側面としてのスコード教 

はじめに

「Gのレコンギスタ」8話を視聴。

今回、特に強く印象に残ったのは、宇宙船で脱出したウィルミット・ゼナムが、
天体観測によって月に驚異が迫っていることを知るも
自身が信じているスコード教の教えを唱えつつ、
まるで思考停止のようなヒステリックな態度を取ってしまうシーン。

greko8001.jpg


今回はヒステリックなウィルミット・ゼナムから
「Gのレコンギスタ」は何を描こうとしているのかを考えてみたい。

Gのレコンギスタと宗教

まず「Gのレコンギスタ」は、スコード教という宗教が重要な役割を果たしている。
それは1話のアバンが終わり、サブタイトルのコール後のカットは
スコード教の大聖堂内で法皇がスコード教の教えを話しているシーンに移り変わり、
次に大聖堂の外に画面は移り変わり、続いてキャピタル・宇宙エレベーターを見せる
という順番で世界を説明している点でわかる。

greko8003.jpg
greko8002.jpg
※1話の大聖堂及びキャピタルの描写

つまり、まず本作の世界観、リギルドセンチュリーの世界には、
スコード教という宗教が存在し、その宗教の価値観を元にして、
宇宙エレベーターのような科学技術があるという見せ方を1話でしているのだ。

おそらくスコード教は宇宙世紀によって一度は死にかけた地球を再生させるために
生まれ発展した宗教なのだろう。そして行き過ぎた科学技術を抑制するために
スコード教は機能しているように描かれている。
そしてキャピタルはスコード教と宇宙エレベーターの両輪にして成立している。

greko8-1000.jpg
※4話の「スコード」と叫ぶ直前のベルリ。

次に主人公のベルリが敬虔なスコード教徒であり、
4話の戦闘でカットシーに囲まれ危機に陥った時に
「スコード」と叫ぶなど要所要所でその敬虔な態度を見せる点にある。
主人公が何かの教えに帰依している作品は、私の中では珍しいと感じるし、
主人公が宗教を信じている設定は、何かしらの意味があるとも思う。

「ものを考えなくて済む」側面としての宗教

富野由悠季監督はハンナ・アーレントを引き合いに出して宗教を以下のように語る。

僕は去年の暮れ押し詰まって、ハンナ・アーレントという政治哲学者を紹介した本を読みました。読んで驚きました。17世紀、ルネサンスまでの人類のほとんどが、ものを判断し、決定することができない人の集まりだったとあったたためです。
(中略)
17世紀までの人たちはどうやって生きてきたか。ハンナ・アーレントは簡単に回答を出しています。物事を信じて生きてきたんです。信じるだけで17世紀の間、歴史を作ってきた。このことの意味を考えてください。だから、人類には宗教が必要だった。教義を信じるということは、ものを考えなくて済む、信じれば済むということ。

出典:「僕にとってゲームは悪」だが……富野由悠季氏、ゲーム開発者を鼓舞
 
宗教を信じていれば考えることなく生きていける。
もしくは生きていける時代があった。
これが私は本当なのかはわからないが、
少なくとも富野由悠季監督はこの意見に納得しているようでもあり、
それ以上にポイントなのは、こうしたハンナ・アーレントの考えを
新作アニメで表現したいと表明していることだ。

この事を踏まえて上記の引用「ものを考えなくて済む」という点から8話を考えると、
「ものを考えなくて済む」態度を取ったキャラとして、
月の天体観測を見てヒステリックになった
ウィルミット・ゼナムが挙げられるのではないだろうか。

greko8000.jpg

息子に会いたい一心で、宇宙船で単身飛び立ったのは、
「ものを考えている」という事を感じさせるが、
月からの脅威が訪れているということに関しては、
事実を突きつけても思考停止のような「ものを考えなくて済む」態度を見せる。

このウィルミット・ゼナムから感じられるのは
自分が信じている、もしくは自分の中の宗教の価値観以上の事が起こると
人は「ものを考えなくて済む」態度を見せることにある。

歴史を振り返れば地動説を唱えたガリレオ・ガリレイに対して
人々は「ものを考えなくなくて済む」態度を取り彼を迫害した。
こうした宗教を信じる事で起こってしまう人の有り様を
「Gのレコンギスタ」の8話では描いているように感じた。

そしてこうしたスコード教の教えも、
実は真実から目を逸らさせる為にあるのかもしれないとも思った。

まとめ

おそらく宗教を全否定する為に描いているわけではないが、
一方で宗教によって考えが狭まってしまい、
物事が見えなくなっている事の弊害を本作は描いている。

ポイントなのは、同じスコード教の敬虔なベルリは母親の態度に対して
「母さん落ち着いて」となだめている事。
ベルリはより客観的に物事を見ているのだろう。
それは海賊部隊にいる期間が長くなったことで、
キャピタルとアメリアの双方の思惑を感知できているからなのかもしれない。
その点でベルリは若く柔軟な思考を持っているのだろう。

最後に「ものを考えなくて済む」ということについて。
私はウイルミット・ゼナムの態度を「ものを考えなくてて済む」態度と感じたが、
では私が「ものを考えている」のかと聞かれれば、全く自信がない。
「ものを考えている」とはどういうことであり、どういう態度なのか。

「Gのレコンギスタ」ではベルリを通して、
この辺りをどう描くのかにも期待して見ていきたい。
 
何にしても息子に会いに宇宙からやってくる母親の元気な姿は、
見ていて気持ちがいいものだった。
 
関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加 follow us in feedly
[ 2014/11/15 21:59 ] Gのレコンギスタ | TB(12) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
この記事のトラックバックURL
http://nextsociety.blog102.fc2.com/tb.php/2379-4da7f0c0

戦闘中なのに呑気だな。上でバンバンやってる中で親子感動の再会。なんか浜辺に座ってお茶しちゃったりしているスルガン親子。因みにアイーダパパは「アイアンマン」のトニー・スタークそっくり。無論遊びに来た訳じゃなくて、Gセルフのオプションパーツ他を持ってきてくれたみたいですね。 トリッキーパックというそうですが、見た目が禍々しい。展開するとハサミの付いた蝶か蛾のように見えます。しかし機能は満載。ブー...
母との再会
[2014/11/17 20:58] 往く先は風に訊け
「あの子、ちゃんとやっている」 こういう言い回しが富野さんですね(´∀`) 公式HPよりあらすじ アメリア軍総監であるアイーダの父グシオンが、メガファウナに補給に現れた。新たな装備トリッキーパックを換装したG-セルフで出撃するベルリ。  一方、キャピタル・タワーから来た未確認機を発見したアイーダは迎撃しようとするが、その機体はベルリの母が乗った大気圏グライダーだった。 ...
8話の最後で、ほんの少しストーリーが動き出しそうな感じがしてきた? FW 劇場バックナンバー ビルドファイターズ1話 ビルドファイターズ2話 ビルドファイターズ3話 ビルドフ ...
[2014/11/16 17:44] ガンダムFWブログ
ガンダム Gのレコンギスタ 8話の感想です 戦闘 のんびり会話してたりして なんかあぶないですね; G-セルフの謎パワーで圧倒です。。 アイーダ 勝手にとんでっちゃって ピンチになっちゃって ただのグライダーなのに 容赦なく撃ち落そうとしちゃったりして もうどうしようもないですね。。 いいところがまったくないです。 マスク大尉 マニィにさくっと正体が...
[2014/11/16 08:37] シバウマランド@
ガンダム Gのレコンギスタの第8話を見ました。 第8話 父と母とマスクと アメリア軍総監であるアイーダの父・グシオンがメガファウナに補給に現れ、ベルリは新たな装備トリッキーパックを換装したG-セルフで出撃する。 一方、キャピタル・タワーから来た未確認機を発見したアイーダは迎撃しようとするが、その機体はベルリの母・ウィルミットが乗った大気圏グライダーだった。 操縦に慣れ...
[2014/11/16 05:40] MAGI☆の日記
ガンダム Gのレコンギスタ 第8話『父と母とマスク』 感想(画像付)    アメリアの軍拡は、月軌道のコロニー残党への対処のようです。 また地球対宇宙の戦争になるのかな? マニィまでアーミーに入ってきて、マスクがルインと気づきます。 髪を切ったマニィ…勿体ないな(笑) アメリア軍総監であるアイーダの父グシオンが、メガファウナに補給に現れた。 新たな装備トリッキーパッ...
[2014/11/15 23:36] 空 と 夏 の 間 ...
アイーダがポンコツ過ぎる!(笑) 月は今どうなっているんでしょうね。 ムーンレイスと関係あるのかな。 アメリア軍総監であるアイーダの父グシオンが、メガファウナに 補給に現れた。 新たな装備トリッキーパックを換装したG-セルフで出撃するベルリ。 一方、キャピタル・タワーから来た未確認機を発見したアイーダは 迎撃しようとするが、その機体はベルリの母が乗った大気圏グライダーだった...
[2014/11/15 23:30] ひえんきゃく
ガンダム Gのレコンギスタ 1(特装限定版) [Blu-ray](2014/12/25)石井マーク、嶋村侑 他商品詳細を見る  先週に引き続き、今週もついにデレンセンの名前が出ることはなく…(*_*;  デレンセンの死は、  ベルリの主人公として成長を促すのに重要かつ必須なエピソードじゃなかったのかな?  ここまで見事にスルーされてる現状を見てると、  デレンセンの死はもちろ...
[2014/11/15 23:21] 新・00をひとりごつ
ガンダム Gのレコンギスタ 第8話 『父と母とマスクと』 ≪あらすじ≫ アメリア軍総監であるアイーダの父グシオンが、メガファウナに補給に現れた。新たな装備トリッキーパックを換装したG-セルフで出撃するベルリ。  一方、キャピタル・タワーから来た未確認機を発見したアイーダは迎撃しようとするが、その機体はベルリの母が乗った大気圏グライダーだった。 (公式HP World Stor...
[2014/11/15 22:32] 刹那的虹色世界
<記事内アンカー> ガンダム Gのレコンギスタ 第8話「父と母とマスクと」 PSYCHO-PASS サイコパス 2 第6話「石を擲つ人々」  最寄りのダイエーで朝の5%引きセールが終了するというので、米やらパスタソースやらあれこれ購入。約\8,400の購入で\400引きだぜ! 土曜に自分を早起きさせる口実になってたんだけどなあ。
[2014/11/15 22:32] Wisp-Blog
『父と母とマスクと』
[2014/11/15 22:27] ぐ~たらにっき


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。