長井龍雪と岡田麿里の「あの花」「ここさけ」コンビの新作ガンダム。
田中将賀さんも参加が自然なような気もするが事情があるのだろう。
「鉄と血と」というサブタイトル、
地球圏に反旗を翻す少年達の戦いな世界観をみると、
ガンダムより「太陽の牙ダグラム」を彷彿とさせる。
1話は独立運動のお姫様クーデリアを守るために
主人公・三日月達がいる警備会社が請負ったら、
別の組織が襲いピンチになったところを、
三日月がガンダムを起動させて敵MSを倒して終わる。
Aパートでキャラクターと世界情勢を説明を尽くして語り、
Bパートでガンダムにとって大切なメカアクションを描く王道的構成だ。
サブタイ通りな血と鉄の汗臭い世界にみえつつも、
良い意味で脱臭され、爽やかに感じさせるバランス感覚もあった。

火星の底辺に生きる若者たちの反抗の中で
純真な少年三日月はどう動くのか。
寡黙で能動的な姿は見せないが、秘めたる思いは強いはず。

世間知らずなお姫様が、三日月との握手のやり取りで
自分は対等だと思っていたはずなのに、
実は対等ではなかったと思うシーンが良かった。
クーデリアの変化も描くのもテーマの一つだろう。

戦闘シーンは、戦車っぽいモビルワーカー同士の応酬から、
敵MSのグレイズの登場の流れがかっこよかった。
敵はザク以来の伝統の緑色なのが良い。
細身でスマートなフォルムなのがかっこいい。

MSが出てきて、形勢不利になるかと思いきや
主人公側はガンダムを投入して勝つというのはわかっていてもよい。
特にメイスという打撃で敵を叩き潰すのが最高にかっこよかった。
斬るのではなく叩く。若者らしい無骨なガンダムだ。
横山さんの音楽も、想像以上にマッチしていて、場面を盛り上げる。
長井龍雪さんの画面を安っぽく見せず
豪華に見せる仕上げる手腕が炸裂した仕上がり。
ガンダム・バルバドスがアップで映る時の、特攻処理が上手くて見栄えが良い。

次回以降、戦いに次ぐ戦いの連続になる毎日を送ることになる「鉄華団」。
彼らは生き延びて、三日月のいう自分達の居場所を見つけられるのだろうか。
「ガンダムも叫びたがってるんだ」!
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