「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」6話を視聴。
今回は三日月達が読み書きをするシーンに心を打たれた。
それは文字の読み書きから作品を積み上げていことする
姿勢に驚いたからでもあった。
生きるために文字を覚える三日月の強さ
文字が読めないことが間接的に語られてきた三日月。
今回もクーデリアの地球に行く動機を語る具体的な内容には
興味関心をあまり示していなかったようでもあり、
文字を覚えることに興味がないように思えた。
そんな三日月がクーデリアに読み書きするメリットを説かれて、
心を動かされ、勉強することにした。
気づいているのか気づいていないのか
クーデリアに対して三日月は惹かれているのかしれないし、
お姫様とも称されるクーデリアのカリスマ的魅力なのかもしれない。
なぜ三日月は文字を覚える気になったのか。
野菜を育てる大きな農場を作りたいため
MSの整備を手伝えるようにするため
と三日月は具体的な動機を言う。
野菜作りという将来への夢や展望、
もしくはMS整備という近々で覚えておきたい技術習得
三日月から出る言葉は、具体的に生きようとする
強い意志を持った人間のオーラを感じる。
日本人にとっては文字の読み書きの習得は当たり前のことだが、
鉄血はその当たり前を当たり前のものとして描かない点で
火星に住んでいた子供達の状況を的確に描き出しているのだと思う。
三日月とオルガ-見て見られて成長する二人の関係性
この三日月のオーラを最も強く感じているのがオルガであった。
強いリーダーシップで鉄華団を率いていこうとするのも、
クーデリアの地球までの護衛という難問をやり遂げようとするのも
全て三日月の目、三日月の思いに応えようとしたいというのがオルガの気持ち。

5話まで見ていると、オルガの内面的な描写が控えめであったがために
オルガが三日月を導いているという見方で鉄血を捉えていたが、
今回で三日月に見られているオルガが、オルガとして振舞うように
応えている構図が明らかになったのがわかった。

三日月とオルガが語らうシーン。
船の窓ガラスに映る反転した二人の姿から、二人の語りを映しているのだが、
こうしたシーンを見ると、オルガが三日月を導いていたように見せかけて、
実は三日月に見られているオルガが三日月の期待に応えて動いていたという
二人の関係性が反転したように見える意図があるのかもしれない。
三日月はオルガの背中を見て、オルガの期待に応えて成長・変化し
オルガもまた三日月に見られて、そのプレッシャーで成長・変化していく。
こうした共に共生していく関係は親子的(オルガ:親。三日月:子供)であるのかもしれない。
そんな二人の関係性が垣間見れたのが良かった。
まとめ
今回の脚本は土屋理敬さん。

「かみさまみならい ヒミツのここたま」「プリパラ」のシリーズ構成など
キッズ向けアニメでも力を発揮されている方が手がけたのか、
子供キャラに注目した・視線に寄り添った印象を持った話だった。
文字の読み書きを習得するという三日月の姿勢から
三日月のオルガの関係性を見事に描き出した鉄血6話。
戦闘シーンは無くとも、鉄血は面白いことを
4話の農作物回に続いて証明した6話だった。
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