「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」 8話を視聴。
タービンズの名瀬がオルガと鉄華団との取引を認め、
鉄華団がテイワズ傘下に入れるように勧める。
オルガは名瀬との交渉で、自身の子供っぽさを感じ、
三日月はさらに頑張らないといけないと感じていた。
鉄華団とタービンズ-家族のありよう
今回のキーワードは「家族」。
名瀬が鉄華団の面々をバラバラになって
仕事を斡旋する提案にオルガが反発する。

オルガは名瀬に鉄華団とは
今まで流された血と、これから流す血が混ざって
鉄のように固まっているので離れられないと話す。
そのオルガの仲間への想いを名瀬は「家族」という。
オルガにとって家族とは意外な言葉だったのかもしれない。
オルガも三日月も他の鉄華団の面々もおそらくは、
仲間だとは思っていただろうが、家族とは思っていないから。
鉄華団は肉親同士ではなく、肉親達と切り離された存在。
家族を失った子供たちの寄り集まりなのだから。
そんな彼らも血を流しあい混ざりあうことで鉄のような固い関係になる。
オルガの想いをズバリ的確に言った名瀬はまさに本作の「大人」であり家族の長だ。

名瀬もまた艦内の女性が全て自身の妻であり、
艦内に腹違いの5人の子供とさらに大きい子供達もいる点から、
今の日本からみれば極端な家族・家族構成を見せている。
血の繋がった関係性は無いが、仲間達の血が合わさった鉄華団。
一人の男と複数の女達の血の繋がりでできたタービンズ。
二つの組織は、肉親の血の関係性においてとても対照的だ。
おそらくタービンズは、鉄華団という横(仲間)の繋がりでできた擬似家族的組織に対し
鉄華団の組織を有り様を対照的に映させるために設定されたのだろう。
この点を踏まえると「鉄血」の物語は「大人」「子供」と共に
「家族」も強いキーワードになっていくのだろう。
そして名瀬や彼女達の言動をみると、名瀬が信頼に足る家族の長であり
名瀬もまた家族を守りつつ、生きていく覚悟ある大人として描かれている。
だから青臭くても鉄華団の家族を守ろうとするオルガの言葉に
名瀬は自身が青臭かった頃の姿をオルガに重ねつつ、思うところがあったのだろう。

子供のオルガと大人の名瀬。
前回の戦闘ではオルガが名瀬を認めさせたが、
今回のように「家族」の問題になると大人が一枚上手のようだ。
まとめ
今回で始めてタイトルの「鉄血」の核心たる「家族」に触れた意味でも、
本作が家族として仲間たちと生き抜く物語なのが浮き彫りになった。
前回の戦闘回では戦闘の魅力を存分に描き、
今回のような艦内メインの話では物語のキーワードを見せていく。
シリーズものとして手馴れた構成でありつつも、
毎回きちんと新しい物語を見せてくれる点で、本作は面白い。
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>毎回きちんと新しい物語を見せてくれる点で、本作は面白い。
同感ですー。
また来週が楽しみですね(´∀`*)