はじめに
敵海賊ブルワーズに航路を察知されている可能性を考慮し
暗礁宙域を通り抜ける所で策を寝ることにした鉄華団とテイワズ。
ブルワーズに昭弘の弟の昌弘がいることを知り、
オルガを始めみんなが昌弘を助けようと、昭弘を後押しし動くのだが。
時間と境遇は家族関係をも壊す
昭弘と昌弘。昌弘を救おうとする昭弘と、兄との再開に戸惑う昌弘。
鉄華団という家族ができた昭弘。
同じヒューマンデブリの仲間はいたが、ブルワーズという境遇の為に
家族という認識が持てなかった昌弘。
二人は兄弟であり、兄の昭弘は昌弘を迎えに行くと言っていたのに
時間の流れは大きく二人を隔ててしまった。
特に昌弘は昭弘とのやり取りの中で、兄が自分を忘れて幸せになったと
思ってしまったようであり、逆上的な気持ちをも抱いたようだ。
昌弘は今まで生きていたことで消耗していたのだろう。
兄の優しさを素直に受け取ることができなかった。
とはいえ兄弟の情はもちろんある。
兄と弟が一緒に手を取り合えなくても、兄を救うことはできる。
最後に捕まえていた昭弘のグレイズを離したのも
兄に生きていて欲しいと願った、弟の最後の願いだったのだろう。



※引きつった笑いのような表情を見せる昌弘の心中を思うと辛い。
時間、そして置かれた立場(ヒューマンデブリ)は肉親という関係性を狂わせる。
昭弘と昌弘は手を取り合えない結果に終わってしまったが、
昌弘が昭弘を突き放したのが、逆に救いにもなっているのが悲劇でもある。
物語冒頭で輪廻の話が出ていたのも、この結末のためだったか。
まとめ
鉄血の戦闘シーンは味方と敵がどこにいて、どの場所で戦うのかを
きちんと明確にして戦わせているのが良いと思う。
今回も暗礁を舞台にデブリが舞う雑然とした空間で混戦模様が描かれるのが良かった。

1クール目の折り返しタイミングでもあるのか、戦闘シーンたっぷりの展開。
戦艦は体当たりし、MSもビーム系の武器より鈍器で叩くのが強く
物理で殴る描写が痛々しく、それゆえに戦争の悲劇性が強調される側面がある。
暗証というデブリ多い場所で、ヒューマンデブリの二人の兄弟が引き裂かれる。
悲しい話ではあったが、鉄華団はこうした事も乗り越えて、
クーデリアを地球に送らなかればならないし、
クーデリアもまた乗り越えていかなければならないのだろう。
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