高橋しんは好きです。
ビジュアルへの感度が非常に優れている所が好き。
例えていうなら、新海誠に近いイメージがある。
(ほしのこえと最終兵器彼女がセカイ系と言われたのは
まずビジュアルイメージが近しいからだと思うのが理由の一つ。)
このトムソーヤでも彼のビジュアルイメージが存分に生かされている。
イメージが豊富だけでなく、そのイメージを相手に伝える技術とテーマ性に優れている。
話は死んだ母親の住処に帰ったヒロインに母親と仲が良かった少年が出会う話。
少年と女性の小さな冒険が繰り広げられると言った所。いかにも高橋しんらしい設定だ。
最初はちょっと退屈だが、後半はぐんぐん話しに引っ張られていった。
構成力や伏線の回収の仕方といったストーリーテリングも普通に上手いと感じた。
ちょっと気に入らない所は、話の途中に唐突過ぎるコメディを入れようとしてる所。
自然な感じであればもっといい雰囲気なのだが、バランスに欠けるというか。
最終兵器彼女ぐらいが丁度良い塩梅で、きみのカケラになると
強引なコメディが入って来るんだよなぁ。
まぁ短編ですっきり読みやすかった。
そしてきみのカケラはいつ終わるのだろうか。
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