電波的な彼女、というアニメが
バンダイチャンネルで配信されてるというのを知り、
タイトル名に惹かれたので配信ページを見てみたら、
監督:神戸守 脚本:吉野弘幸とあったので、これは抑えたいなと思い早速視聴。
原作者が「紅」と同じ人みたいだ。「紅」のアニメは見逃してしまったが。
映像的なテンポの流れが良く、内容を全く知らない僕でもすんなり入る。
また実写を意識した背景がリアルでサイコサスペンス的な世界観に貢献している。
そしてキャラの心情に突っ込んだ映像表現は見応え十分であり、
ともすれば紙芝居的な展開に陥り映像的・劇的な表現が乏しくなりがちな
昨今のアニメ作品の中で凄く健闘している作品だなぁと思った。
出来の良い短編映画を見たような印象。
神戸守監督は「コメットさん」以降、評価されてる人には評価されてる。
エルフェンリートで、「萌え」と「グロ」を成立させたのも凄かったが
単純なアニメ的なカタルシスを拒否する傾向にあるから
今の売れ線の作風とは違うのが惜しまれる。
話とキャラクターを映像的に高レベルで成立できる演出家なのに。
話的には「電波」ではなく「電波的」というのが面白い。
「電波的」な堕花雨(凄い名前だ)と「病んでる」紗月美夜、
連続通り魔殺人犯だった紗月美夜の兄も「電波的」と
まともでないキャラ達に囲まれたまっとうな性格の主人公が
徐々に彼らに慣れ対応していく展開が面白かった。
またミスリードさせた展開も緊張感を高めたので構成的にも良かった。
堕花雨役の広橋涼の声質が
大好きなバンブーブレードの川添珠姫と同系統だったのが凄くうれしかった。
また時々でしか見られない前髪出ている時の顔も可愛かったなぁ。
まぁ媒体がOVAというのは納得。血も死体もいっぱい出てくるし。
これは地上波では規制がかかってしまうだろう。
グロ描写を規制されたら面白くも無いだろうし。
OVAでやりたいという、スタッフの熱意が伝わってきた佳作だった。
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電波見たんですか。いいなあ。僕は見れませんでした。
ということは置いときまして。
加来羅清(殺人犯)は紗月美夜の兄じゃないです。
近所に住んでいるお兄さん的存在です。