演劇の舞台装置の手伝いや家庭教師と日課に忙殺される日々の冬弥。
さらに理奈からも告白めいた事を言われますます混乱する冬弥。
由綺と出会ってもお互い上手く話せない状況に陥るなど、
無意識だか意識的だがわからないまま由綺と距離を置きつつある冬弥。
理奈の冬弥への参戦によって冬弥と由綺の距離が決定的に離れた回。
理奈の態度が冬弥を相当に混乱させているのは確かで
その事に冬弥も彼女がいるにも関わらず満更でもない態度だ。
その自らの想いとして冬弥は理奈に誕生日プレゼントをしたのだが、
彼の行動は天然か確信犯かあるいはその中間か、よくわからない。
プレゼントに付き合わされるはるかも可哀相だ。
色々な意味で冬弥は非常に性質が悪いなぁと思う。
そして数々の修羅場が今回ちらほら。
由綺が冬弥の実家に電話をかけたら美咲が出てしまったり、
理奈の誕生日プレゼント現場を渡す際に由綺がいたり、
彼の知らない所、知る所で人間関係は壊れていく様は面白かった。
その壊れていく様、冬弥も由綺と会った時にそれを気づいていて
でもどうしていいかわからない。逃げ出したいくらいの時に
結局、篠塚に慰めてもらうと言うオチが今回だったというわけだ。
篠塚もストーカーに追い回されてるみたいで、そのストレスのはけ口で
冬弥に迫ってしまったのかもしれない。代償的行為だ。
理奈は兄から見放され、兄はさらに由綺(好きな男の彼女)に入れ込んでしまう。
そこで冬弥に近づくというのは代償的行為なのではと思った。
最後に冬弥は美咲に遅れる事を謝っていたが、由綺には謝らなかった。
彼女以外に体を許したら、彼女に謝るのが普通だろうに。
冬弥が由綺に強がっているのもある。本当の事(由綺以外の女性と会っている事)も
言えない。それぞれの想いが伝わらなくなってきたのがひしひしと伝わってくる。
話の展開のさせ方もあるが、空気感を重く感じさせるレイアウトが
緊迫した場面を上手く伝えているなぁと思った。
冬弥の「どうして?」という声にならない声の演出も今回は非常に効果的だった印象。
EDアニメは吉成曜が担当。
兄弟揃って本作を手がけるとは思っていなかったので、ちょっと嬉しい。
お互いのスタイルがそれぞれに比較できて興味深い。
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