始めはちゃんと感想を書いていたが、段々書かなくなってしまったキャシャーンSins。
でも続けて見ていた。他の感想書かなくなった他のアニメも大体見ているのだが・・・。
最終回の感想としては、私の読解能力が足らずわからなかった部分もあったけど、
多分大事なのは24話かけて、キャシャーンが何を選びどう進むのかって所だろうか?
キャシャーンはただ存在する命ではなく限りある命を一生懸命生き抜く存在に心打たれ、
命をただ与えるルナに対しての死神になる事を選んだ。
リューズ、オージ、ディオ、レダ、ブライキングボス、他様々なロボットと出会い
そして散っていった命。不死のキャシャーンには命が有限だからこそ
意味があるという結論に達するまでの旅だったわけだ。
生きることはつらいけど、生きていくことこそに意味があるわけだ。
テーマとしてはありきたりだけど、テーマというのは宮崎駿も言ってるけど
「テーマが言って済むものなら、紙に書いて壁に貼ればいい」って類なので
要は今まで全部の流れで感じて我々が受け止めれば良いのではないかと思う。
良く言えば、我々に考えさせ、悪く言えば多少投げた感のあるお話ではある。
ブライキングボスが赤い帽子を被ったのは最後の最後でツボを衝いてくれてよかった。
落とし前つけるために生きてたボスの最後はかっこよかったなぁ。
結局リンゴは新しい死ぬことが出来るロボット?人間?
レダの娘でいいのかな?そこは気になった。
しかし疑問も残る点もあるが、こんな綺麗な終り方なら評価しないといけない。
全体の感想最近では珍しいぐらいにテーマを徹底し、映像を情調的に詩的に紡ぎだした本作。
派手なアクションはありつつも、全体のテンションは押さえ気味。
音楽も退廃的でもの悲しい世界を奏でていた。
最近の深夜アニメの主流である萌えアニメ(ハーレムアニメ)からは一線を画した作風。
こういうアニメがあってもいいんじゃないか?いやあって欲しいと思わせる作品だった。
まだまだアニメも色々な可能性があると思わせてもらえた。
監督:山内重保、シリーズ構成:小林靖子、キャラデ:馬越嘉彦以下スタッフの情熱が
存分に感じられた。作画レベルも総じて高く、馬越氏以下多くの有名アニメーターが
参加されて腕を振るっていった印象を受けた。
そして山内監督の映像表現が良い意味で相当キテいたのが印象的だった。
監督にとっても代表作といえる作品になったのではないだろうか。
しかし悲しい事に友人達は誰も見ていないし、ネットの盛り上がりもそれほどという事で
こうした作風は多くの人に受け入れてもらえないのかもしれない。
正直娯楽性は高くないかもしれないが、映像作品としてとても面白かった。
最後に・・・。キャシャーンとしてどうか?という話。
この話をどうしてもキャシャーンという原作を使わないとできない話だっただろうか?
正直、キャシャーンというのはただの看板だった印象を受けるのだが・・・。
昨今、オリジナルアニメの企画が成立しづらい現状を考えれば
この話をオリジナルでやるにはリスクが大きすぎるだろう。
かくいう私もキャシャーンという看板が無かったら見なかっただろうし・・。
キャシャーンの設定とキャラをある程度利用して、スタッフのやりたい事を優先したのが
キャシャーンSinsという作品だったのだろう。
スタッフの皆様ありがとうございました。
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