アニメが現実逃避の装置であるならば、
本作はそれをわかりやすく表現した作品。
現実逃避の中身は、男が男でいる事に疲れているという現状がひとつ挙げられる。
それは、仕事の苦しみだったり、極端には現実の異性と接し方の苦しみでもある。
それを克服するには女になるというのが手段の一つとしてある。
本作ではこの現実逃避の手段(快楽性の追求)として男の女性化を採用した。
この手段が有効なのは、男には男の価値観だけでなく
女性的な価値観が潜在的に潜んでいるからである。
それは男の子が女の子になるという話は昔からある事で証明されている。
男の女性化の話は実写よりもアニメやマンガが適してると言えるだろう。
結局、ナツルは男でも女でも美嶋紅音や沙倉楓とハーレム的展開が待ち受けるだろう。
男であればわかりやすいエロサービス満載だろうし、
女であれば百合的なサービス満載になるだろう。
要はけんぷファーはハーレムものであり、百合ものであるわけだ。
だから2つの性別どっちでも今後美味しい展開が待っている主人公に対して
視聴者側は高い願望充足することが可能なのである。
もしかすると女性でもこの男と女が入れ替わる設定に共感できる人がいるかもしれない。
そういった意味で典型的にわかりやすいエッチな展開やサービスを導入しているし、
女の子願望がある男は女の子のバトルものが好きな傾向があるので
バトルものしてあるのもジャンルの選択として正しい。
おそらく原作者は今のラノベやアニメを見る層が望むものをよく知っているのだろうね。
まぁビジュアル面での刺激的で快楽的なサービスが作品を支えるだろうから
作画・演出が肝になると思う。ここはCCさくらやロザパンに参加し作品に大きく貢献した
実績ある萌えアニメーターの藤田まり子さんの頑張りに期待しよう。
それにしても野村道子の起用にはびっくりした。これだけでも1回は見る価値があると思う。
田村ゆかりの使い方もまた的確な使い方としか言いようがない。
声優ネタが直喩だったのも、わかりやすくサービスしたいんだろうなぁ。
前はこうしたネタの使い方は隠喩的で、隠喩が巧妙に隠れるほど評価が高かったが
今は直接的に表現した方がウケるのだろうね。
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