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「聲の形」感想-監督:山田尚子語録にみるヴィヴィッドな感性 

はじめに

劇場アニメ「聲の形」を鑑賞。

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京都アニメーション制作、山田尚子監督作品。
今までは京アニ制作の劇場アニメは、TVアニメ化されて劇場アニメとなっていたが、
本作は最初から劇場アニメとして制作されている。

全2269カット、芝居・背景・色彩の細部まで行き届いた仕上がりであり、
毎度のことながら京アニの制作力の高さに舌を巻くばかりだ。

特に本作は、聴覚障害を持つ西宮硝子の設定上、
手話でのやり取りが作品の特徴になっている。

手から指の細やかな動き、手の様々な形を見せる、
手の芝居とともにキャラの表情芝居にもリンクさせて見せるなど
アニメーションでは難度が高そうであろう手話を
ここまで徹底して作画したことにも頭が下がる。

花は手であり、キャラクターである

さて、そんな手話シーンについて
監督の山田尚子さんは

「手は花であり、一つのキャラクターである」
(出典:映画 聲の形 公式パンフレット)

と語っている。


私は驚いた。手を花にキャラクターに見立てる
山田尚子さんに感性の鋭さに。

確かに様々な形を持たせることができる手は花であり、キャラクターだ。
そして手を花、キャラクターとして見るなら
一見地味な手話のシーンも、後で思い返せば華やかにすら感じられる。

手は花でありキャラだったのだ。
私は山田さんのこの言葉は、極めて自身の作品を批評的に捉えているとも感じた。

さらにいえば山田さんは、監督処女作「けいおん!」から
キャラクターの脚を描いてきた方である。
今回の「聲の形」という原作を通し、脚と対をなす手を表現手段として
取り込んできたとも見ることができる。

山田さんのアニメでの表現の伝え方については以下のように語っている。

──硝子にはセリフがほとんど無いわけですが、キャラクターを描いていく上での難しさなどはなかったのですか?
山田 どうなんでしょう……。アニメって伝えるための手段の塊で。そのすべてが一つ一つのパーツとして分解できると思うんですよ。動き、色、カット割りとか。その中に声もあるのですが、私はそのどれもが同列のものだと思っているので。声という要素が無いからといって、伝えるという部分が揺らぐとは思っていませんでした。


出典:「聲の形」山田尚子監督に聞く。気をつかったり同情したり、何なら可哀想だと思ったりするのは大間違いだ
エキサイトレビュー

アニメはキャラクターの手・脚を通していくらでも伝えることができる。
私はアニメで手の芝居が効果的な手法だと知ったのは
「新世紀エヴァンゲリオン」だったが「聲の形」は
改めて手の芝居の大切さを感じさせてくれた。


山田尚子語録

他にもパンフレットやネットでの記事では
山田さんの作品へのディレクションに関して面白い言葉が掲載されている。

①作品の舞台を描く背景に関して

「キャラクターの演技は2.5次元。背景は2.7次元」
(出典:映画 聲の形 公式パンフレット)

本作を2次元と3次元の中間で捉え、
背景は3次元(写実)に近い感じで考えているのが興味深い。


②吉田玲子さんへのインタビューでの
本作をどのような構成にしたかという問いに

(監督から)「観た人が許されるような映画にしたい」
(出典:映画 聲の形 公式パンフレット)

子供時代のいじめによって、いびつになった人間関係は
修復し発展できるのかという難しい題材だからこそ、
最終的には許しで終えたいというのが本作の骨子なのだろう。


③もがく将也の演技について

「大きな小動物が怯えているイメージで」 
(出典:映画 聲の形 公式パンフレット)

「でっかいハムスターみたいな感じ」
(出典:映画「聲の形」公開!入野自由と山田尚子が「将也はでっかいハムスター」、コミックナタリーより)

大きくても小さい、そんな矛盾を抱えた存在として将也を捉えることで
キャラクターの厚みを持たせようとしていたのかもしれない。


④子供時代の将也の演技について

松岡が「監督から『(小学生時代の将也は)ハンバーグって感じでお願いします。』」(中略)
(出典:映画「聲の形」公開!入野自由と山田尚子が「将也はでっかいハムスター」、コミックナタリーより)

ハンバーグとは子供の純粋に好きなものの例えなのだろうか…


⑤音について

「きこえ」としての音だけでなく、物質としての音、人の生理に訴える音を大切にしたい」
(出典:映画 聲の形 公式サイト 牛尾憲輔インタビュー)

本編で繰り返し波紋のイメージもまた、音の大切さを訴えるものであろう。


おわりに

以上のような山田尚子監督の言葉を聞くと、
山田さんの感性の凄さ、作品作りへの言葉の使い方にただただ感心してしまう。

「たまこラブストーリー」では、才気溢れた若き監督の情熱的なフィルムだと感じたが
「聲の形」は「たまこラ」から圧倒的に成熟した監督の内に秘めた情熱的なフィルムだと感じ、
さらなる山田尚子監督の飛躍性を感じずにはいられなかった。
次の監督作品(TVシリーズ?劇場?)が楽しみだ。
 
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[ 2016/09/18 20:16 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

デラーズ・フリートはテロリストか?義に殉じたのか? 

「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 」
に登場するデラーズ・フリートについて。

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ネットの普及が本格化する前の90年代、
あくまで私の身内の中でのデラーズ・フリートの評価は

「腐った地球連邦に一矢報いたジオンの残党」
「義に殉じるガトーや、信念を貫くデラーズがかっこいい」

みたいな事を言われていた。
もしかしたら別の見方をしている方もいるだろう。

しかし2001年のアメリカのテロ事件が起こったからなのか
ネットが普及した2000年以降の評価を見ると

「ただのテロリスト」
「自身のロマンに酔いすぎ」

という断じ方をされるのを見るようになった。
また身内でもかっこいいという見方から
「そこまで・・・」相対化された評価に移っていった


「テロリスト」か「信念に殉じた男たちか」
どちらであるともいえる。

考える立場の違いが、彼らの評価の仕方を変えていく。


連邦側の視点で見れば「テロリスト」であり
一年戦争のジオン側に共感した視点なら「信念の集団」と見ることもできる。


私は最初はガトーやデラーズをかっこいいと思っていたが、
今はそこまで入れ込めなくなってしまった。

とはいっても、ジオンの残党としては
ガンダムを強奪、連邦軍艦隊を核攻撃、
最後には真の目的であるコロニー落としを成功させるなど
組織は消えたが、目論見通り作戦は成功し続けた。
試合に負けて勝負に勝ったのがデラーズ・フリートである。


私が思うのはリリースされた90年代前半の価値観・空気として
デラーズ・フリートはかっこいい的な評価がしやすかったのだろうが、
時代の経過と経過中に起きた出来事、これらによる価値観の移り変わりで
彼らの評価も変わっていったのではないかと見ている。
 
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[ 2016/09/02 21:22 ] ニュース | TB(0) | CM(3)

「君の名は。」のユーモアとおっぱい 

新海誠さんはユーモアを織り交ぜた作品が得意なのだと最近気づき始めた。

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「君の名は」で一番良かったのは、ユーモア溢れる展開。
ユーモアをストーリーに自然に組み入れるのが上手かったと思う。
シリアスはユーモアがあってこそより生きる。


具体的には、漫画のようなふきだしを使う、
キャラに(世界観が壊れないほどに)コミカルな芝居をさせる等々、
序盤・中盤では要所にユーモアを仕込む展開で、クスッとさせてくれた。

そんな「君の名は」のユーモアで一番際立っていたのは、
瀧が三葉と入れ替わると、要所要所でおっぱいを揉むシーン。
本編では3回(4回?)は揉むシーンがあったと思う。

特に後半で、三葉と入れ替わった瀧がおっぱいを揉みながら泣くシーンは秀逸。
誰もがそれを見ていた四葉のように、気持ち悪いと思っただろう。
このシーンは劇場でも自然と笑いが起こるぐらい、面白かった。

この面白さは、シリアス度が増した後半(糸守と三葉の危機を救う展開)においても
なお、瀧は三葉のおっぱいを揉むというユーモアとの落差があるから生まれると思う。

何より、本編で繰り返しおっぱいを揉むシーンがあったからこそ、
最後のおっぱいを揉むシーンが生きてくる。

つまりおっぱいを何度も揉むのは、
繰り返しギャグやお笑い用語でいう天丼なのである。


ここで新海誠さん別の作品のアニ*クリ15の「猫の集会」を紹介したい。

「猫の集会」は猫のチョビが人間たちに尻尾を踏まれ
夜な夜なチョビたち飼い猫は集会を開いて人間への復讐計画を練る短編。

ちなみにチョビは1分の間にしっぽを5回も踏まれる。
しっぽの踏まれ方が面白く(音がエグい)、そこで笑いが生まれる。


こう見ると、新海誠さんはユーモアの中でも
繰り返しのユーモアが上手い方なのだとわかる。


まとめ

おっぱいを揉む事で生まれるユーモア。
「君の名は」のユーモアは三葉のおっぱいに詰まっていたのだ。
 
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[ 2016/08/29 21:11 ] ニュース | TB(1) | CM(0)

なぜZガンダムのティターンズは負けたのか? 

1 組織が一枚岩ではなかった

一番大きな理由。

総司令官のジャミトフは建前(ジオン残党狩り)と本音(人口の削減)が違いすぎて
彼の思想信条は極めて理解されていなかった。

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そんなジャミトフの真意を知らずに、組織No2のバスクは毒ガスやコロニー落としを敢行。
バスクの独断に対しジャミトフは、シロッコを重用する事で、バスクの抑えにかかる。

シロッコはジャミトフの真意を知っていたようだが、野心高きシロッコは
「女性による統治」のための傍観者であるように振舞う。

組織の中心人物達の目的・理念が全く共有されていない点で、
組織だった行動が取れずに、内部崩壊するのは必然だった。

中心人物達以外も、エマのようにエゥーゴに投降する者もいれば
ヤザンに騙し討ちされたジャマイカンのようなものもいる。
上もバラバラであれば、下もバラバラ傾向にあった。


2 地球上の拠点・キリマンジャロ・ニューギニアの喪失

両拠点を失うことで、シャアの演説へと繋がった


3 シャアのダカール演説

地球連邦に政治的な根回しをしていたジャミトフだったが、
シャアの演説により無効化し、世論はエゥーゴに。
ここでティターンズは連邦政府という後ろ盾を無くした。


4 アクシズとの外交交渉失敗

アクシズと上手く同盟を結んでいれば、エゥーゴを倒せただろうが
ジオンの残党狩りを建前にしているティターンズでは同盟は難しかったのだろう。

一方のエゥーゴはシャアがハマーンに頭を下げたことで一時的に同盟は成立し
グリプス2の核パルスエンジンと、ゼダンの門の破壊に成功する。
同盟は短期間だったが、その間にエゥーゴはティターンズの戦力削減に成功。

持つべきものは昔の彼女である。


5 コロニーレーザーを確保できず

戦局を左右するコロニーレーザーをエゥーゴに握られたのは大きかった。
シロッコはNT能力でも、MS操縦でも、MS設計でも引けを取ることはなかったが、
最後の戦いでのコロニーレーザーを巡る艦隊戦では、ブライトに屈したといえよう。


6 ジェリドがカミーユを「女の名前」と言ってしまったから

歴史的失言の瞬間であった。


まとめ

ジャミトフの本音の元では組織化できないであろうから
ジオン残党狩りという建前でエリート主義を掲げて組織化したら、
優秀な人材もいたが、アクの強い人物達によって内部崩壊した。

組織が続いていくには、他の組織と競争し勝つには
TOPから一番下まで、ある程度理念の共有化ができていないと
内部崩壊して、自滅するという例をティターンズは示したといえる。
 
またティターンズの戦い方を見ると過激なやり方が目立つが
エゥーゴに勝利できたシーンは極めて少ない。
拠点と強力兵器(コロニーレーザー)を次々に失う。
戦術・戦略ともにエゥーゴが勝っていたということだろう。

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[ 2016/08/25 20:47 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

夏コミ新刊「シン・ゴジラ感想本」の紹介 

今回の夏コミ(C90)にて映画「シン・ゴジラ感想本」を頒布します。
原稿タイトルと執筆者、及び概要は以下の通りです。


・シン・ゴジラ―虚構は現実と踊る―おはぎ(@ohagi2334)

・シン・ゴジラ感想―みるとん(@mirutone)

・シン・ゴジラを観た感想―高城剣(@takashiroken)

・パニック映画としての傑作『シン・ゴジラ』―シン・川(@Nikkawa_Nipa)

・まさに日本対ゴジラ―伊川清三(@s_igawa)

・7140秒の奇跡を目にして―ファルナ@グランヴァニア(@falna_ral)

・シン・ゴジラを自己言及的に見てみる―加原メイナ 


「シン・ゴジラ感想本」概要
・頒布日:8月14日(3日目)
・頒布スペース:東ポ14a
・サークル名:失われた何か
・頒布価格:100円


また「シン・ゴジラ感想本」の他に
富野監督を語る同人誌「トミノ・トミノ・トミノ」(新刊)を頒布します。
富野監督の講演会レポートと、Gレコの総括を中心に富野監督語りの本となります。
頒布価格は200円となります。こちらも合わせてよろしくお願いします。
 
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[ 2016/08/11 07:47 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

なぜみんな「シン・ゴジラ」を語りたくなるのか?9つのポイント 

なぜ、シン・ゴジラは語りたくなってしまうのか。

1 面白いから
⇒面白い部分を言いたくなる

2 期待を上回ったから
⇒12年ぶりのゴジラ新作、エヴァの庵野監督と樋口監督の二人の存在。

3 現実をシミュレーションした内容だから
⇒現実と比較して語りたくなる(政府の対応等々)

4 政治の問題や、核や原発の問題を扱っているから
⇒今後の社会経済を生きていくときに考えていきたい問題だから

5 他作品の引用が目立つために、引用元と比較したくなり、語る素地を与えてくれる
⇒引用元に思い入れがあるから語りたいのでは

5.5 (5の続きで)エヴァっぽく、庵野監督度が高く感じられるから
⇒エヴァを作ったスタッフのゴジラはどうなのかという視点で語りたくなる

6 ディテールに拘っているから
⇒戦車や兵器描写、政府のシステムについて語りたくなる

7 見る人によっては欠点が目立ち、指摘したくなる
⇒人間ドラマが薄いという指摘は散見される

8 12年ぶりのゴジラの新作だから
⇒ゴジラファンと特撮ファンは期待していたのでは

9 時代性があるから
⇒抽象的だが、シン・ゴジラの内容が今の時代の気分のように感じられるから

以上のように挙げてみた。
いずれにしても、エンタメとして面白かったから語りたくなるのだろうとは思う。
 
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[ 2016/08/02 22:37 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

シン・ゴジラ 感想-ゴジラとは核と映画製作 

シン・ゴジラを見る。面白かった。

キャッチコピーの「現実(ニッポン)と虚構(ゴジラ)」通りの作品。
東京の破壊描写、そして自衛隊とゴジラの戦いのすごさに
涙を流しすぎて鼻水まで垂れてきてしまった。

特に後半のヤシオリ作戦での、土木作業車の大群。
新幹線や電車自体が爆弾になってゴジラに突撃する描写では
ただただ、かっこいいと涙を流しながら見ていた。

ゴジラが起こす東京の破壊に
「もっと破壊を見たい」というカタルシスを感じつつ
一方で「これ以上日本を壊さないでほしい」という
矛盾するような二つの感情を抱きながら見ていた。

現実としては東京の破壊はないことに越したことはないのだが
虚構を楽しみたい観点に立つと、東京の破壊を見たくなる。
一つの感情だけ物語を感じるではなく
複数に抱く感情で同時に揺さぶられる点が、
シン・ゴジラの凄さだったと思う。

庵野監督と樋口監督とゴジラ

ゴジラを引き受けた庵野監督と樋口監督。
並々ならぬ決意があったに違いない。

空想特撮への憧れを強く語るお二人。
特に樋口監督はゴジラに憧れ、
ゴジラの映画製作のアルバイトからキャリアをスタートしただけに、
ゴジラの監督には、強い思いがあったのは推察できる。

また庵野監督は監督のオファー時にうつ病を抱えられていたようだが、
本作を見るに、病も払拭して制作された気概を強く感じられた。
「シン・エヴァ」にも改めて期待したくなった。

空想特撮からエヴァ、エヴァから空想特撮へ

シン・ゴジラはエヴァのような作りにも見える指摘は見られる。
カット割り、テロップの多様には庵野監督の作風を感じられ、
ゴジラを止めるためのヤシオリ作戦は、エヴァのヤシマ作戦を彷彿とさせる。

ただ元々のエヴァがゴジラやウルトラマンといった
空想特撮の手法や精神に影響を受けて作られている点を踏まえれば、
空想特撮(ゴジラ・ウルトラマン)からエヴァが生まれ
エヴァ的なものを注入して、シン・ゴジラ(空想特撮)が生まれたと
見るのが妥当かなと思った。

シン・ゴジラ製作時に出された庵野監督のコメントで
「恩返し」という表現があったが、
主にアニメを中心に活躍されていた庵野監督が
自分なりに培ってきた手法を持ってゴジラを作り
ゴジラに恩返しをした感じられる作りだった。

ゴジラを自己言及的に見てみる-ゴジラは映画製作そのもの

シン・ゴジラを自己言及的に見るとどうなるのか。
それは過去の庵野監督作品は極めて自己言及的な要素が強いからだ。

ゴジラを描く、政府・自衛隊がゴジラを止めるという行為は
特撮映画を作ること(もしくはアニメ製作)そのものなのではないかと思う。

本編で起こる
会議は企画会議、製作プロセスの打ち合わせ
各部署で案を練るのは、脚本や画コンテ、演出プランの打ち合わせ
ゴジラと戦うのは、実制作のような感じで見られるのではないか。

ゴジラにどう対処するにも、一つの映画を作るにも
膨大な人の存在と会議と、組織と組織のシステム構築が必要なのだ。
ゴジラに対処するのも、映画を作るのも一緒であり、つまりは戦争なのである。

例えるなら

東宝=日本政府
ゴジラ製作=ゴジラへの対処
庵野監督=矢口

みたいな見立てもできるかもしれない。

物語の中心にいる矢口は、庵野監督の自己投影先だと思う。
つまりはゴジラが実際に現れたら庵野監督ならこう動くという
存在が矢口だったのではないかと思う。

まとめ シン・ゴジラとは何か

ゴジラとは何か。
それはその時代に生きる我々に核の問題を突きつける存在なのだと思う。

初作の1954年ゴジラと本作の2016年シン・ゴジラでは
時代状況も社会経済のシステムも全く異なる、
しかし核の問題とゴジラが起こす恐怖を常に突きつけている点では同じである。

ゴジラがいつの時代でも人を惹きつけるのは、
決して無縁ではいられない問題を突きつけているからではないかと思った。
核ある限り、ゴジラは存在するのだと。
 
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[ 2016/07/31 21:16 ] ニュース | TB(1) | CM(0)

夏コミ新刊「トミノ・トミノ・トミノ」の紹介  

今回の夏コミ(C90)にて、富野監督を語る同人誌「トミノ・トミノ・トミノ」を頒布します。

<概要>
無題

頒布日:8月14日(3日目)
スペース:東ポ14a
サークル名:失われた何か
ページ数:22P
頒布価格:200円

本の内容/目次は下記の通り。

無題

当日はぜひお越し下さい。
 
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[ 2016/07/24 17:15 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

「甘々と稲妻」と美味しいご飯 

美味しいご飯を食べれば幸腹になれる。

おかずに手間を加えても、肝心なのはご飯の美味しさ。
本当に美味しいご飯なら、ご飯だけでもペロリと食べられる。
そんな物語が見られたのが「甘々と稲妻」。

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ご飯を美味しそうに食べるつむぎ。
子供(つむぎ)にこんな美味しそうな顔をされたら、
親からすれば、心動かさずにはいられないだろう。
※親視点で見ていました…

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炊き上がった瞬間の米が立っているシーン。
この絵を見ながら「米が立っていて美味しそう」と感動した。

食べ物が美味しそうに見えるかそうでないかは
描き手の資質による部分が大きいのだが、
「甘々と稲妻」の場合は美味しく見える方。

あとはつむぎがご飯を食べるシーンが良かった。

amaama1-5-compressor.gif

口の動かし方が上手いなぁと。
あと感動を全身で表しているのも良い。

何より美味しそうに食べているのを見ると、
こっちまで美味しいご飯を食べたくなってしまう。

1話はつむぎも公平も味気ないコンビニ飯も食べていたりと
どこか満たされない感じの食事シーンもあった。
そして公平に思いがある小鳥のご飯が
二人の心を炊き上がるご飯の湯気のように暖かく包みこむことで、
家族を失った公平とつむぎの心を癒していくのだろう。
 
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[ 2016/07/05 21:19 ] ニュース | TB(2) | CM(0)

甲鉄城のカバネリ-恐怖と行き帰りする物語 

まず恐怖を描いたアニメだったと思う。

カバネという異物が襲いかかる恐怖。
カバネの恐怖が、人同士の争いを呼ぶ恐怖。
恐怖が恐怖を呼び、人の尊厳は失われていく。

生駒も最終回直前で一度敗北し、
無力さと絶望と恐怖から尊厳を失うが、自身を取り戻す。
こうした恐怖で喪失したものから、どう立ち直るか。
カバネリの胆はこの点にあったと思う。

美馬は破壊と復讐によって、喪失を埋めようとしたのではないか。
そんな美馬も生駒の執念に冷や汗をかき、
恐怖を覚えつつも、そこで自身を取り戻したのではないかと思う。
最後に生駒を救ったのは美馬が生駒に打った白血漿なのだから。

恐怖からの喪失と回復があれば、
一方で本作は行き帰りする物語でもあった。

物語最後、甲鉄城に戻る生駒・栗栖・無名の3人を
甲鉄城の面々が熱く迎えるシーン。
また振り返ると、生駒は甲鉄城から離れては、
何か変化をして甲鉄城に戻ってくる展開でもあった。

こうした展開の連続は本作は、
行って何かを手に入れ、帰ってくる物語であることを
徹底していたの作劇だった。

生駒と無名の喪失(カバネリ化)と回復(人間に少し戻る)。
恐怖を克服する姫様。
生駒を出迎える甲鉄城の面々(行き帰りする物語)。
最終回の以上のシーンを描くために、本作は物語を紡いできたのではないか。


圧倒的な映像力で、王道的な物語を描こうとしたカバネリ。
彼らの旅はこれからが本番なのだろう。
 
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[ 2016/07/01 06:56 ] ニュース | TB(1) | CM(0)

「横山光輝三国志」の斎藤浩信さんの作画ー絵柄の魅力 

子供の頃「横山光輝三国志」を見ていると、
時たま、物凄く絵柄が濃い回があるのに気づく。

原作の横山光輝絵に劇画調なタッチと美麗さを加えた絵柄は、
当時は作画という言葉も知らなかった私に強いインパクトを残した。

おぼろげながら、アニメの絵は毎週変わると気づき始めていたが、
横山光輝三国志の濃い絵柄の回は、この事を決定づけさせた。

後になって、この絵柄の回の作画監督が斎藤浩信さんだと知った。
北斗の拳、魁!男塾の作画監督で知られる。
横山光輝三国志では10・15・22・28・43話の作画監督を担当している。


絶世の美女貂蝉が董卓と呂布を仲を引き裂き、呂布が董卓を暗殺する
15話「乱世の美女・後編」。

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貂蝉が自害した姿に悲しみに暮れる呂布。(15話)

呂布が曹操との戦いに敗れて、最後は逃げきれず死ぬ
22話「呂布・雪原に散る」。

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仁王立ちのまま、戦場に散る呂布(22話)

この二つの呂布メイン回、
特に死に際の呂布の顔が印象に強かった。
この呂布の顔が、私にとっての作画の目覚めだった。

曹操の元に身を寄せた関羽が劉備の元に帰る
28話「決死の千里行」。

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美麗な関羽(28話)


斉藤さんが最後に担当した43話は、
孔明が曹操軍に乗り込んで、10万本の矢を手に入れてしまう回。
斉藤さんの回は、孔明も面長のイカツイ顔に。

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周瑜に10万本の矢を用立ててほしいと言われた時の孔明(43話)

当時リアルタイム視聴時に、15話ぶりのこの絵柄に
この絵柄を待ってましたと感激した記憶がある。

ちなみに次回の44話はこんな感じ。全然違う。

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斉藤さん回の孔明の鋭い目を見ると、
横山光輝さんの絵柄より、杉野昭夫さんに近い描き方をしていると思った。
全体的に見ると、キャラの感情が乗るシーンは顔に線が増えていく印象。
特に呂布にはノリノリで作画修正を入れていたのではないかと。

「横山光輝三国志」の斎藤浩信さん作画監督は
アニメにおける絵柄の魅力を私に始めて教えてくれたと思う。
 
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[ 2016/06/11 19:50 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

AbemaTVのアニメのネット配信の新たな可能性-偶然の出会いの魅力 

はじめに‐AbemaTVとは

Ameba(アメーバ)を運営するサイバーエージェントとテレビ朝日が共同で設立した、
インターネットテレビ、AbemaTVが面白い。

インターネット動画配信サイトではあるが、
ドコモdアニメやhuluといった作品を選んで視聴する動画配信サービスより、
アニマックスやキッズステーションのネット版という方が近い。
つまり番組表に沿って、放送される形式。
また近年のニコニコ動画のコメント文化も反映してか、コメント機能もついている。

ニコニコ生放送での新作アニメやアニメの一挙放送にも近いが
プレミアム会員で無い場合は、視聴時に途中退席されてしまう可能性があるが
AbemaTVにはこうした途中退席することもなく、安心して視聴できる。

何より無料で視聴できるのも強み。気軽に見たい番組にアクセスできる。
ただリアルタイム視聴のみなので、見逃したら見られない。
※有料サービスを使えば、過去の放送も視聴できるようだ。

だが、この見逃したら見られないというのが逆に良い。
この時間帯でしか見られないという緊張感が働き、
録画再生機器が無かったかつてのTVの味わいが少し味わえる感じなのかも。

AbemaTVのアニメ番組のラインナップについて

AbemaTVはアニメが充実。

・アニメ24チャンネル
・深夜アニメチャンネル
・なつかしアニメチャンネル
・家族アニメ

以上4つのチャンネルで展開している。


番組表を見る限りのチャンネルごとの特徴を挙げてみる。

アニメ24は、10年代以降の全時間帯+深夜放送のTVアニメが放送
深夜アニメは、00年代中盤以降の深夜に放送された人気TVアニメが放送
なつかしアニメは、1980年~90年代のTVアニメが放送
家族アニメは、テレ朝放映のシンエイ動画制作のTVアニメが放送

テレビ朝日が出資している為か、
なつかしアニメと家族アニメではテレ朝放映のアニメが多い。
特に家族アニメはラインナップを見る限り
実質的にテレ朝アニメのシンエイ動画チャンネルだ。
ビデックスJP等で一部シンエイ動画作品が配信されているが、
無料でシンエイの過去の作品が見られるのは良い機会が増えた。

これもテレ朝がシンエイ動画の親会社だからできること。
他にもなつかしアニメでは2016/4/23現在、
南国少年パプワくん、おジャ魔女どれみ、悪魔くんといった
案外見づらいテレ朝アニメが見られるのも良い。

AbemaTVが良い・面白い理由

AbemaTVは画質が悪くない。無料と考えればむしろ良いのではないか。
またCMの入り方もTV番組と同じ形で入るので、ストレスは感じない。

最近は平日の帰宅後や休日の空いた時間帯は、
以上4つのチャンネルのどこかに合わせて見たいアニメを見る日々を送っている。

らんま1/2 ストライクウィッチーズ おジャ魔女どれみ 未確認で進行形など
見づらかったり、頭には意識していなかったが見てみたかったアニメが
偶然的に放送されていて、見られる楽しさがある。
この偶然性の出会いがAbemaTVの良い・面白い理由であると思っている。

昔子供の頃に、意識せずにチャンネルをザッピングして見つけた番組が面白かった、
そんな偶然性から出会えるのが、AbemaTVの特徴ではないか。

おわりに

AbemaTVの登場でアニメの動画配信サービスもより本格的に充実してきた印象。

バンダイチャンネルの見放題定額配信が大きく視聴者へ窓口を開き、
ドコモdアニメストアが安価な定額で多くの作品を取り扱うことでさらなる窓口を開き、
AbemaTVが上記2つのサービスとは違う方向で、視聴者へ窓口を開こうとしている。

ネット配信がアニメ産業の中で徐々に売上規模を伸ばしているが、
AbemaTVがさらなるアニメのネット配信の可能性を切り開くのか。
もしかすると今後はAbemaTV独占配信のアニメも制作されるかもしれない。
 
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[ 2016/04/24 17:40 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

「灰と幻想のグリムガル」と「あいうら」 

灰と幻想のグリムガル9話で
ハルヒロの主観ショットで街中を歩くシーンを見ていたら
あいうら11話の奏香と彩生が雨の日に出かけるシーンを思い出した。

gurimu1-compressor.gif

gurimu2-compressor.gif

※灰と幻想のグリムガル9話

gagursi-compressor.gif

※あいうら11話

グリムガルもあいうらも中村亮介監督なのだが、
こうした街並を歩くシーンを印象的に描くなぁと思った。
街並の背景がまるで動いているかのような見せ方が印象的。
 
また両作の本筋の話でいえば
グリムガルとあいうらの日常の描き方については、
物語の展開以上に彼ら彼女達の所作を中心に追っている点で、
ジャンルは違えども、作品の見せ方は近いと思う。

aiuratukue2004.jpg

gurimugaru9000.jpg

あと個人的には、あいうらのカナカナとグリムガルのランタは
うっとおしく描かれている点で、キャラ的に近いかなと思ったり。
 
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[ 2016/03/07 19:32 ] ニュース | TB(1) | CM(0)

「アクセルワールド」のOP2と「魔法騎士レイアース」のOP3のサビ部分の映像を再検証する 

akuseru-compressor.gif
※アクセルワールドOP2

sasurai-compressor (1)
※魔法騎士レイアースOP3

前も書いたのだが、再度見たくなったのでgifで比較してみた。

どちらのOPも、
お互いグルグル回転しながら
キャラクターの姿がそれぞれアバターやロボットに、
オーバーラップさせる展開が共通しているのがわかる。

どちらの シーンもサビで行われているのも共通している。
 
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[ 2016/02/23 19:45 ] ニュース | TB(1) | CM(2)

今期のアニメタイトルをオンドゥル語に変換した 

はじめに

今期のアニメのタイトルをオンドゥル語変換器で変換してみた。
作品はあいうえお順で並べている。
(元のタイトル)⇒(オンドゥル語)の順番で紹介。

onn


オンドゥル語変換

(あ行)
蒼の彼方のフォーリズム⇒ア゙オドカナダドヴォーディズヴ

赤髪の白雪姫⇒ア゙カカヴィドシラユクビィベ

アクティヴレイド-機動強襲室第八係-⇒ア゙グディヴリイド-クドルクョルシュルシヅダイヴァディガカディ-

亜人⇒ア゙ジン

暗殺教室⇒ア゙ンザァヅクョルシヅ

大家さんは思春期!⇒オオャザァンヴァシシュンク!

おしえて!ギャル子ちゃん⇒オシエデ!ギャドゥコディャン

おじさんとマシュマロ⇒オジザァンドゥバシュバド

おそ松さん⇒オソバヅザァン

(か行)
血液型くん!4⇒ケヅエクガダグン!4

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり「炎龍篇」⇒GATEジエイダイカリドディディデ、カグダダカエディ「ボドオディュルベン」

紅殻のパンドラ⇒ベディガラドパンドラ

コチンPa!⇒コディンPa!

この素晴らしい世界に祝福を!⇒コドズバラシイセカイディシュグヴグヲ!

この男子、魔法がお仕事です。⇒コドダンシ、バボルガオシゴドゥディス。

暦物語⇒コヨヴィボドガダディ

(さ行)
最弱無敗の神装機竜⇒ザァイジャグヴヴァイドカヴィソルクディュル

シュヴァルツェスマーケン⇒シュヴァドゥヅェズバーケン

少女たちは荒野を目指す⇒ショルジョダディヴァア゙ラドヲベザズ

昭和元禄落語心中⇒ショルワゲンドグラグゴシンジュル

SUSHI POLICE⇒SUSHI POLIC

石膏ボーイズ⇒セッコルボーイズ

(た行)
だがしかし⇒ダガシカシ

旅街レイトショー⇒ダビガイリイドゥショー

Divine Gate ディバインゲート⇒Divine Gate ディィバインゲート

Dimension W ディメンション ダブリュー⇒Dimension ディィベンション ダムディュ

てーきゅう(7期)⇒デークュル(7ク)

デュラララ!!×2 結⇒ディュラララ!!カケドゥ2ユイ

(な行)
ナースウィッチ小麦ちゃんR⇒ナーズルィッディコヴギディャンR

虹色デイズ⇒ディジショグディイズ

NORN9 ノルン+ノネット⇒NORN9 ドドゥドベッドゥ

(は行)
灰と幻想のグリムガル⇒ヴァイドゥゲンソルドグディヴガドゥ

ハルチカ~ハルタとチカは青春する~⇒ヴァドゥディカ~ヴァドゥダドゥディカヴァセイシュンズドゥ~

PHANTASY STAR ONLINE2 THE ANIMATION⇒PHANTASY STAR ONLINE2 THE ANIMA

FAIRY TAIL ZERO⇒FAIRY TAIL ZE

ブブキ・ブランキ⇒ムムク・ムランク

プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ⇒プディンズ・オム・ズドゥライド オドゥダナディ

僕だけがいない街⇒ボグダケガイナイバディ

(ま行)
魔法少女なんてもういいですから。⇒バボルショルジョナンデボルイイディスカラ。

無彩限のファントム・ワールド⇒ヴイドドディゲンドヴァンドゥヴ・ワードゥド

(ら行)
ラクエンロジック⇒ラグエンドジッグ

霊剣山 星屑たちの宴⇒リイケンザンボシグズダディドルダゲ

闇芝居(3期)⇒ャヴィシバイ(3ク)

(まとめ)

個人的にはブブキ・ブランキがムムク・ムランクに変換されたのが面白かった。
 
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[ 2016/01/31 20:13 ] ニュース | TB(0) | CM(4)

「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選を語る会」レポート、及び10選についての思い 

2016年1月11日に新宿ネイキッドロフトで
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 が開催された。

今回の記事はイベントのレポートと、
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」への思いを書きたい。

「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」とは何か

そもそも「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」とは何か。

ルールはその年に放映されたアニメの中から
1作品につき1本のみ選ぶという条件の元、
これぞという話数を10本(10作品)選ぶ。以上だ。

この企画は2010年の年末に始まった。
始めたのは「mike_nekoのアニメ雑感」のmike nekoさん。

「mike_nekoのアニメ雑感」さんの10選記事に対し、
他のブログの方々が反応し、次々に行われるようになった。

当時ブログ「karimikarimi」のkarimikarimiさんのustreamを聞いていて
karimikarimiさんが「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」の記事を
upしていたのを見て面白そうだと思い、やり始めたのがキッカケだ。

・話数単位で選ぶ、2010年TVアニメ10選
・2011年テレビシリーズアニメ話数単位10選
・2012年テレビシリーズアニメ話数単位10選
・話数単位で選ぶ、2013年TVアニメ1選
・話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選
・話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選

以上、私は今年までに6回記事を書いている。
2015年の10選が二つあるが、
一つは2015年の元旦に書いたフライング記事である。

「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」は、
始まった2010年当初は28名が参加。
2015年は過去最多の67名が参加している。


新米小僧さんと「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」イベント

「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を書くブログが増える中、
この企画に感銘を受けて、独自に10選の集計を始めたのが
今回のトークイベントの主催者である
ブログ「新米小僧の見習日記」の新米小僧さんだ。

新米小僧さんは10選の企画に対し
イベントでも「血が逆流するぐらいに感銘した」と語り
独自に毎年毎年10選の結果を集計し企画を下支えしてきた。

また新米小僧さんは10選をメインにした
トークイベントを行いたいと強く懐に秘めていたようであり、
司会のアニメ評論家、藤津亮太さんと
アニメブロガー達を集めて今回のイベントを開催した。

web上での10選企画、及び今回のネイキッドロフトでのイベントを含め
新米小僧さんの情熱が無ければ、この企画はここまで続かなかっだろう。


「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 レポート

以上が、このイベント開催までの前日譚である。

ここからはイベントについて箇条書きでまとめてみる。

概要

日時:2016年1月11日(月) 12:00~16:00
場所:新宿ネイキッドロフト
入場者:50名程度(満席)
司会進行:藤津亮太さん(アニメ評論家)、新米小僧さん

第一部「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」の始まりと歩み

出演:karimikarimiさん(ブログ:karimikarimi) 
    まっつねさん(ブログ:まっつねのアニメとか作画とか)

・10選企画はマンガブログのようにアニメブログも
 企画で盛り上がる動きを作りたいのでやってみた
・ニュースサイト全盛時代の00年代後半と
 SNSとまとめブログ全盛の10年代のはざまで個人ブログは揺れ動いている
・karimikarimiさんはmike nekoさんの10選の記事を見てやり始めた
・10選企画の創始者mike nekoさんが登壇、10選への思いを熱く語る
・10選はアーカイブとして振り返る時に便利とまっつねさん
・1作品につき1本選出というルールが秀逸
・10選を始めた2010年の中では「ストライクウイッチーズ2」の6話
「祝福のカンパネラ」の8話が良いという話。
・新米小僧さんが集計を始めた事で、結果や傾向が出るようになり
 企画が続く原動力に繋がった

・2010年の中で、karimikarimiさんおすすめの「ストライクウイッチーズ2」の6話
 まっつねさんおすすめの「ぬらりひょんの孫」9話のどちらが良いか
 二人がそれぞれプレゼンして反響が大きい方が勝ちという勝負に。
 プレゼンの結果、karimikarimさんの勝利。

第2部「西尾西男さんコーナー」


出演:西尾西男さん(ブログ:ぬるヲタが斬る)

西尾さんが「アニメスタジオ正月飾り10選」「キテレツ大百科10選」のプレゼン

①アニメスタジオ正月飾り10選

・年始にアニメスタジオを訪れ、正月飾りを見に行く西尾さん
・キッカケは京アニの正月飾り
・正月飾りでアニメスタジオの個性がわかる
・各会社の正月飾りの紹介
・P.A.WORKS 京アニの新社屋建設予定地の現場訪問

②「キテレツ大百科」10選

・西尾さんがアニメ「キテレツ大百科」の中から10話を選びプレゼン
・選出したサブタイトル名からして既に「頭がおかしい」
・勉三さんがレポート書いてトラックで大学に突っ込む回
 ブタゴリラ一家が、北海道旅行に行けないで、隠れて暮す回、
 というような「頭がおかしい」話のプレゼンが満載で笑いの渦に
・選出した中ではブタゴリラ一家の話が多い
・脚本の雪室俊一さんはブタゴリラ一家の話が書きやすいと語る
・キテレツ大百科の魅力を西尾さんは「頭がおかしい」と分析

第3部「会場で決める 2015年話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」


出演者:tatsu2さん(ブログ:subculic)
     やしさん(ブログ:NANL)

・出演者の二人、新米小僧さん、司会の藤津亮太さんの10選
 及び去年の10選の集計結果を合わせて、
 会場で「2015年話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を決める
・「響け!ユーフォニアム」「SHIROBAKO」「放課後のプレアデス」が票を集める
・「響け!ユーフォニアム」は8話派と12話派で分かれるが8話で決める
・「放課後のプレアデス」は4話派と8話派で分かれるが8話で決まる
・「ポケットモンスターXY」67話は入れておきたい

実際に決まったのは、

「響け!ユーフォニアム」8話「「おまつりトライアングル」
「SHIROBAKO」23話「続・ちゃぶだい返し」
「ポケットモンスターXY」67話「ミアレジム戦!サトシVSシトロン!!」
「監獄学園」11話「エリンギ・ブロコビッチ」
「ワンパンマン」12話「最強のヒーロー」
「ローリングガールズ」8話「雨上がり」
「血界戦線」5話「震撃の血槌」
「放課後のプレアデス」8話「ななこ13」
「四月は君の嘘」18話「心重ねる」
「アイドルマスター シンデレラガールズ」17話「Where does this road lead to?」


以上の10本の選出となった。

まとめ-10選への思い

イベントの詳細は、以下のtogetterにも詳しい。

「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 実況ツイートまとめ

会場は動くにも人が多くて動きが取りにくいほどの大盛況であり、
各出演者のプレゼンや司会進行に的確なツッコミが繰り広げられ
終始笑いが絶えない面白いイベントであった。

ただ楽しいだけでなく、第1部のアニメブログの変遷と10選企画の意義、
第2部の西尾西尾さんのニッチで面白い視点からのプレゼン、
第3部の見識者から見た2015年の鋭いアニメ語りなど、
様々に得るものが大きい内容でもあった。


私としては「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」で
トークイベントが行われたことに感動を覚えた。

ネットの片隅でしかない企画だったのが、
イベントという形でこんなにも多くの方々が一つの場所に集まり語りを聞く。
初年度から10選をやっているものとして、
10選の面白さが確実に周りに伝わっている光景に
感動を覚えずにはいられなかった。

karimikarimiさんが00年後半頃に
「アニメブログはマンガブログと比べて交流が少ない」とイベントで語っていたが、
今回のイベントが開催できたのは、
アニメ界隈でも横の交流が確実に根付いてきている手応えを感じた。

10選だけではないアニメ界隈の横の繋がりも含めて、
イベントを開いた力がさらなる次の大きい何かを生み出す予感を
期待させずにはいられなかった。

このイベントをキッカケに10選イベントがますます広がってほしいと思う。

アニメ語りの可能性と、面白さを凝縮した今回のイベント。
主催者の新米小僧さん、司会の藤津亮太さん、出演者の皆様
参加された皆様、お疲れ様でした。
 
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[ 2016/01/12 21:51 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

冬コミ新刊「トミノ・トミノ」の紹介  

今回の冬コミ(C89)で、富野監督を語る同人誌「トミノ・トミノ」を頒布します。

トミノ・トミノ表紙

富野監督について、富野監督の周辺について私なりにまとめました。

概要は以下の通りです・

頒布日:12月31日(3日目)
スペース:東ピ32a
サークル名:失われた何か
頒布価格:300円

原稿データの扱いはたつざわさんに協力頂きました。
ありがとうございます。

以上、「トミノ・トミノ」の概要です。当日お待ちしております。
 
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[ 2015/12/31 00:00 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選 

年末の恒例企画となった話数単位で選ぶ2015年テレビアニメ10選をやってみた。

・ワカコ酒 4話「ウニクレソン」

絵コンテ・演出:山岡実 作画監督:古佐小吉重

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沢城みゆきさんの「ウニクレソン」って聞けただけで大満足。
クレソンを手早く炒める店員さんの作画がものすごく良い。
この回を見るとウニクレソンが食べたくなってしまう所が素晴らしい。

・VALKYRIE DRIVE -MERMAID- 5話「ジャイアント・ガール、リトル・ハート」

脚本:雑破業 絵コンテ:朝倉カイト 金子ひらく 演出:川西泰二 
作画監督:吉田篤史 船道愛子 内原茂 原山智 総作画監督:石川健介 きすいだこね

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大きいおっぱいを表現するには、おっぱいを大きくするのでは限界がある。
であれば人間ごと大きくすればおっぱいも大きくなるという、
金子ひらくイズムを勝手に感じてしまうようなお話。
見たこともない絵を堪能できて良かった。


・うたわれるもの 偽りの仮面 6話「楼閣の主」

脚本:日暮茶坊 絵コンテ:川村賢一 演出・作画監督:中村和久

2utaware6000.jpg

前作「うたわれるもの」が好きな私にとってカルラ・トウカが登場しただけで嬉しかった。
演出・作画監督の中村和久さんは、前作の「うたわれるもの」の特典映像の仕上がりも含め
うたわれに強い想いがあるのではと思わせるような出来栄えだった。


・ご注文はうさぎですか? 6話「木組みの街攻略完了(みっしょんこんぷりーと)」

脚本:ふでやすかずゆき 井上美緒 絵コンテ・演出:博史池畠 総作画監督:佐々木貴宏
作画監督:油谷陽介 杉本幸子 仁井学 川妻智美 錦見楽 今田茜 松尾亜希子 りお 永吉隆志

2gotiusa6000.jpg

モカ姉さんが可愛すぎました。
私はこのアニメを見るために今まで生きてきたのかもしれない。
今までの人生はこのアニメに出会うための前座でしかなかった。


・下ネタという概念が存在しない退屈な世界 2話「妊娠のなぞ」

脚本:横谷昌宏 絵コンテ・演出:湖山禎崇 作画監督:小松原聖

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下ネタをやらせたら天下一品の演出家、
湖山禎崇さんの演出がキレキレだった。
メインの華城綾女にこの仕草をさせるのは凄いと思った。


・監獄学園 11話「エリンギ・ブロコビッチ」

脚本:横手美智子 絵コンテ:倉川英揚 演出:桜美かつし
作画監督:大木良一 上田みねこ 小渕陽介 藤部生馬 冷水由紀絵 矢向宏志

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ものすごくくだらないシチュエーションなのに
お互いの読み合いの連続と緊迫感あふれる展開に痺れた。
こういうのが笑いの面白さの醍醐味であり、
きちんと作画演出含め、きっちりとしたクオリティで描かれると
笑い的にも説得力があるんだと感じた。
コンテの倉川英揚さん、演出の桜美かつしさんの腕が光った回。


・艦隊これくしょん -艦これ-6話「第六駆逐隊、カレー洋作戦!」

脚本:あおしまたかし 絵コンテ・演出:大嶋博之 作画監督:諸石康太

kankore6000.jpg

ゲームをプレイしていた時は電ちゃんと雷ちゃんが好きだったのでセレクト。
カレーを作るというほんわかとした話が個人的に好みだった。


・戦姫絶唱シンフォギアGX 4話「ガングニール、再び」

脚本:金子彰史 絵コンテ・演出:稲井仁(小原正和) 作画監督:畑智司、安田祥子 総作画監督:椛島洋介

sinfogx4001.jpg

シンフォギアは響と未来の関係性が一番好きなので、
GXで一番濃い、響と未来の話が見られたのが良かった。
優勢劣勢が逆転していく展開も手に汗握ってよかった。


・響け! ユーフォニアム 8話「おまつりトライアングル」

脚本:花田十輝 絵コンテ・演出:藤田春香 作画監督:秋竹斉一

kousaka1.gif

高坂麗奈さんの魅力、高坂さんと黄前久美子の関係性の魅力が
凝縮的に表現され、際立った叙情性で描かれた名回。
一つ一つの所作芝居が見所であり、目が離せなかった。
絵コンテ・演出の藤田春香さん、シリーズ演出の山田尚子さんの艶が出ていた。


・「ガンダム Gのレコンギスタ」26話「大地に立つ」

脚本:富野由悠季 絵コンテ:斧谷稔 森邦宏 宮地昌幸 演出:森邦宏 松尾衡
作画監督:吉田健一 桑名郁朗 中谷誠一 柴田淳 玉川真吾 田頭真理恵 黒崎知栄実 城前龍治

g-reko26002.jpg

2015年(2014年後半)、一番思い入れがあるアニメはGレコだ。
アニメで富野監督の姿をしたキャラと富野監督の声が聞けた。
そして2015年の今でもTVアニメを作る富野監督。

このことを味わえたのが嬉しかったし、その集大成の最終回は、
釘付けとなる展開とメカアクションで大満足。
富野演出は未だにキレキレだった。

まとめ

10選はやってみると面白い。
ブログを持っている人はブログで、
ツイッターをやっている人はツイッターでぜひやってほしい。
(※ツイッターは字数制限が厳しいだろうが)

今年も様々なアニメを見て、生き延びることができた。
来年も良いアニメと出会えますように。

告知

2016年1月11日に新宿ネイキッドロフトで

「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 – LOFT PROJECT SCHEDULE

が開催される。10選について語り合う珍しい機会。
興味があればお越し下さい。
 
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[ 2015/12/15 20:54 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

子供対子供の構図と子供達の限界-「鉄血のオルフェンズ」11話感想 

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」11話を視聴。

今回は子供対子供、そして鉄華団の子供達自身の限界と
それでも生きていかねばいけない物語を描いた展開だった。

子供対子供という戦いの構図

今回は昭弘が物語の中心だった。

oru11-3_2.jpg

今までの鉄血は子供の鉄血団と大人側のどこかの勢力という戦いの構図だった。
今回は敵側のブルワーズに同じ子供のヒューマンデブリで昭弘の弟である昌弘達を
登場させることで子供対子供という構図を持ち出し、
改めて鉄血のシビアな世界観を突きつけた。

oru11-2_2.jpg

戦いが終わり、ブルワーズのクダル・カデルが昌弘を折檻する描写も含め
ヒューマンデブリは大人達に虐げられている事がわかる。

ヒューマンデブリの悲劇

子供対子供の戦いもあるという事を示し
ペドロを殺されたブルワーズのヒューマンデブリ達の怒りと悲しみ
そして敵と味方に分かれた昭弘と昌弘という因縁も抱え、
両者の戦いが悲劇的な結末も迎える可能性も十分にある。

oru11-4_2.jpg

昭弘が「今までが楽しかった」と述懐しているように
今までの鉄華団は発足してから順調に進んでいた。
昭弘も切磋琢磨する相手ができて楽しかったのだろう。
ただ今回のタカキの大怪我によって元々不幸な境遇な昭弘は、
不幸な自分が当たり前であり、楽しい時間を罪であると捉えてしまったのだろう。

タカキの大怪我は、鉄華団にとっての教訓-子供達の限界

今まで順調だった鉄華団にとって、タカキの大怪我の件は教訓になるだろう。
オルガは船医も乗せずに惑星間航行をしていたことを
大人のステープルトンに指摘され、自身の未熟さを諭される。
他のメンバーもタカキの救急救護ができず、
ステープルトンに任せてしまった事を露呈した。

oru11-5_2.jpg

さらにグシオンに乗るクダル・カデル等、
強い大人の敵も登場しつつある。
今回の鉄血は、子供達ができる限界を描きつつも
それでも戦い生きなければならないことを感じさせた。

まとめ

鉄華団にとって教訓ともなった今回の件。
ギャラルホルンのマクギリスは自身なりに大局をみて動こうとしている。

oru11_2.jpg

今は生きることで精一杯な鉄華団はこの大局に巻き込まれていくのだろう。
その時にどうオルガや三日月、クーデリアは動くのだろうか。

今回は久しぶりに戦闘シーンも多くシビアな展開であり手に汗握った。
ここ数話で感じた平和な空気がまるで今回の展開の伏線であったかのように。
そして鉄華団はより危険で、自身の存在を問われる状況に置かれるのだろう。
 
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[ 2015/12/13 18:45 ] ニュース | TB(13) | CM(0)

アニメライフと身体との付き合い方について 

昨日、寝る前に歯に激痛が走った。痛い痛い…。
痛さで布団についても寝られない。どうしよう…。

埒があかないので、色々試してみることにした。
まず家にあったイソジンを飲む。効果なし。
ネットに書いてあった歯痛に効くツボを押してみる。効果なし。
最終手段としてタオルに巻いた氷袋を作って、歯に押し当てて3時間寝た。

今日、歯医者に行ったら、親知らずの虫歯と歯肉の炎症と診断され
後日親知らずを抜くことになった。つらい。


今まで病院に行くことは殆どなかったのだが、今年は違った。
2月に蓄膿症を発症し病院へ。12月に歯痛で病院に。
不摂生もあるのだろうが、若い頃のような身体のケアではダメかなと思うようになった。

身体で色々な症状が出てきたことで、私のアニメライフの変化をしていく予感がした。

今も振り返ると若い頃に比べて体力も衰え、
アニメの視聴している時の集中力も落ちている。
若い時には半日でも10時間でも連続でアニメを見ていたし、
画面にいくらでも集中できたような感覚を味わえたが、
今は2時間を休み休みいれながら見ていかないと目が辛いし集中力も続かない。

昨日も歯に激痛が走る中、ニコ動で「てーきゅう」をみたが、
「歯が痛い」の感想しか浮かばなかったし、
「ゆるゆり さん☆ハイ!」を見ても「歯が痛い」の感想しかなかった。
歯が痛い時にアニメを見ても、歯が痛くて集中できないのだ。

どこか痛い時にアニメを見ても楽しめない。
歯を痛めて、改めて心身共に健やかな時にアニメを見るのが一番だと感じる。

気持ちは若い頃のままでいても、身体がついていかない。
今年は少しづつ身体にガタが出始めたのがわかったことで、
身体のケアに重点をおいて、生活していこうと思った。

C.jpg
 
アニメを見るにも身体を整える年頃になったなぁと、12月の寒さと共に感じる。
 
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[ 2015/12/02 20:47 ] ニュース | TB(0) | CM(2)

ガールズ&パンツァー劇場版-遊園地と戦車道の虚構性 

「ガールズ&パンツァー劇場版」を鑑賞。
戦車戦に次ぐ戦車戦、2時間の殆どが戦車戦という
圧倒的なボリュームにただただ圧倒された。

遊園地と戦車道

大学選抜との決着の場所が廃遊園地なのが気になった。

遊園地は作り物の世界だ。そんな作り物の世界の中で、
戦車道という極めて作られたフィクショナルな価値観の元で
戦車という現実にあるものを使い戦い合う。

戦車道という虚構性が、
虚構でできた遊園地を通して描かれているようにも見えた。
また戦車道が、いやガルパンの世界が
遊園地のように楽しい世界である事を強調しているようにも見えたし、
一方で廃れた遊園地は、作り物の世界の寂しさも見せていたと思う。

ガルパンの世界が遊園地的な虚構性で出来ていると感じずにはいられなかった。

おわりに

いずれにしても、遊園地での戦車道は虚構を虚構で固める印象を受けつつ、
圧倒的に説得力ある戦車戦に2時間酔いしれる事ができた。
  
戦車道という大きなウソ、虚構を作りながら
戦車や戦車戦は設定・設定考証を念入りに行う。
この虚構と現実との考証の入り混じる様がガルパン世界の面白さだと思う。
 
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[ 2015/11/24 20:20 ] ニュース | TB(2) | CM(0)

ここ10年で好きなアニメのOPを挙げてみる 

ここ10年で放送されたアニメで好きなOPを放送年ごとに分けてみた。

2005年:ぱにぽにだっしゅ

  始めて見たときは衝撃的だった。
  色使い・画面のつくり方など尾石達也さんの珠玉のセンスが光る。

2006年:ガイキング -LEGEND OF DAIKU-MARYU-(2)

  金田伊功さん最後のTVアニメの仕事。健在ぶりを発揮し話題になった。
  OPアニメ職人大張正巳さんの持ち味が存分に出ている。

2007年:のだめカンタービレ

  ウテナ以降、アニメの仕事が少なかった幾原邦彦さんの久しぶりのOP演出。
  音と絵のシンクロが心地よいOP。

2008年:喰霊-零-

  作品が好きなので、OPも好き。
  あおきえいさんの鳥の演出が光る。

2009年:咲 -Saki-(1)

  田中宏紀さん一人原画。

2010年:それでも町は廻っている

  梅津泰臣さん演出。
  ポップな曲調と映像と女子高生の姿に目を奪われる。

2011年:セイクリッドセブン

  山本沙代さんのOPも良いが、個人的には南里侑香が歌う方が
  動かし方や爆破があるので好き。

2012年:キルミーベイベー

  頭身が低いコミカルなキャラクターに似合わず
  爆破やエフェクトがガチでかっこいいOP。中毒性のある歌も良い。

2013年:黒子のバスケ 2期

  バスケ特有の動きの粘りとスピード感を表現した中澤一登OP。

2014年:ピンポン THE ANIMATION

  かっこいいとしかいえないOP。

2015年:アブソリュート・デュオ
  
  江畑諒真さんのタイミングと動かし方が光るOP。
  
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[ 2015/11/01 10:58 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』を読んで 

『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』を読む。



タイトル通り「宇宙戦艦ヤマト」の製作・制作の原動力となった
故西崎義展氏の生涯を振り返った本だ。

断片的には西崎さんのヤマトの制作や会社経営のエピソードは語られていたが
一冊の本にしてまとめると、物凄い濃い話が満載で、スラスラ読んでしまった。

虫プロ商事に入社1週間で、化粧品会社の広告を取ってきた
あっという間に手塚治虫先生のマネージャーになったなど
西崎さんの企画力、実行力、資金集めの力、
作品製作におけるプロデュース力の高さが伺えるも
一方で周りに苦労や経済的損失を被らせることも行い
功罪がくっきり分かれた方だと改めて思った。

才能ある方を重用しつつも利用し尽くし、
金と権力で従わせる冷酷な独裁者としての振る舞いが強いが
「ヤマト」にかける思いだけは、本物であり
他の誰にも寄せ付けない愛があったのは本当のようだ。

逆にいえばヤマトへの思いが強すぎて、
ヤマト以降はヤマトに縛られた作品作りしかできなかったのが
西崎氏の限界のようにも感じられた。

西崎さんの功績

この本にも書いてあるが、西崎さんが世に知らしめたことが二つある。

①宇宙戦艦ヤマトの商業的成功で、オリジナルアニメが商売になることを見せつけた
②個人プロデューサーの存在を世に知らしめた

①に関しては、ヤマトの成功によってSFアニメブームが起こり、
中高生のアニメファン層の拡大により、後のガンダムの商業的成功の下地を作った。
ヤマト・ガンダムの商業的成功によって、劇場アニメの増加やOVAへの流れに繋がった。

海のトリトンの権利関係について

私が個人的に注目していたのは、
手塚先生原作、西崎さんがプロデュース、富野喜幸(現:由悠季)さんが監督した
「海のトリトン」の権利関係についての手塚治虫先生との新情報があるかどうか。

本を読む限り、西崎さん・手塚先生が亡くなられた今、真相は闇の中といった感じで
目新しい新情報はこの本では掴むことはなかった。

本の中では手塚先生は「海のトリトン」のアニメ化にこぎつけた
西崎さんのプロデュース力を最初は評価していた。
トリトンで手塚先生と西崎さんの間で取り交わされた契約があったらしく、
最初は両者合意していたが、後に両者は契約内容で破断したことまではわかる。

参考:ヤマトの西崎義展氏と手塚治虫氏とガンダムの富野由悠季監督の関係~海のトリトンの頃

富野監督も「アニメ界で敵だと思ったのは西崎だけ」とこの本で言っている。
富野監督にはヤマトの内容が受け入れがたいのに大ヒットしたことから
ヤマトに対抗する為にガンダムを作ったという思いがあるようだ。

本に書かれていた西崎氏の注目トピック

・西崎氏のオフィス・アカデミーは、ヤマト以前は
アニメのキャラを使ったカレンダー制作を行っていた。

・ヤマトが大ヒット中に、出資していた食品会社が不渡り手形を出し
手形回収の為に、田中角栄に救いを求める。

・安彦良和氏が機動戦士ガンダムの制作中に倒れた時に
「自分の言うことを聞かないから病気になるんだ」と言い放ち、
札束の見舞金を置いていく(後で見舞金は返しに行く)

・安彦良和氏も、ヤマトの製作会議中に
ちょうど放送される「機動戦士ガンダム」の1話を
どうしても西崎氏に会議中に見せてほしいと言い、
ヤマトに自分の気持ちは無いことを間接的に西崎氏に伝えていた。

・カンヌ映画祭に参加し、外国の映画関係者に「ニシザキ!」と存在感を与えた

・獄中から養子の彰司氏を通して「ヤマト復活編」の準備を整える

・映画「SPACE BATTLESHIPヤマト」の内容に口出しし始める、
プロデューサーから口出ししないよう交渉されると、
西崎氏は原作料5000万円を2億にしろと要求し、見事2億ゲット。

・ヤマト復活編において、70才を過ぎても全権主導の制作スタイルは全く変わらず

・会社が潰れる時には、事前に他へ資金移動しつつ、誰がに負債を被らせている。

まとめ

本の内容は西崎氏と金の動き(+女性関係)をメインに据えつつ追っている。
アニメの内容以上に、プロモート・プロデュース・会社経営に主軸が置かれ書かれている。
その中で家庭を疎かにしつつも、仕事もしくは女性といることで孤独を紛らわし
一人を嫌がり孤独に耐えられない性分でもあったようだ。

芸能界からアニメ界に入ってきた西崎氏は、当時のアニメ界では異端だったのだろう。
芸能界的な興行の概念を持ち込み「宇宙戦艦ヤマト」を商業的成功に導いた。

1970年後半のアニメ界に新風を巻き起こし、後の商業アニメに大きな影響を与えたヤマト。
このヤマトを作った西崎氏を振り返る上で、貴重な資料となる一冊だ。
 
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[ 2015/09/12 21:13 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

夏コミ新刊「トミノギスタ発動篇」の紹介 

今回の冬コミ(C88)で、Gレコと富野監督を語る同人誌
「トミノギスタ発動篇-ほほえみは光る風の中」を頒布します。

私とすぱんくtheはにーさん、グダちんさん、あでのいさんで「Gレコ」に関する記事。
まっつねさんに富野監督に影響を与えた出﨑統と富野喜幸の関係
を書く記事という構成で、Gレコと富野監督について多角的に論じた本になっています。

tominogisutaha.jpg

頒布日:コミックマーケット88/2日目/8月15日
スペース:東パ01a
サークル名:失われた何か
頒布価格:300円

【執筆者・原稿タイトル】

おはぎ(失われた何か)
・富野由悠季の二つの故郷と「Gのレコンギスタ」

すぱんくtheはにー/@SpANK888ゲームばっかりやってきました)
・『Gレコ』の夢、繋げる夢――ベルリのように、あるいはアイーダのように

グダちん/@nuryouguda玖足手帖-アニメブログ-)
・脱ガンダムと王子革命―Gのレコンギスタは子ども向けアニメである

あでのい/@adenoi_today銀河孤児亭)
・リギルド・センチュリーの科学技術論―G-セルフはドラえもんである

まっつね(まっつねのアニメとか作画とか)
・出﨑統と富野喜幸~多元動的、一元静的、立体感
 
表紙の富野監督を描いたのは、前回の本でも表紙を担当したうろこさん @chor_co

以上、「トミノギスタ発動篇」の概要です。
当日お待ち申し上げます。
 
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[ 2015/08/15 00:00 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

「緑山高校―甲子園編」を見て 

「緑山高校―甲子園編」を見ていた。

久しぶりに見たのだが、相変わらず面白かった。

本作の魅力の面白さは、高校野球の価値観を逆手にとったことである。
高校野球の価値観とは、練習に練習を重ねて野球に心身を捧げた高校生たちが
負けたら最後という戦いに身を投じた真面目の局地にある世界の事であり、
努力や根性といった価値観が残っている世界のことだ。

こうした努力と根性や真面目に対して主人公の二階堂含めた緑山高校のナインは
努力や根性や真面目といった価値観を信奉しない。
自分が一番目立ちたいと思う犬島。何かすぐやる気を無くす他の部員。
そして素質だけで相手を圧倒するが、精神面のムラがある主人公の二階堂。
自己中心的な選手が多く、チームワークを感じさせないナイン。

彼らのグラウンドの振る舞いは、現実で繰り広げられる甲子園的な美学には全くそぐわない。
そんな彼らチームワークがない緑山高校が、従来の甲子園的な努力と根性と真面目をもった
相手の高校を次々に撃破していくという構図が痛快なのだ。

特に天性の素質による剛速球相手を抑え、特大の本塁打で相手を打ち砕く
二階堂は甲子園的な努力や真面目さとはかけ離れた
目立ちたい・かっこつけたいが心情であり、緑山高校の象徴といえるだろう。

ただそんな自己中心的な選手達が自分勝手に動きながらも、
最後には勝つのだから、これはこれでチームワークとして機能しているのかもしれない
と思わせるのも、本作の面白さだろう。


画面作りもまた魅力的だ。

まず、太く勢いよく描かれるキャラクターの筆致と効果線を惜しみなく描くことで
迫真感溢れる画面に仕立て上がっている。

フェンスに頭からぶつかる、球を直撃する、スパイクを顔面で受ける
といった大怪我な描写や主人公の二階堂の剛速球をダイナミズムをアップとアオリをもって描く。

迫力あるシーンをダイジェストで繋げたようなカットの連続は
野球アニメの中でも珍しいかもしれない。


本作の監督は池田成さん。

池田さんといえば「サムライトルーパー」「ガンダムW」の監督だ。
緑山高校でも上記2作品で見せたような、
男性キャラのエキセントリックな部分を曲げずに美学を持って描き、
このキャラ達を対峙させながらドラマを描くのが抜群に上手いと思った。

池田さんはあにまる屋出身の演出家であり、本作はあにまる屋の制作。
あにまる屋は社内にトレーニング場を設け
バーベルやボディビルの器具がある異色の肉体派アニメスタジオだ。

緑山高校の躍動感と動きのダイナミズムに溢れた作風は
アニメにも身体があることを観る側に感じさせる力に溢れた作品だと思うが、
本作の肉体感は、肉体派のあにまる屋と池田さんによって可能になったと思ってしまう。
そういう意味では原作とアニメの制作がマッチングした作品だった。

EDの「遅れたきた勇者たち」も名曲。

野球アニメは面白い作品が多々あるが、
不真面目が真面目を圧倒する緑山高校もまた面白い作品の一つだ。
 
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[ 2015/08/14 09:09 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

神殺しの物語としての「うたわれるもの」の魅力 

はじめに

「うたわれるもの」の続編であるゲーム「うたわれるもの 偽りの仮面」が
9月24日に発売され、TVアニメもゲームに連動して10月から放送される。

さて前作の「うたわれるもの」であるが、
本作の物語の魅力は「神殺しの物語」として秀逸性にある。
今回の記事では「うたわれるもの」という物語の構造について
「神殺し」という観点から見ていきたいと思う。

「神殺しの物語」

「神殺しの物語」とは何か。私の勝手な造語なのだが、
神(もしくは神に相当する存在)が
人を支配するシステムを構築した世界観で、
人が神からの支配を超える為に、神を殺す物語というのが私の定義である。

大まかにいうと、以下のような展開になった作品が「神殺しの物語」である。

神「この世界は私がシステムを作って人を導いている。
この支配に従っていれば、人は安らかに生きていける。」
人間「ふざけるな。人は神のシステムがなくても正しく生きていける。
神の支配を乗り越える。」⇒人が神を倒してED。

該当する作品として
ゲームでいえばGBの「魔界塔士Sa・Ga」「ブレスオブファイアⅢ」
アニメでいえば「装甲騎兵ボトムズ」「勇者特急マイトガイン」
などが挙げられる。
※他にもいっぱい挙げられるt思う。

「ボトムズ」でいえばワイズマン、「マイトガイン」であればブラックノワール
「ブレスオブファイア」であれば女神ミリア。
「魔界塔士Sa・Ga」であれば、かみ、であるように。

上記の作品の神達は、自分が世界と人間をコントロールすれば良いと考え
そこで起こる悲劇や問題に対して目をつぶる。そして人の存在を導こうとするが、
支配対象である人に倒されるのだ。

「うたわれるもの」の神殺しは自分殺し

さて「うたわれるもの」であるが、これらの作品と本作が違う点は、
今挙げた作品が、神(神に相当する存在)が明確に他者な敵である存在に対し、
「うたわれるもの」の神は主人公のハクオロ自身であることだ。

ここで「うたわれるもの」の物語について大まかにふれる。

記憶を失っていたハクオロは、エルルゥに助けられ
様々な事情を経て国を率いて各国と戦い仲間を増やしていく。
そんな中で本作のもう一人の神である自分の分身(ディー)と出会う。

自分の分身(ディー)は、人を裏から操り戦乱を巻き起こすことで、
我が子たる人の進化を促すのが我々の役目だといい、
そして今までお互いがそれぞれに世界に関与して人を導いてきたと話す。
この「人の進化を促す~」というのが、
本作にとっての人を支配するシステムといえるだろう。

だがハクオロ(空蝉)は分身の考えを否定する。
それは記憶を失い、人として暮らしてきたこと、
出会った仲間達とのふれあいによって
人は神のシステムとしての導きが無くても
生きていけることを身体で感じ取ったからだろう。

そしてハクオロは分身(ディー)と元の一つの存在になり、
自分自身を眠らせ永遠に封印するようにと仲間達に頼む。

神自身が最終的に仲間に神殺しを使役させる。
つまり神自身が神殺し(自分殺し)を望む
この点が神殺しの物語として「うたわれるもの」が秀逸な理由である。

まとめ

神自身が神殺しを望む作品は、
私が触れていないだけで他にもあるだろう。

「うたわれるもの」の秀逸性は、
神であり主人公のハクオロがとても魅力的に描かれているからこそ
神が神殺しを望む経過が説得力をもって描かれる点にある。
合戦の合間で描かれる日常エピソードの積み重ねが生きてくる。

以上、神が神を殺す経緯を説得力をもって描いたのが
「うたわれるもの」の神殺しの物語としての構造であると思う。
 
そして「うたわれるもの 偽りの仮面」ではどんな物語が描かれるのか。
仮面とタイトルについている以上「神殺し」が関係する可能性がある。
この点にも期待して新作を待ちたい。
 
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[ 2015/07/19 18:50 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

コラージュ川柳が面白い3つの理由 

新聞紙の文字を切り抜いて川柳を作る「コラージュ川柳」が話題になっているという。

なんだこれ!新聞切り抜きの #コラージュ川柳 がレベル高い

これを見たとき、すごい面白いと感じた。
久しぶりに私に合っているものだと思ったので、やってみることにした。


sen2.jpg

senn4.jpg

senn5.jpg

面白いかどうかはわからないが、
私自身はやっていて楽しかった。

コラージュ川柳を作る面白さは、3つあると思う。

① 新聞から文字を選ぶ面白さ
② 集めた文字を組み合わせる面白さ
③ 活字・フォントが持つ面白さ

まず①。どの文字を使うと面白くなるのか、これを考えていくのが面白い。
次に②。面白いと思った文字を、どう組み合わせるかを考えるのがパズル的で面白い。
そして③。特に大事だと思うのだが、その文字を並べたコラージュ川柳の面白さは、
活字・フォントが持つビジュアル力によって、増幅されていること。

シュールな文字列が並ぶコラージュ川柳だが、
活字で見せられるとなぜかすっと入っていく。

もし「敗戦後 壁の向こうに みうらじゅん」と単に書いても、
シュールだね、で終わられそうな印象しか残せない。
でも活字・実際に印刷された文字で見せられるとなぜか説得力を持つ。
この活字の力が、コラージュ川柳の力なのだと思う。
 
久しぶりに能動的に頭を使う遊びとして、
コラージュ川柳はとても面白かったので、やっていきたいと思う。
 
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[ 2015/06/21 08:06 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

アニメのクラウドファンディングを考える時に-「バジリスク」のアニメファンドについて 

はじめに

日本のアニメにおいて、クラウドファンディングを用いて
製作するケースが徐々に出つつある事を前回の記事で書いた。

日本のアニメはクラウドファンディングの夢を見るか?

こうしたクラウドファンディングを用いた作品が
作品の内容的にも、商業的にも成功するかどうか。
こればかりは世に問わなければわからない。

そんなアニメにおけるクラウドファンディングについて考える時に
一つ参考にしたい事例がある。それは「バジリスク」のアニメファンドだ。

「バジリスク」のアニメファンドについて

参考:初のアニメファンドで資金調達 個人向けに1口5万円から

「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」は山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」を
原作にした、せがわまさきによる漫画。(※原作漫画はものすごく好き)
この漫画をゴンゾ(GONZO)製作でアニメ化。
2005年の4月~9月に全24話放送された。

「バジリスク」のアニメ化に対し、ゴンゾとトヨタ自動車等が出資する
ジャパン・デジタル・コンテンツに楽天証券、ジェット証券の4社で
「アニメファンド! バジリスク匿名組合」というファンドが作られた。
このファンドは個人投資家を対象に一口5万円で製作費を集めていた。

ファンドによるアニメ制作はこの「バジリスク」が始めてであり、
クラウドファンディングでは無いにしても、
ファンドアニメの前例として参考にできるのではないかと思った。


そしてファンドは目標調達額2億4千万円を集めたものの、
投資の償還の一番の大元になるDVDの売上が
損益分岐点を下回る売上枚数に留まった為に
最終的に投資金額5万円に対し、償還額が3万8433円と元本割れとなった。

参考:アニメファンド! バジリスク匿名組合」の償還にあたって

こうして見ると、アニメ初のファンドは投資額分を回収できない結果となった。

まとめ-クラウドファンディングはどうなのか?

「バジリスク」のアニメファンドは、参考先のを見てみると
出資者の対象が個人投資家という枠で捉えられており、
あくまでビジネスであり、投資の意味合いのファンドだったと思う。

一方でここ最近話題になっている
「この世界の片隅に」「「Dies irae」などのアニメのクラウドファンディングは、
制作を応援・協力したいファンの熱意に支えられたものであり、
ビジネスというより支援であり、中世におけるパトロンの意味に近い。

このビジネスライクにみえる「バジリスク」のファンドと、
パトロンシステムに近いクラウドファンディングを比べられないとは思う。
ただ「バジリスク」以降、投資家向けのアニメファンドの動きが無かった点を見ると、
クラウドファンディングも実際に作品が世に出て、
商業的にも作品的にも成功しなければ、この流れも収まってしまう可能性も感じた。

何にしても、以前の記事でも書いたのだが、
視聴者・アニメファンが、作品にどう関わるかを考える時に
クラウドファンディングが一つの手段として一般化した場合に
アニメの作り手と受け手の関係性も変わっていく可能性があるとは思う。
 
最後にファンドにしてもクラウドファンディングにしても
ネットは個々人が何かに対して自分の意思を行使できる選択肢が
広がるものだという事を再認識した。
 
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[ 2015/05/12 21:10 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

日本のアニメはクラウドファンディングの夢を見るか? 

はじめに

本日5/10、PCゲームの「Dies irae」が5月9日にクラウドファンティングを利用した
アニメ製作のプロジェクトを立ち上げ、目標金額の3000万円に対して
1日で入金待ちの金額を合わせて実質的に3000万円を突破した事を知り驚いた。

参考:『Dies irae』アニメ化プロジェクト

※ブログ更新中の5/10 19:30の時点で、
76万5千円の入金と3521万円の入金待ちとなっており、
合計で約3597万円の資金提供がされている。

私はこのゲームの事を全く知らなかったが、
たった1日で3000万以上が受け手によって資金提供されたことに、
この作品が強く支持されていると強く感じた。

この事を知って、私は日本のアニメにとって
クラウドファンディングの存在がより大きくなると感じ、
一方でファンと作品の関係もまた変容する可能性が起こると感じた。

今回はクラウドファンディングについて受け手の立場から書いてみたい。

日本のアニメにおけるクラウドファンディングの事例


まず日本のアニメにおけるクラウドファンディングの例を挙げてみたい。

①キックハート

2012年にアニメ製作会社Production I.Gが湯浅政明脚本・監督による約10分の
ショートフィルムアニメ「キックハート」制作の資金調達のためにKickstarterを利用。
80万円出資すると、本作の監修である押井守、湯浅政明監督、石川光久社長
三者との夕食ができる権利があったようだ。2013年12月にBD化されている。

参考:キックハート(Production I.G)
参考:Kickstarter(キックスターター)をつかったクラウドファンディングの事例: Production I.Gによるアニメーション制作資金の調達
  
海外向けの企画であったように思える。

②リトルウイッチアカデミア

TRIGGER製作の「リトルウィッチアカデミア」は
「アニメミライ2013」の参加作品として発表。
youtubeで全世界に配信した所、続編製作の期待が高まり、
製作資金を集めるためにKickstarterを利用。
そして目標金額の15万ドルを上回る、62万5千ドルを短期間に集めることに成功。
劇場アニメとして公開することになった。

参考:リトルウィッチアカデミア

ただこの動きは主に海外のアニメファンによる動きや資金提供であり、
私個人の実感では海外を巻き込んだからこその動きという見方をしていて、
当時は、この動きが日本のアニメ界隈にどう影響するかを測りかねていた。

③Under the Dog

イシイジロウ原案、Creative Intelligence Artsによるアニメ「Under the Dog」は
Kickstarterを利用し、アニメ作品としては歴代最高額の
87万8,028ドルを集め、キネマシトラス制作・安藤真裕監督での製作が決定。

参考『Under the Dog』、Kickstarterアニメーション部門で世界一の記録達成! イシイジロウ氏からのよろこびの声をお届け

2015年12月に完成の予定。

④東北ずん子

東北復興支援キャラクター「東北ずんこ」の
アニメ化を見越したクラウドファンディングも
3月6日よりKickstarterを利用し、4月2日に目標の3万ドルを達成。

元々は東北ずん子の「アニメ化の設定を作るための画集制作」を目的とし、
設定資料を完成したらアニメ化に向けたクラウドファンディングを実施する
構想があるようだ。

参考:東北ずん子
参考:n and manga compilation book of Tohoku Zunko

こうした地方から発信するような企画、独自色がある企画には
クラウドファンディングは有効なのかもしれない。

⑤この世界の片隅に

片渕須直監督の劇場アニメ「この世界の片隅に」 もまた
クラウドファンディングでの製作が決定した。

参考:片渕須直監督による『この世界の片隅に』(原作:こうの史代)のアニメ映画化を応援

2015年3月8日に2000万円を目標設定金額に開始され、
3月18日に目標の2000万円に到達し、
国内映画のファンディングとして史上最高調達額となった。
(※5月10日現在 約2786万円が資金提供されている)

片渕監督の「興行的苦戦」という発言の意味

私としては「アリーテ姫」「マイマイ新子の千年の魔法」で知られる
片渕須直という実績充分の監督作品が
クラウドファンディングで資金調達するのが理解できなかった。

ただなぜクラウドファンディングなのかについては
公式サイトによる片渕監督のメッセージからある程度推察できる。

日本のアニメーションの現状をかえりみれば、いわゆる一般観客層に向けられた長編がもはやひとつのジャンルを醸成するといってよいくらい多数作られるようになっているにもかかわらず、一部の有名ブランドのものを除けばそのいずれもが質の高さとは不釣合いな興業的苦戦を繰り返してきてしまっています。これは個々の作品の宣伝の問題というよりも、全体的な状況として、そうした作品ジャンルの存在の一般的な認知が進んでいないからであるように思われてしまうのです。

出典:片渕須直監督による『この世界の片隅に』(原作:こうの史代)のアニメ映画化を応援
3/31追記 片渕監督より、制作支援メンバーの皆さまへ感謝のメッセージ


以上の興行的苦戦という言葉が示すように、
本作が採算的に難しい企画として見なされていた事を匂わせている。

この興行的苦戦については、クラウドファンディングの話とは直接関係ないが
新作「百日紅~Miss Hokusai~」を制作した原恵一監督が
ロフトプラスワンでのトークショーで以下のような意味深発言をしている。

「そろそろ自分も稼げるようにならないとヤバイので、次回は魂を売り渡すことになるかもしれない」
 
出典:原恵一監督を応援するブログ
ロフトプラスワンウエスト『百日紅』公開記念原恵一監督トークショー(その2)


片渕監督も原監督も今は、ポケモンやドラえもんといった認知度が高いアニメ映画を
手がけているわけではなく、これら認知されたキャラクターアニメ映画以外の
長編アニメ映画は興行的苦戦を強いられる事を匂わせている発言だ。

一方で「この世界の片隅に」がクラウドファンディングを採用したのは、
片渕須直監督の前作「マイマイ新子と千年の魔法」の英語版DVDの製作において
kickstarterを利用したところ、短期間で10万7千ドルが集まった事も後押ししたのかもしれない。

参考:Mai Mai Miracle Kickstarter Reaches Goal for English Dub

いずれにせよ「この世界の片隅に」のクラウドファンディングの成功により
企画が前進したのは、片渕須直監督やこうの史代さんファンにとってよかったと思う。

受け手による作品作りへの協力方法を示したクラウドファンディング

全時間帯アニメであれば、キャラクターグッズや関連商品の購入
深夜アニメであればBD等の関連商品の購入やイベントに参加することといった
ファンができた作品(もの)に対して対価を支払い、支えるのが主流であった。

そしてクラウドファンディングによって、
ファンが先にできる前の作品(企画)に協力・応援という形で
資金提供が可能になったのは、受け手からすると
協力・応援といった意思表示の手段が増えた意味で大きな意義があると思う。
これは受け手の企画への期待感をお金で現したものであるといえよう。

よく映画は博打といった事が聞かれるが、
映画は作って公開しなければ、実際にお客が入るかどうかわからない点にあった。

一方でクラウドファンディングを行うことで、
先にこの企画にどれだけの受け手が資金や人数的に応援しているかという
具体的指標が得られる点では、興行側からすると有効な手段ではないかと思う。

また受け手(ファン)からしても、自分達が望みの企画を
立ち上げるチャンスにめぐりあえる可能性が高くなった点でも、
より能動的にアニメに接するチャンスが増えたのかもしれない。

まとめ

ここまで記事を書いてきたが、
「リトルウィッチアカデミア」「Under the Dog」「この世界の片隅に」「Dies irae」は
まだ製作中・企画開始の段階だ。

だから本当の意味でこれらの作品が成功するかどうかは、
実際に作品が製作され、資金提供した受け手(ファン)の想いに
どれだけ応えられたかどうかで決まってくる。

深夜アニメの製作委員会方式によるBD販売での
製作費回収についての話題も上る中、
新しい資金調達手段をどうするかという段階に突入しているのかもしれない。

クラウドファンディングは成功したか、作品としてはどうなるのか。
実際に作品を見ることで、その成果がわかってくると思う。
そしてクラウドファンディングがアニメ界隈
引いては受け手にとっても面白いになっていきそうな予感を感じた。
 
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[ 2015/05/10 21:18 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

「スラムダンク」最終巻の山王の最後のセットプレイについて 

スラムダンクで一番好きなシーンは、
湘北対山王戦の、最後の最後の山王のオフェンスだ。(単行本31巻)

suramudannku1.jpg

山王の深津がグーのサインを出し、
河田が沢北とマッチアっプしている流川にスクリーンをかけ沢北がフリーになる。
その隙を突くように深津が沢北にパスを出す。
そして沢北はドリブルで有利なスペースを作り出し
ディフェンスで後手に回った流川とヘルプに来た赤木をかわしてショットを放つ。

この山王のプレイは彼らが何千回も練習し完成させたセットプレイだと私は思っている。

suramudannku.jpg

このセットプレイは、山王が逆転をかけた最後のオフェンスであり、
主力の深津・河田・沢北が絡むプレイである点から、山王の必殺技だと思う。
そしてこのセットプレイを完成させる為に、何度もチーム内で練習した事を想像してしまう。

それはバスケのセットプレイは一朝一夕でできるものではなく、
練習の積み重ねが必要だからだ。

--以下妄想--
エースの沢北にどうやってボールを渡すのが一番いいのか。
河田がスクリーナーになって、沢北のマッチアップ相手の動きを制限させ、
その隙を突いて、深津から沢北へパスを出し、沢北が有利な状態からショットを放たせる。
堂本監督がどんな相手でも勝つために考え抜いた作戦なのだろう。
そしてこのプレーの精度を上げるために、練習で何百・何千と試したに違いない。
--以上妄想--

スラムダンク本編で山王最後のセットプレイが、何度も練習したという説明はない。
ただ過去はどうだとか一切説明がないのに、こうした読者の想いを自然に
巡らせてしまう点にスラムダンクの物語の凄さがある。
言葉抜きの描写で、読者に本編には見えない物語まで雄弁に語ってしまう作品なのだ。

suradann3.jpg

そんな山王が練習し続けてきたであろうと私が勝手に想像する
最後のセットプレイを上回ったのが、流川の桜木へのパスと桜木のシュートだった。
山王最高のチームプレイを打ち破るのは、流川の信頼を受けての桜木のショット。
凄い山王のプレイの上に、さらに湘北は凄いものをぶつけて上回る。
この両者の応酬に、私はスラムダンクの凄さを感じるのだ。
 
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[ 2015/04/21 22:01 ] ニュース | TB(0) | CM(0)